齋藤 純
研究歴
1999年一橋大学経済学部卒業、2014年一橋大学博士(経済学)。2006年アジア経済研究所入所、地域研究センター中東グループ研究員。アラブ首長国連邦(UAE)大学客員研究員(アブダビ、海外派遣員)を経て2015年より現職。
湾岸アラブ諸国における開発金融・企業金融・金融システム・コーポレートガバナンスを専門に研究してきました。湾岸アラブ諸国のイスラーム金融機関の資金調達と投資行動、金融機関における取締役会の役割、通信事業企業の海外展開の実態、ファミリービジネス企業の事業継承のほか、湾岸アラブ諸国とアジア諸国との経済関係やアラブ首長国連邦の農業関連企業の展開、食料安全保障についても研究成果をまとめました。
現在取り組んでいるテーマ
湾岸アラブ諸国を中心とした資金循環の実態の解明を現在の大きなテーマとして考えています。石油・天然ガスから得られる資金が、労働者送金・海外直接投資・国際援助資金として周辺アラブ諸国や南アジア・東南アジア諸国の経済にどのような影響を与えているか、国際資金移動や金融機関取引の観点から実証分析を試みています。
また、湾岸アラブ諸国へ還流した資金が地場の金融機関や金融市場を通じて国内企業や経済開発、国民生活の向上にどのように配分され活用されるか、その際に経営陣や取締役会、王族など自国民・外国人のアクターがどのように関与しているのか、開発金融や企業金融、コーポレートガバナンスの視点から計量分析に取り組んでいます。