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sudanSudan Railways Corporation (SRC) スーダン鉄道

会社概要と沿革

SRCは、アフリカで最長の鉄道の一つを運営している。5898 kmの長さの単線を1067mmの軌間で運営している。1897年に鉄道建設が始まり、大方の線路が1930年以前に完成した。 鉄道のメインルートは、ポートスーダンからAtbaraを経由してハルツームに到達するものであり、平行する連絡路線として、Kassala Haya=Sennar線がある。支線としてKarima と Wadi Halfaへの北方面行きがある。

現在、SRCは130の本線機関車、54の分岐線用機関車、4187両の貨車、910両の貯蔵貨車、167両の客車を保有している。車両、信号通信機器の大がかりな修理場はAtbaraに集中させている。ここには、ハルツームとポートスーダン同様、貨車の修復・メンテナンスの工場もある。

鉄道システムは軍の付属施設として建設された。しかしながら、1870年代中頃に最初に建造された、Wadi Halfa からナイル川54km上流地点までの路線は、当初は民間事業であった。この路線は営利上の成果はなかったが、マハディ(Mahdiyah)政権に対抗するアングロ・エジプト軍の作戦を支援するために、1880年から1890年年代にかけて延伸された。他の用途がないまま、1905年には放置された。

現在のスーダン鉄道の最初の区間であるWadi Halfa から Abu Hamadまでの区間も、軍の事業であった。1890年代後期に、マハディに対抗するためキッチナー(Herbert Kitchener)将軍の兵団を輸送するため、英国が建設したものである。路線はAtbarahまで延長され、マハディ政権が1898年に敗北した後も延伸は続いた。1899年末にはハルツームに到達した。線路軌間が1067 mm仕様であるのは、キッチナー将軍が旧路線の軌間幅の車両を利用したためである。この規格は、その後あらゆるスーダン主要路線の建設で使用されている。

この路線は、スーダン中央よりエジプトを経由して地中海以北まで到達する商業ルートを開いた。しかし、距離が長く、ナイル川を船で渡らなければならなかったため、不経済であった。1904年にはAtbarahから紅海までの新路線の建設が着手された。新路線は新たに建設されたポートスーダンに1906年に到達、ハルツームと海上輸送を直接結ぶルートを提供した。

同じ10年間に、ハルツームから南方の綿花栽培地域Al Jazirahの中心地Sannarまで、路線が建設された。西への拡張線は1911年に、当時スーダン第2の都市でアラビアゴムゴムの生産中心地であったAl Ubayyidに到達した。北部地方にはAbu Hamad付近から Kuraymahまでの支線が作られ、第4、第3瀑布間の、ナイル川の航行可能な区域を輸送システムと結びつけた。しかしながら、この路線の交通は川沿いの都市部への流入がほとんどであり、1990年になっても同じ状態が続いていた。

1920年代には、ポートスーダンの南西200Kmの、基幹線分岐点であるTaqatu Hayyaから南、綿花生産地域のKassala、そこから穀倉地帯Al Qadarif、Sannarの基幹線の交差点へと鉄道が建設されていった。この地域の交通は、以前はハルツームを経由したが、これ以降は本路線を使って直接ポートスーダンに向かうようになった。

最後の鉄道建設ブームは1950年に始まった。西方面はダルフール地方のNyalaまで延長され(1959年)、南西支線では、Bahr el Ghazal地方にあるスーダン第2の都市Wauまで路線が延長された(1961年)。これにより基本的にスーダン鉄道のネットワークが完成され、 1990年には路線距離の合計は約4800kmであった。

スーダン鉄道のディーゼル機関への転換は1950年代に始まったが、1990年代にも少数の軽便鉄道の基幹路線で蒸気機関車が使われている。1960年を通して鉄道は貿易輸送をほぼ独占しており、利益がえられていたが、1970年代初頭から赤字になった。1976年の新ディーゼル機関の導入で収益は戻ったものの、70年代末には収益は低下した。赤字転落は、インフレ、部品不足、不採算路線の維持などに起因した。

1980年代には、非効率な経営、組合との確執、農業プロジェクトの失敗、部品不足および長引く内戦などにより、輸送量の継続的低下がみられた。Aweil橋は1980年代に破壊され、Wauには現在鉄道のアクセスがない。南部との内戦の間(1983年から2005年)、軍の鉄道は多くの軍隊や市民兵を遠くAweilまで運んだ。このため、鉄道を利用する民間人や人道支援団体が混乱に陥った。

鉄道路線のほとんどは老朽化しており、少なくとも3分の1は操業ができていない。今日スーダンでは、SRCは国全体の輸送量の6%以下しか扱っていない。信頼性がなく遅い。通常、平均スピードは時速10キロから30キロである。

1999年に民間セクターの参加が始まった。Sheikoは、西部地方のRahadからBabanusa駅間の698Km区間の旅客車運営を依頼された。同社は384616 USドルを投じて20車両を修復し、2001年には客車のための基幹線機関車を輸入した。

Sayga Flour Mill Companyもまた、ポートスーダンからハルツームまでの787Km区間の小麦輸送について、支援を依頼された。同社はホッパー修復の費用を支出し、貨車、機関車の修復に必要なスペアパーツを提供した。政府もEL Bazimとシンジケートを組み、ポートスーダンからハルツームの主要経路に貨物車を導入した。EL Bazimは、他社同様、故障していた300両の貨物車と基幹機関車6台、修復に必要なスペアパーツの費用総額として510万USドルを支出した。

国内の所在地

Sudan Railways Corporation Building, Al Tabia Stree, Khartoum, Sudan; Tel: +249 183-774009; Fax: +249 183-770652

製品・サービス

旅客、貨物の輸送。

従業員数

9,923 名

財務情報

SRCは、過剰雇用、メンテナンスの遅れ、スーダンに対するアメリカ政府の制裁により深刻な財政的困難に陥っている。売上の詳細はない。

市場シェア

スーダン鉄道会社は独占企業として設立された。

事業目的

国際および民間パートナーの支援により収益を上げる。

ビジネスモデル

French Railways Consultancy Centreが、SRCの委託で2007年から2026年までの鉄道マスタープランを策定した。計画は2006年に完成した。計画の主要点は以下のとおりである:

計画は3つの期間に分割されている。緊急対応期間:2007-2011年、回復期間:2012-2017、年拡大期間: 2017-2026年。

緊急対応フェーズ:輸送手段の要として鉄道の役割を維持する。主たる顧客のためにサービスを向上する。市場のシェアを安定、発展させる。最も破損の激しいインフラを修復する。内陸部への鉄道網延長のため技術調査をおこなう。車両を改善する。運営の効率性を高める。

プロジェクト 費用
(百万USドル)
年度
2007 2008 2009 2010 2011
ハルツーム/ Port Sudan (787Km)の修復 234 30
ハルツーム/ Port Sudan 既存路線に平行な新線 の前払い金 120 120        
橋梁の強化 ハルツーム/ Port Sudan 120 80 40
路線信号工事 ハルツーム/ Port Sudan線 57 20 20 17
Bahanousa/Nyala(335Km) の修復 17 10 7
ハルツーム/ Port Sudan線 の10交差点の建設 5 3 2
No.10Kanma/Halfs路線 のメンテナンス 11 7 4
Port Sudan駅(20Km)の修復 8 8
ハルツーム/ Port Sudan線 の57駅のターンアウトの変更 8 6 2
合計 580 284 75 17 - -
プロジェクト 費用
(百万USドル
年度
2007 2008 2009 2010 2011
幹線の20機関車の修復 18 9 9
新機関車および貨車の購入 74 24 25 25
車両の消耗スペア部品の購入 25 10 10 5
作業場の刷新 10 5 3 2 - -
プロジェクト 費用
(百万USドル)
Babanousa/Waw路線の修復(446Km) 32.38
DamadamaPort支線 3.25
新KostiPort支線 3.25
幹線ハルツーム/Port Sudan718KmのNo.353橋梁修復 1.25
鉄道経営の民間セクターパートナーシップの調査 0.4
合計 40.53

2011年度末の営業結果:積載トン= 300万トン、積載トンキロ=22億5000万トンキロ、乗客=300万人、乗客輸送km=195万km。

中期フェーズ (2012-2017):Juba=Nimuli間(790km)、Damazine=Malakal間(400 km)、Nyala=-EL Giniena間(350km)、Nyala=EL Fasher間(200 km)における鉄道網の強化・延伸、および運営の民営化。

プロジェクト 取組み 費用(百万USドル)
Damazine/malakal 建設 400
Waw/Juba/Nimuli 建設 790
Nyala/ELGiniena 建設 350
Nyala/ELFasher 建設 200
Hyia/Gedaref/Sennar メンテナンス 96
ハルツーム/Port Sudan   緊急計画に含まれないセクションの刷新 88 
ハルツーム/KostiELObied メンテナンス 376.5
ELRahad/Babanousa(329Km) 危険なサイトのメンテナンス 11.1
Atbara/No.10/Halfa 大規模メンテナンス 285.2
KostiDryPort 支線(3Km)建設 4.5
Jeili Dry Port 支線(4.5Km)建設 6.8
BabanousaDry Port合計コスト+5%緊急対策 支線(3Km)建設 4.5
費用 2573

2017年末の営業成績:積載トン=6500万トン、積載トンキロ=57億トンキロ、乗客=300万人、乗客輸送km=240万km。

長期フェーズ(2018-2026):サービスの拡大および改善による鉄道の競争力の強化、スーダンと近隣諸国(ウガンダ、エチオピア、チャド、中央アフリカ、ケニア、エジプト)を結ぶ鉄道の建設。

プロジェクト 費用(百万USドル)
Haiya/Kassala/Snuar 路線の刷新(802Km) 480
既存のハルツーム/Kosti/ELObeid(689Km)の路線に平行する新線の建設 965
既存のELRahad/Babanousa/Nyala(704Km)の路線に平行する新線の建設 987
Babanousa/Waw路線の刷新(446Km) 265
合計コスト+5%緊急対策費用 2835

2026年末の営業成績:積載トン=1950万トン、積載トンキロ=136億9400万トンキロ、乗客=500万人、 乗客輸送km= 30億km。

株主・所有権益

SCRは100%政府所有である。

政府との関係・社会貢献

スーダン政府は、適切な組織的、法的枠組みを通じた民間セクターの鉄道ネットワーク参加(PSP)を促進するため、調査を開始した。調査の目的は、スーダンの経済成長のために鉄道ネットワークの役割を最適化することであった。調査は資金面、技術面でNational Emergency Transport Rehabilitation Project (NETREP)とMulti Donor Trust Fund for Sudan (MDTF-NS)により援助され、世銀により管理された。

主な所見と合意された選択肢は以下のとおりである:ステークホルダーは鉄道の効率的なPSPを阻害する根源的な問題に対処することを合意した。運賃の自由化、鉄道の速度と信頼性を向上するため鉄道網の改善、SRCの鉄道経営とオペレーションの役割分割、および鉄道と道路輸送の競争に影響のある法律の刷新などである。

本調査は、将来的に、鉄道経営とオペレーションを分割するべきであると判定した。また、当初はMinistry of Transport, Roads and Bridgesの一部門であるが、中期的には一定の自律性を持った監督機関の設立を推奨した。さらに、スーダン政府が鉄道網の政策決定者および投資家であることを再認識し、鉄道が貨物乗客の輸送のリーダーとして復活する努力を続ける必要性を確認した。

SRCの将来の役割は、PSPが、より高い品質で信頼性のあるサービスを提供できるよう、インフラ基盤の欠陥に取り組むことである。従業員の配置転換と、必然的に従業員の余剰が生じることについては、戦略的、人道的、社会的見地から訓練と教育を行うことが、改革の成功にとって重要な要因になる。

現在は調査を国家輸送マスタープランに統合する過程にある。

製品開発

最近の延伸は、EL MujladとAbu Jabra (52km)の間の原油輸送のための新線、Abu Khiraiz精製所と EL Obeid駅の間、EL Ban 駅よりMerwi Dam支線までの区間である。すべて1996年から2002年までに完成した。

Ministry of Transport, Roads and Bridgesは、2009年8月16日に、伝統あるBabanusa-Awil 鉄道の修復完了を発表した。

2008年には、BabanousaとWauを結ぶ鉄道の修復工事が始まった。スーダンと中国はまた、ハルツーム=ポートスーダン間の鉄道を改良する契約を締結した。国際標準に合致する複線に変更するものである。