イベント・セミナー情報
特別講演会
ムハンマド皇太子の下でのサウジアラビア王国の作り直し
募集は締め切りました
湾岸諸国は、2014年以降の原油価格の暴落で経済・財政的に大きなダメージを受けています。それまでは石油収入に依存して豊かな経済と政治の安定を得てきたが、油価の暴落で情勢は大きく変わり、サウジアラビアなどは経済の多角化(いわゆる脱石油)を目指して経済と財政の改革に真剣に取り組んできました。
そうしたなかで、最近の湾岸情勢はサウジアラビアを中心にして大きく変化し、不安定化要素が強まっています。今年5月にアメリカのトランプ大統領がサウジアラビアを訪問し、リヤードでGCC諸国やイスラーム諸国との首脳会議を開催しテロ勢力やイランとの対決などでの協力を確認しています。トランプ大統領の訪問でサウジアラビアをはじめとしたGCC諸国とアメリカとの協力関係が強化されたものの、その直後の6月には、サウジアラビア・アラブ首長国連邦・バハレーン・エジプトの4カ国はカタルとの断交に踏み切り、新たな対立が生れ、GCC諸国間のまとまりが崩れてしまいました。
サウジアラビアでは6月末に皇太子の交代があり、それまで副皇太子であったムハンマド・ビン・サルマーンが皇太子に任命されました。ムハンマド新皇太子の指導権が強まる中で、9月には女性の運転の解禁が発表され、それまでの閉鎖的な社会が大きな変化へむけて一歩を踏み出しました。しかし、11月には汚職対策で有力王族や大臣などを含む多数の有力者が逮捕され、一転して内政の不透明感が増しています。
湾岸諸国の財政と経済に打撃を与えている低油価は現在も続き、地域諸国間の対立も続いています。本講演では、サウジアラビアを中心に湾岸諸国の情勢を研究しているライス大学のウルリクセン氏の基調講演を軸にして、湾岸諸国の現状を読み解き、今後の展望について検討します。
皆様のご参加をお待ちしています。
開催日時
2017年12月18日(月曜)14時00分~16時30分(開場:13時30分)
会場
            ジェトロ本部5階展示場 
            (東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル5階)
            最寄り駅:東京メトロ 南北線六本木一丁目駅・銀座線溜池山王駅・日比谷線神谷町駅
        
プログラム
| 時間 | 講演テーマ等 | 
|---|---|
| 14:00~14:05 | 開会挨拶 桜井啓子氏(早稲田大学 イスラーム地域研究機構長) | 
| 14:05~14:10 | 趣旨説明 福田安志(ジェトロ・アジア経済研究所 新領域研究センター 上席主任調査研究員) | 
| 14:10~15:10 | 基調講演「王国の作り直し:ムハンマド・ビン・サルマーンとサウジアラビアの合意政治の終焉」 クリスチャン・ウルリクセン氏(ライス大学 ベーカー研究所フェロー) | 
| 15:10~15:25 | 休憩 | 
| 15:25~15:40 | 
                            コメント1「経済と開発の視点から」 マシュー・グレイ氏(早稲田大学 国際学術院 准教授) | 
| 15:40~15:55 | 
                            コメント2「湾岸王政の視点から」 石黒大岳(地域研究センター 中東研究グループ) | 
| 15:55~16:30 | パネルディスカッション・質疑応答 
                            モデレーター:福田安志 | 
            
        
使用言語
日本語、英語(同時通訳あり)
主催
ジェトロ・アジア経済研究所、早稲田大学 イスラーム地域研究機構
定員
150名(定員に達したため、お申込を締め切りました)
参加費
無料
※取材・記録のため会場内にメディアのカメラや撮影チームが入る可能性もありますのでご了承ください。
            お問い合わせ先
            ジェトロ・アジア経済研究所 研究支援部 成果普及課
            Tel:043-299-9536 Fax:043-299-9726
            E-mail:seminar  
        
 
                