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mozambiqueTongaat Hulett

会社概要と沿革

トンガート・ヒューレットは農産品加工ビジネスを行っており、それには用地管理、土地開発および農業などの要素を統合したものが含まれる。

トンガート・グループはエドワード・サンダースとWJマーリーズとの間のパートナーシップから発展した会社で、その歴史は1875年に遡る。1892年9月7日、そのパートナーシップは南アフリカのプレトリアでトンガート製糖株式会社として法人化された。1969年から1970年の間に同社は事業を多角化し、トンガート・グループに改称した。

ヒューレット社の始まりは1850年代で、Sir J L Hulett and Sons として1892年に法人化され、その後社名をヒューレット製糖株式会社、ヒューレット株式会社に変更した。1962年、アングロ・アメリカン社がトンガート・グループの最初の株を買収した。アングロ・アメリカンは、トンガート・ヒューレットグループ (THG) への投資を維持し、1998年以降 THG の50%以上の株を保有している。

多くの南アフリカ企業と同様に同社は、アルミニウム、建築資材、消費者向け食品、綿、食用油、産業用および商業用ケータリング、キノコ、砂糖、農地開発、澱粉・グルコース、繊維、運送業において権益を持つ多角的な産業事業体であった。しかし1990年代初頭からはいくつかの事業から撤退、農産品加工ビジネスと優良農地保有との間に存在する相乗効果を生かす事業に特化した。

トンガート・ヒューレット・グループの戦略見直しは、2006年のヒュラミン (Hulamin) 社のヨハネスブルグ株式取引所 (JSE) への上場提案で結実した。これは、2007年にヒュラミンを2つに分割して上場させるというものであった。2つの会社とは、用地管理、土地開発および農業などの要素を統合した農産品加工ビジネスを専業とするトンガート・ヒューレット (TH) 社と、アルミニウム圧延や押し出し成形、その他の半組立て、仕上がり品などを行うヒュラミンである。

これは、ヒュラミン株の50%をTHG株主に分割した直後のヒュラミンのJSE上場によって実現した。それと同時に、TH とヒュラミン両社に広範囲の BEE (Black Economic Empowerment) 資本が導入された。これによってトンガート・ヒューレット・グループの名称が変わり、トンガート・ヒューレット株式会社となった。

トンガート・ヒューレットはヨハネスブルグ株式取引所(JSE)に一次上場しており、それは1952年に遡る。ロンドン株式取引所には1939年から二次上場している。トンガート・ヒューレットは南アフリカ、ボツワナ、ナミビア、スワジランド、モザンビークおよびジンバブエの6カ国の約25箇所で35,000人以上を雇用している。

モザンビークにおけるトンガート・ヒューレットの砂糖事業は Xinavane と Mafambisse の砂糖精製工場、および35,701ヘクタールのサトウキビ農園周辺の施設である。トンガート・ヒューレットは1998年にモザンビークで2つの砂糖精製工場とサトウキビ施設を買収した。Mafambisse精製工場は1965年に創設されたもので、1980年代後半に5000万ドルで改良された。Xinavane には英国の投資家が1914年に初期開発を行い、現在よりも河口近くに最初の精製工場を建設した。その後ポルトガル人が所有する会社が1950年代に会社を引き継ぎ、精製工場を現在の位置に移した。1998年にトンガート・ヒューレットが Xinavane の株式49%を取得し、経営を引き継いだ。続く再建段階で、湛水潅漑用のほとんどすべての用水路、排水路、ポンプを修理し、現在の湛水、ピボット潅漑システムに再設計した。

2007年、トンガート・ヒューレットはモザンビークでの砂糖事業のため13億南アフリカ・ランドの事業拡大を決めた。11.6億ランドは Xinavane に投下される。モザンビーク政府は、トンガート・ヒューレットが持ち株の49%を88%に増資することを許可した。同社は Xinavane でサトウキビを6,500ヘクタール追加栽培し、Mafambisse では2,100ヘクタールを追加する。

国内の所在地

Mafambisse は、ベイラ港の内陸54kmにあるソファラ州ドンド地方、Pungwe川沿岸にある。
Xinavane はマプト市の北西およそ136km、ヌコマチ川沿岸に位置する。

製品・サービス

南部アフリカにおける砂糖と澱粉事業の一環として、トンガート・ヒューレットは、サトウキビとトウモロコシから精製された炭水化物生成物を生産している。

従業員数

従業員合計35,444人、そのうち12,069人はモザンビーク国内。

財務情報

トンガート・ヒューレットの営業利益は2008年比35%増の11億3,200万ランドとなった。主業利益は5億8,300万ランド (2007年は6,100万ランド) であった。モザンビーク事業の利益貢献は2億5,000万ランドへ増加した (2007年は 8,800万ランド)。

市場シェア

2008年のモザンビークの砂糖生産は250,191メトリックトンであり、2009年の生産予定は前年比68%増の419,000トンである。2008年、トンガート・ヒューレットは108,000トンの砂糖を Xinavane で製造、45,000トンを Mafambisse で製造した。トンガート・ヒューレットの合計砂糖生産量は2009年で270,000トン、2010年には290,000トンとなる。

事業目的

「すべての株主に価値を創造することは、会社が運営される社会的および物理的環境に対し持続可能で、意義ある貢献である。高い優先度は、安全、健康および環境のあらゆる観点に置かれる。」

ビジネスモデル

「前世紀からトンガート・ヒューレットは、南部アフリカ地域において確固とした基盤をもつ主導的な大規模農産物加工業者として、地位を確立している。食品の需要は世界中で増大しており、再生可能エネルギーは農業に対し新しい側面を導入しており、農業貿易体制はアフリカおよびEUが貿易ブロックとしてより身近に移動してきており変化しつつある。このように、アフリカにおける拡大および成長機会が現れてきている。トンガート・ヒューレットは、これらの機会を利用するために確固としたビジネス基盤と規模を有している。

「農業、土地、水、農業加工、食品およびエネルギーの社会経済および政治のダイナミックスの経営に成功するためには、ビジネスの統合が必要である。事業を行っている地域においてトンガート・ヒューレットが成長し発展するためには、地元のコミュニティと政府、従業員との信頼できるパートナーとしての関係を確立することが必要である。南アフリカにおける25%のBEE資本参加と、定住地要求問題の解決における関わり、モザンビーク砂糖事業を確立する際のモザンビーク政府とのパートナーシップ、ジンバブエのサトウキビ栽培農家の立場を確固たるものにするためのプログラムは、その地域への理解の深さと関係の広さを物語っている。」

「一体化したビジネスモデルには、土地と水の管理、農業、農業加工と土地開発への移行、および適切な時期でのその他の利用などが含まれる。トンガート・ヒューレットは、土地利用頻度の各種段階を通して、買収、農業および農業加工から土地開発への移行までを通し価値を最大化することができる。この注意深く管理されたプロセスは、引き続きトンガート・ヒューレットの保有農地の価値を高めることができる。」

株主・所有権益

モザンビークにおける主要子会社と合弁会社:
Acucareira de Mocambique, SARL:85 %保有
Acucareira de Xinavane, SARL:88 %保有

政府との関係・社会貢献

トンガート・ヒューレットはモザンビーク政府と共に国内契約栽培プログラムを開発し、現在997農家が援助を受けている。彼らは現在2,275ヘクタールの土地でサトウキビを栽培している。2007年の5月にゲブザ大統領は、トンガート・ヒューレットとモザンビーク政府によって建設された5,600万m 2 の Muda ダムを完成させた。

トンガート・ヒューレットは最近数ヵ月、労働問題で頭を悩ませていた。2009年にMafambisseの労働者たちは、政府に対して「トンガート・ヒューレットを国外追放しろ」と要求していた。労働者たちによると、トンガート・ヒューレットの経営は彼らの権利を侵しており、他の砂糖会社では起こらない問題であると主張した。彼らの主張は、たとえば、親戚が死亡したときに棺桶を運ぶのに以前会社はトラクターを使わせてくれたが、経営陣はこれを補助金500メティカ(約19米ドル)に変更した。これは棺桶を運ぶには十分な金額ではないという主張である。

その他の苦情では、農園労働者は5時から18時まで働くことを義務付けられており、食事を取る権利もないという (13時間シフトで休みがまったくないのはモザンビーク労働法に完全に違反している)。「我々は来年どうなるかわからない。なぜなら会社経営陣はすべての労働者の権利を無視しているからだ」と AM 労働組合の Mario Domingos 委員長は言う。

彼は、経営者が発酵した廃液を農園の排水溝に流していると主張した。廃液は Pungue川に流入し川を汚損することになる。伝統的首長 Mafambisse regulo も、現在の経営者が、砂糖精製所ができた頃の伝統儀式を行うことをやめたことに対して批判している。「ここに来る外国人は我々の国を破壊するためにやってきた。なぜなら彼らは我々の伝統に敬意を払わないからだ」と彼は言う。

2000年初め、トンガート・ヒューレットは砂糖の輸入税を下げるという IMF の圧力に政府が対抗しないなら、モザンビークから撤退すると脅した。同社の言い分は、投資を回収し世界市場で利益を得られるまでに10年はかかるというものである。結果として IMF は2000年12月にその方針を変更した。

砂糖事業は農工業政策において政府の重点支持事業である。砂糖農園と精製所の民営化後、砂糖業界は保護され、資本財輸入には関税および付加価値税の控除を受けられるなどの投資優遇措置ができた。砂糖には普通税7.5%に、国際砂糖価格により決定される可変関税が加わるのである。

砂糖、植物油、石鹸の販売にかかる一時的免税は2010年まで維持される。機器、原料、スペアパーツおよびこれらのものに関連するサービスなども同様である。関税と付加価値税は別として、輸入税は砂糖と一部のぜいたく品のみに適用されている。

EU の 「後発開発途上国における武器以外のすべてのもの」 (European Union’s Everything But Arms) というイニシアティブのもと、トンガート・ヒューレットは EU の砂糖市場に数量制限なく免税でアクセスできる。EUへの持込値段は2009年から2015年まで一定で、トン当たりE335.20ユーロ、ポンドあたり19.6セントである。

製品開発

2009年度には、モザンビークの砂糖事業規模に大きな変化が起こる。拡張した Xinavane 砂糖精製所の試運転である。170万トンのサトウキビを破砕する生産能力を有し、2010年まで年産208,000トンの砂糖を製造する。

2009年のサトウキビの収穫は、農地が2008年の8,163ヘクタール から12,877ヘクタールに増加することに伴い、増加する予定である。

Mafambisse では Lamego South の2,100ヘクタールの拡張が2010年までに砂糖生産を100,000トン以上に押し上げる。地元農家の収量拡大プロジェクトが触媒となり、モザンビーク事業では、現地をより成長させるプログラムを実行している。Mafambisse では7件の農家、 Xinavane では1,163件の農家が2,091ヘクタールの土地でサトウキビ栽培の支援を受けている。

そのほか2009年に同社は、モザンビークでサトウキビを再生可能エネルギーに加工することを計画していると示唆した。