文字サイズ

標準
国・テーマ インデックス
データ・リソース

madagascarHolcim Group

会社概要と沿革

Holcim社はセメントと骨材(圧砕石、砂、砂利)において世界の主要なサプライヤーの一つである。Holcimは1912年に、チューリッヒからおよそ40km、スイスのアールガウ州レンツバーグ近郊にあるHolderbank村でセメント生産を開始し、2001年に改名するまでHolderbank社と名乗っていた。現在、ラフォージに次ぐ世界第2位のセメントメーカーである。およそ70カ国に生産拠点をもち、およそ8万人の従業員を抱えている。

同社は、1920年代初期までにはヨーロッパ諸国のセメント事業に投資を開始していた。1945年以降、とくに50年代60年代に入るとエジプト、レバノン、南アフリカに投資。70年代には北米とラテンアメリカに進出し、アジア太平洋地域の新興成長市場でも市場開拓に乗り出した。80年代には東欧を含む新市場に拡大した。コアビジネスを骨材と既成コンクリート生産に特化したことで、垂直統合型企業であるHolcimを業界リーダーの地位に押し上げ、この姿勢は90年代においても変わっていない。

2001年5月に、社名が"Holderbank" Financière Glaris Ltd. からHolcim Ltdに変更された。

Holcimグループの発祥は、1704年にJean Martin Wendelがフランスのロレーヌ地方において鉄鋼産業に乗り出したことに遡る。1950年にマダガスカルのアンタナタリボとTamataveでMacoma社を設立。1960年代後半、MacomaはIbityにセメント工場を建設した。また同時期に、BCR(Concrete Reunion)、Origny-Desvroise、Ciments de Bourbonがマダガスカルでセメント会社を立ち上げた。1981年にBCRがMacoma、MacorとCiments de Bourbonの経営権を獲得、1987年にMacomaはMacorの子会社になった。そして1994年にMacorはHolderbankに加わり、1995年にはOrigny-DesvroiseがHolderbankの完全子会社になった。

2002年7月1日に同グループはMacor Holcim(Réunion)SAとなり、MacomaはHolcim (Madagascar) S.A.となった。同社はマダガスカルに二つの拠点を所有している。年間15万トンの生産能力を持つAntsirabe (Ibity)工場と、年間18万トンの容量を持つTamatave倉庫である。

Holcimは2005年から2008年、Dow Jones Sustainability Indexにおいて「業界リーダー」の称号を受け、建材業界で最高のサステナビリティ実績をもつ会社と認められた。

国内の所在地

Z.I. no 1 - rue Armagnac, BP 73, RE-97822, Le Port, Réunion; Phone +262 262 42 58 20; Fax +262 262 42 58 21

製品・サービス

Holcimのコアビジネスはセメントの製造と流通であり、骨材(圧砕石、砂利、砂)、成分調合済みコンクリート、アスファルトの生産・加工・流通である。同社はまた、コンサルティング、調査、エンジニアリングのサービスを提供している。

従業員数

マダガスカル国内に620人の従業員を有している。

財務情報

企業統計
2008 2007 2006
純売上高 25,157 27,052 23,969
粗利益 11,041 12,979 11,353
経上償却前利益 5,333 6,930 6,086
経上償却前利益率 21.2% 25.6% 25.4%
償却前利益 5,708 8,468 6,333
営業利益 3,360 5,024 4,385
営業利益率 13.4% 18.6% 18.3%
キャッシュフロー 3,703 5,323 4,423
キャッシュフロー率 14.7% 19.7% 18.5%
流動資産 9,994 10,372 9,747
固定資産 35,199 37,839 34,955
総資産 45,193 48,211 44,702
短期負債 10,765 9,025 8,621
長期負債 16,454 17,241 17,356
セメント年間生産能力(100万トン) 194.4 197.8 197.8
セメント売上(100万トン) 143.4 149.6 140.7
鉱物成分売上(100万トン) 4.8 5.5 6.0
骨材売上(100万トン) 167.7 187.9 187.6
成分調合済みコンクリート売上(100万トン) 48.5 45.2 44.2
地域別売上

2007年、同社はIbity工場で16万トン、Toamasina工場で11万トンを生産。2008/09年度の売上および生産量は入手できなかった。

市場シェア

2007年、Holcim (Madagascar) S.A.は、マダガスカルにおいて唯一のセメント生産会社であった(ラフォージの工場は2007年には稼働していない)。Holcimはまた、マダガスカルで唯一の硬質煉瓦製造工場を持つ。マダガスカルにおけるHolcimのシェアは80%、ラフォージが10%、その他中小企業合計が10%である。

2008年にChine Shuguang Maloci社がマダガスカルで事業を開始したが、どれほどのシェアを占めているのか不明である。

事業目的

「この産業で世界一尊重され魅力的な会社をめざし、株主利益を創造する」

ビジネスモデル

バランス良いポートフォリオを維持するため、Holcimのビジネス戦略は、先進国および高成長新興市場における継続的成長をめざしている。われわれは新興市場に経営資源のおよそ4分の3を投入し、グループ純利益の半分を依存している。

Holcimのビジネスモデルは以下のとおりである。

目標 価値の創造
戦略 製品フォーカス 地理的多角化 現場のマネージメント
世界基準
マインドセット 持続可能で環境配慮のパフォーマンス よりよいコスト管理 永続的マーケティング・イノベーション 優れた人材 企業の社会的責任 (CSR)
基礎 人々

イノベイティブで応用志向の高品質製品をもっていることが、わが社を競争に勝てるプロバイダーにしている。Holcimの成功の理由は、建設に不可欠な資材であるセメントと骨材の製造販売に焦点をおいた戦略にある。

投資の主な焦点は原料の加工である。セメントと骨材の生産は多くの加工ノウハウを必要とするきわめて資本集約的なプロセスであり、したがって長期的な設備資産の在り方と結びついている。新しい生産設備への需要や建築コストの高まりによって、セメント製造のための資本支出は大幅に増加している。

しかし、わが社の投資方針と製品範囲は、各市場と地元顧客ニーズの成熟ぶりに対応している。セメントと骨材を事業ベースにしてはいるが、その他の製品によってエンドユーザーとの距離を縮めている。市場が成熟し、顧客ニーズが拡大しているので、我々は成分調合済みコンクリート、コンクリート製品、アスファルト、関連サービスを提供している。新興成長市場においてはセメント製造の拡大に集中しているが、先進国においては垂直統合がいっそう重要となる。主要都市では成分調合済みコンクリートに特化し、開発途上国においては製品範囲の多様化を図って、骨材、アスファルト、コンクリート製品を提供する。先進工業国では規制が厳しいため、高度で安全な原料の備蓄が戦略上重要である。

セメントー発展をつかむ市場位置決め

骨材ー成熟市場での釣り合い

我々の仕事は地元と結び付いており、個別の市場条件とニーズに対応しているが、その一方で、効率向上のためグループ全体のスタンダードを有し、システマティックなベンチマーキングを行っている。したがって我々の成功は、地元での責任と世界的リーダーシップのバランスが保たれていることにある。
大量の原料を採掘し、資本集約的なセメント製造の経営して、地元市場や地域市場に建材を提供することは、現地のプレゼンスと責任の自覚を必要とする。自社のもつ可能性を完全に引き出すため、Holcimは企業としてのプロセスを標準化している。これにより現地のマネージメントは、ローカルレベルでの市場開拓、コスト効率、スタッフおよび幹部の訓練、地域住民との関係構築に集中することが可能になっている。

株主・所有権益

取締役会と経営陣の持ち株:2008年12月31日現在、取締役会のメンバーとHolcim経営陣は、直接間接に合計54,685,328株を保有しており(2007年は54,109,159株)、これ以上の株式を取得することは許されていない。買付選択権は630,003株(2007年は570,101株)となっている。

主要株主: 2009年7月17日現在、Thomas Schmidheinyが直接、間接に59,493,558株(18.19%)を保有(2008年は54,292,690株:20.60%、2007年は53,741,950株:20.39%)。Capital Group Companies Inc.が2008年8月15日現在で13,181,456株(5%)を、Eurocement Holding AGが2008年9月19日現在で17,187,000株(6.52%)を保有している。

浮動株: 2008年12月31日時点で、スイス証券取引所での浮動株は79%である。

Holcim Overseas Groupは、マダガスカルのHolcim (Outre-Mer) S.A.Sの90%株式を保有。

政府との関係・社会貢献

現在マダガスカルでは、食用油、コンデンスミルク、ベビーフード、セメント、小麦粉、パン、砂糖、家庭用石鹸、教科書、ロウソク、包装製品の価格が政策的にモニターされている。これらの財は、かつての価格統制政策のなかで定義されていたもので、1987年の自由化政策まで続いた。

税制上のインセンティブが供与さているにもかかわらずマダガスカルの生産者は、頻繁な停電、高い金融コスト、輸送・通信手段の欠如、不安定なマクロ経済や貧弱なガバナンスに不満を持っている。

製品開発

2009年、Holcimは現地通貨アリアリ(Ariary)の下落により7.5%の値上げを行った。このため、ドル価換算で25%の価値損失を蒙った。セメントの製造において使われる無煙炭は昨年から価格が上昇しており、電気料金は2008年11月から値上がりしている。

マダガスカルの政治危機はセメントの需要に大きな影響を及ぼしている。これに対応するためHolcimは2009年に、製品特性を向上させるためセメントに石灰を加えると発表した。さらに、土処理と安定化や、舗装道路および未舗装道路を改良のためのアスファルトバインダーを新製品として導入した。