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ugandaKakira Sugar Works カキラ・シュガー・ワークス

会社概要と沿革

カキラ・シュガー・ワークスは、ウガンダ最大の財閥グループ Madhvani Group of Companies の子会社である。同グループはウガンダ、ルワンダ、南部スーダン、タンザニア、中東、インド、北アメリカで投資を行なっている。フォーブス誌はMadhvani一族を世界で有数の富豪としてリストアップしている。

Muljibhai Madhvaniはインド人投資家の先駆者として20世紀初頭にウガンダへ渡り、Madhvani帝国を構築。同氏が亡くなるまでにMadhvani一族は、カキラ・シュガー・ワークス、茶農園、サトウキビ農園、学校、大学、娯楽施設を所有し、Madhvani帝国はウガンダの輸出量の約10%を支配していた。

1970年代にMadhvani一族は当時の独裁者イディ・アミンによってウガンダから国外追放となり、国営化された一族の事業はアミンの失政により消滅寸前になった。1985年、一族はウガンダに戻り事業を復活・再生させ、新しい事業を立ち上げた。

同グループ最大の事業がカキラ・シュガー・ワークスである。カキラ・シュガー・ファクトリーは1940年代に創設されたものの、1970年代に政情不安から操業中止となった。1986年に操業再開。同グループによる経営となり、キンカラの製糖施設は完全に再生された。世界銀行、アフリカ開発銀行、ウガンダ開発銀行から融資を受けている。

カキラ・シュガー・ワークスの生産量は年間90,000トンから2008年には契約栽培農家からの調達量の増加にともなって100,000トンにまで増加。契約栽培農家数も3,000軒から6,000軒に増え、サトウキビ栽培面積も10,000ヘクタールから17,500ヘクタールに増加。

製糖の他にもカキラではバイオガス発電による自家発電も行なっており、工場の内部能力増加の主な要因となっている。製糖工場によって発電される20MWのうち、カキラは現在、12MWを国の送電線へ供給。

The Kakira Sweet Factoryは月産165トンの菓子を生産。

国内の所在地

Kakira Sugar Works: 10 kms Jinja-Tororo Road; Tel: +256-41-4444000

製品・サービス

同社は砂糖生産のため、24,000エーカー(9,700ヘクタール)以上の農地をかかえる中核農園でサトウキビを栽培、加えて4,000軒を超える契約栽培農家(11,000ヘクタール)でも栽培されている。カキラの農業開発のニーズに応じるため同社は、応用研究センター内の農業部門にサトウキビ苗床を設置した。

従業員数

カキラ社は7,500名の従業員を雇用。

財務情報

同グループは現在、1億米ドルを超える売上高がある。同グループのウガンダ国内の資産は2009年4月現在、2億米ドルを超えると評価されている。

市場シェア

同グループはウガンダ国内で最大の民間投資者である。カキラのシェアは60%。

事業目的

「我々の顧客であるウガンダの消費者に、最高品質で手頃なブランドの砂糖を契約栽培農家とのパートナーシップにて提供し、企業としての付加価値を高める。」

ビジネスモデル

Madhvaniグループは、すべての事業を成長させるため、多様化と合弁事業に集中すべく外国の民間投資家と組んでいる。事業の多様化戦略に沿い、Madhvaniグループは現在、成長著しいハイテク産業の電気通信および関連サービス分野における合弁事業を検討中である。これはプロジェクト提案を行なっている北部ウガンダにおける新規製糖施設やバイオ燃料(糖蜜からのエタノール生成、バガスの熱分解によるバイオ燃料、ジャトロファ[ナンヨウアブラギリ]によるバイオディーゼル燃料など)といったプロジェクト提案とは別の追加案件である。

Madhvaniグループは、さまざまな主要企業と合弁事業を組み、地域における非常に高い存在感を通じてそれらパートナーシップと経験豊富な経営陣の付加価値を高めている。各社は独立した取締役、および一族のメンバーからなる理事会で決定される全体的な指示のもとにある。運営管理は、グループのオフィスがあるウガンダ、ロンドン、インドをベースとする専門の多文化チームに委ねられている。

カキラはその主要戦略として次を挙げる。
「地元の天然資源を活用する。中核農園および契約栽培農家から調達するサトウキビで維持可能な生産を約束する。独自の人材を開発・訓練する。環境を保護する。よりクリーンな生産に集中する。砂糖の生産を年間150,000トンに増やす。契約栽培農家の活用を拡げる。南部ブソガのインフラ整備(病院、学校、契約栽培農家向けアクセス道路など)への協力。資産形成を促す。西・中央アフリカにおける自社のポジションを有効活用する。低価格の地元製糖業者となる。堅実なビジネス手法で我々の長所を伸ばす。各地域で影響力のある各主要グループとの関係を強化する。新規の活力ある連携を開拓する。プロダクトごとに補助的な案件を開発する(送電線への売電を含むバガスからのコージェネレーション発電)。菓子類。アルコール:工業用/飲料。茶、石けん、その他。」

株主・所有権益

カキラ・シュガー・ワークスは、Madhvaniグループの100%子会社である。

政府との関係・社会貢献

独自の慈善基金および企業の社会的責任プログラムを通じて、同グループは科学・技術教育の振興にも寄与している。

Madhvani一族がウガンダへ帰国したのは、ムセヴェニ大統領から個人的な招待を受けたからであった。2008年にムセヴェニ大統領は、20MWを発電し12MWを国の送電線に売電しているカキラのバイオガス発電設備を政府委託事業とした。大統領はMadhvaniグループが約束どおり投資していることを賞賛し、政府の支援を約束した。「政府が支援するのは当然のことです。必要な支援はすべて提供します。」とムセヴェニ大統領は述べた。大統領は若者を動員して特定の製造業者に対して反対活動を行っていると、批判派に対して警告を送った。「そういった製造業者は貧困層のためになるのです。貧しい人ほど仕事が必要で、子供のため無料の教育が必要だからです。従って、投資家の妨害する者は貧困層の敵なのです。」と大統領は述べた。大統領はまた自らも若者を動員して、自身が1986年に大統領就任のきっかけとなったルウェロ県における戦闘のように「工場に戦いを挑む者は生きたまま食べる」と発言。大統領は工場が納税する年間420億シリングは、国家から320億シリングの手当を受け取っているワキソと、120億シリングの手当を受け取っているミティアナの両県を活動させられる金額であるとも指摘。

アチョリ族には「ムセヴェニが外国人の土地強奪を支援している」として、同製糖工場に対してかなりの反対活動がある。

2007年、Madhvaniグループはウガンダ北部に8億米ドルを投じて新たな製糖施設を建設する計画を発表。Madhvani は1980年以来、主にジンジャ県のカキラ・シュガー・ワークスの工場において財を築いている。同工場は10万人以上の雇用を生み、現地では産業の発展にともなって雇用、学校、病院、道路、電力が整備された。政府は新工場の株式40%を保有し、インフラ整備の支援を行ない、工場の運営が開始された後に証券取引所において保有株式の売却をする予定であった。しかしながら、推進と論争に2年を費やしたものの、計画は破綻同然である。先祖代々の土地を Madhvani が盗もうとしていると地元住民が法廷に訴えたため、借地契約問題が泥沼化している。

アチョリ族が今でもムセヴェニ大統領に対して深い恨みを抱いているのは、1981年にアチョリ族から権力を剥奪するため残虐な反乱を煽動したからである。1986年のムセヴェニ大統領就任により北部が内戦に敗れて以降、神の抵抗軍(LRA)は国家に対する抵抗を続けている。北部住民は、流血の事態に苦しんでいる。

大統領のお墨付きを得たため、Madhvani の提案は北部において即座に猛烈な拒絶反応がおきた。アチョリ族の政治家はムセヴェニ大統領を、個人的に利益を得るために陣頭指揮をとっていると非難。アムル県選出の国会議員Simon OyetはMadhvaniに対して借地問題で訴訟支援を行い、「あの男(ムセヴェニ大統領)は我々のために善かれと思ってやっているのではない」と発言。一方Madhvani は、政治的対立が北部住民のみならずウガンダの産業とその可能性までも奪ってしまっている、と述べた。

「経済開発と産業開発があって、地元住民には雇用という形で力が与えられ、投資のための発展可能な機会がつくられるのです」と述べるのは Madhvani の事業部長 K.P. Eswar。同氏によると Madhvani は、ウガンダ国内で土地を借りることが禁じられているのであれば国外で新規に工場を開設してほしいと、南部スーダン、エチオピア、ルワンダ、アンゴラの各政府から誘いを受けているという。Madhvani 社は「我々は投資家であって政治家ではありません。反対されるなら結構。他の地域へ行くだけです」と応答している。

仮に Madhvani の計画が実行された場合、慣習的に私有地とされてきたものが公有地となり、国有の借地となることを意味するが、適切な保証金は一切支払われない。

Madhvani 一族は与党、国民抵抗運動(NRM)に多額の献金も行っている。

製品開発

カキラでの増産以外にもMadhvaniグループは、サトウキビ栽培をウガンダ北部にあるアムル県にも拡大している。これは、農地拡大に限界のあるジンジャ県とは離れた場所でサトウキビ供給ベースを拡張するためである。