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guineaRio Tinto リオティント

会社概要と沿革

リオティント(Rio Tinto)は、金属および鉱物生産において国際ビジネスを展開している企業である。同グループは、ロンドン証券取引所の上場企業であるRio Tinto plcと、オーストラリア証券取引所上場のRio Tinto Limitedからなっている。

英国に本拠をおくRio Tinto Companyは、スペイン南部ウエルバ(Huelva)地方Rio Tinto鉱山の再開発のため、投資家によって1873年に設立された。Consolidated Zinc Corporationは豪州ニューサウスウェールズ州ブロークン・ヒルにある亜鉛鉱山の廃棄物処理を目的として1905年に法人化された。1962年、Rio Tinto CompanyとThe Consolidated Zinc Corporationが合併してRio Tinto-Zinc(RTZ)Corporationが設立され、同じ年、両社のオーストラリア事業を合併してConzinc Riotinto of Australia(CRA)Limited が設立された。

1995年12月にRTZとCRAの株主は、両社の株式全てを保有する持ち株会社の設立に合意、96年1月にRTZ-CRAが設立された。合併当初より同社は、ロンドンとメルボルンに本社を置く「2本社体制」を敷いている。

1997年6月、RTZ CorporationはRio Tinto plcに、CRA LimitedはRio Tinto Limitedに改称され、両社はリオティント・グループとなった。

2000年にNorth社とAshton Mining社を買収したことによりリオティントは、アルミニウム、鉄鉱石、ダイヤモンド、石炭の主要権益を手に入れた。2007年には合意による株式公開買い付けにより、380億米ドルでカナダのアルミメーカー大手Alcan Inc.を獲得して、アルミニウム保有では世界一となった。

探査グループはギニアの南東部シマンドゥ(Simandou)で世界最大といわれる未開発のハイグレード鉄鉱石資源を発見、世界的規模の鉄鉱石探査・鉱業プロジェクトに着手した。このプロジェクトは第一段階のフィージビリティ調査を完了し、本格的な採掘のための計画探査および研究作業が進められている。シマンドゥには、66%の鉄を含有する22億5000万トンの鉱石が賦存するといわれる。

リオティントはすでに、シマンドゥに世界的レベルの鉱山を開発するため、探査と評価作業に5億米ドル以上を費やしている。このうち4000万米ドル以上が「持続的開発」関連のプロジェクトと研究に費やされた。現在までに完了した調査によると、60億ドルを超える先行資金がこの鉱山の建設に必要となり、それにはシマンドゥに鉄道と港湾を建設する費用も含まれている。

2008年の間にリオティントはさらなる研究を行い、鉄鉱石鉱山の容量は70Mt/aで、最高170Mt/aを達成できる可能性があるとした。採掘した鉱石の、最も効率的で経済的な輸送方法が検討されている。

ギニアにおけるリオティントの活動は、1997年に同国の鉱業大臣が、シマンドゥの探査を実施するよう促したときから始まった。それから3年間の探査作業で、1488km2の調査地域における鉱石採掘の可能性が同定されたが、2000 年に探査許可が更新された時点でリオティントは、鉱区の50%については断念した。これは、探査作業によって採掘可能と判定された地域に関してのみ許可が与えられるというギニアの法律に従った措置であった。この返還でギニア政府は、2002年協定と2006年の採掘権付与にあたり、リオティントの探査・採掘地区を738km2とした。協定は国会で批准され、2003年にコンテ大統領の署名で立法化された。この協定とギニア国内法に基づき、2006年には大統領令によってリオティントに鉱業権が与えられた。

2006年にはまた、当時の鉱業大臣Ahmed Tidjane Souaréが、鉱業協定承認の遅れによる事業行程表の改訂(2008年末までにフィージビリティ調査報告書を提出し2013年末に生産開始)に合意、輸送ルートについても同意した。

国内の所在地

シマンドゥ鉱区は、ギニア南東部のシマンドゥ山脈に沿って110kmにわたって位置する。シマンドゥ山脈は、Kérouané、Beyla、Macentaの各県をまたいでいる。その地域のうち12%がふたつのForêts Classées(保護林)、Pic de Fon および Pic de Tibéによって覆われている。シマンドウ山脈の南側は、「コンサベーション・インターナショナル」によってGuinean Forest Hotspotに指定されている。

製品・サービス

リオティントは、アルミニウム、銅、ダイヤモンド、石炭、鉄鉱石、ウラン、金と産業鉱物(ホウ酸塩、二酸化チタン、塩、タルク)を生産している。

従業員数

ギニア国内に1,000人の従業員を有している。

財務情報

有望な採鉱方法 2008年末時点での測定資源 2008年末時点での表示資源 2008年末時点での推定資源 2007年と比較した2008年の総資源
(a) トン数 等級 トン数 等級 トン数 等級 トン数 等級
2008 2007 2008 2007
鉄鉱石 百万トン %Fe 百万トン %Fe 百万トン %Fe 百万トン 百万トン %Fe %Fe
シマンドゥ(ギニア) (mm) O/P 1,300 66.0 995 65.9 2,254 - 66.0 -

鉄鉱石事業

  • 生産物: 鉄鉱石、銑鉄、工業塩、ジプサム
  • 営業利益貢献率: 58%
  • 従業員数: 11,109 人
  • 運用資産: 76億3200万米ドル
  • 総売上収入: 165億2700万米ドル
  • 営業利益: 60億1700万米ドル

鉄鉱石グループは世界第二位の鉄鉱石海上輸送貿易であり、オーストラリアのHamersley IronおよびRobe River、カナダのIron Ore Company、ブラジルのCorumba、ギニアのシマンドゥ・プロジェクト、インドのOrissaプロジェクトに権益を有する。リオティントが開発した新しい、環境配慮型の製鉄法によるHlsmelt製鉄工場をオーストラリアにもつ。また、西オーストラリア3ヵ所でDampier Salt事業を行っている。

市場シェア

2006年から2009年にかけ、リオティントの許可地域はシマンドウ全域で鉱山保有地のわずか18%にすぎなかった。738km2はリオティントによって保有され、3,333km2は他社が保有している。同時期においてリオティントの許可地域は、ギニアで企業に与えられている鉄鉱石採掘許可地2万Km2のほんの一部にすぎない。しかしながら、2007年における鉱業部門投資の75%はリオティントによるものであった。

事業目的

グループの目的は、株主の利益のため、世界中で天然資源を探査し、採鉱・加工することであり、グループの価値と投資の長期的リターンを最大限に高めることである。

ビジネスモデル

大規模で低コストのTier 1鉱脈を発見することで将来のキャッシュフローを確保すること。グループがコモディティ・サイクルのあらゆるステージで収益を上げていけるように、グループの財産を安全で効率的、かつ大規模で息の長い低コストの事業へと発展させること。倫理的社会的な責任を果たすよう事業を展開してリオティントへの評価を維持し、住民、資本、鉱物資源へのアクセスを進めていくこと。グループが関わる全てにおいて、長期にわたって持続可能な開発を心がけること。以上の原則に基づいた長期的戦略を展開する。リオティントは長期戦略を展開するため、6つコア戦略を柱として中期的活動を構成する。

長期戦略
Tier 1鉱脈の発見 安全で効率的、大規模で息の長い低コスト事業への資産編成 倫理的社会的責任の遂行 長期にわたって持続可能な開発
戦略の柱
健康と安全 事業上、財務上の成果 成長と革新 住民 地域社会と環境 顧客と市場
わが社の方針
徹底した安全対策

事故を起こさない事業環境

従業員、コントラクター、地域社会の健康
生産目標の着実な実現

価値に応じた意思決定

コモディティ・サイクル全体において利益を出せる資産
企業家精神の高揚・価値を生み出す資産の取得

市場変化から利益を得る能力

リオティントの鉱体に合った新しい採鉱・加工技術の開発と利用
最良の雇用者

高いパフォーマンスをもつ熱心で柔軟性のある労働者

将来のニーズに応じた従業員訓練

現場従業員とグローバルなニーズの和合
最良の開発者

世界の炭素問題を意識した経営

環境と地域社会に配慮
最良の供給者

新興成長市場への参入と成長

国際的経済成長を支える製品の供給

事実に基づいた販売戦略および戦術

リオティントが世界最高の鉄鉱石サプライヤーとしての地位を維持するための戦略は、グループが世界経済の成長を支える製品において確固たる地位を維持するうえで、主要な構成要素である。

資本支出が景気下降にあおられ減少傾向にあるなかリオティントは、グループの資本支出予算が許す限りにおいて、ギニアのプロジェクトは市場条件の変化に反応して活性化されるものと考えている。

株主・所有権益

リオティントはシマンドウプロジェクトの95%を保有している。残りの5%は国際金融公社(IFC)が保有している。

政府との関係・社会貢献

2008年、長期にわたってギニアに君臨してきたコンテ大統領が死去、カマラ(Dadis Camara)率いる軍事政府が権力を握った。コンテもカマラも、鉱業会社を閉鎖あるいは事業協定を大きく変更するとして、頻繁に脅しをかけてきた。

2008年8月、リオティントはギニア政府から採掘許可を取り消す旨の主幹を受け取った。リオティントはこの措置の合法性を争っていたが、2008年12月、政府が北半分の採掘許可を奪ってBSG Resources Guinea社(イスラエルの実業家Benny Steinmetz が所有するBSG Resources社の子会社)に与えたことで、リオティントのプロジェクト計画は大混乱に陥った。リオは、プロジェクトの状況を明確にするために、あらゆる関係者とトップレベルの話し合いを続けている。リオティントは、包括的な採掘権を合法的に保有しており、継続してその義務を果たすという立場を堅持している。この主張に基づいて問題を解決するため、ギニア政府との協議を続けている。

年間7000万トン以上の生産が見込まれるシマンドゥ鉱山によって、ギニア政府には毎年数百万ドルの税金とロイヤリティが支払われ、地域開発基金にも数百万ドルがもたらされる。これは鉱山寿命全体でみると数十億ドルにも上る。シマンドゥ・プロジェクトがもたらすロイヤリティだけで、現在ギニアが得ている鉱業収入の何倍にもなる。政府歳入は生産の増加に比例して政府への収益は、生産量に比例してさらに増加する。

製品開発

2008 年9月、カマラの支配に対する不満は大規模なデモに発展し、治安部隊の発砲によって200人近いデモ参加者が死亡した。

2009年9月末、リオティントは以下の声明を出した。
「リオティントはギニアの悪化する政治情勢を子細に観察しているが、安全上の理由から従業員を避難させる決定は下していない。リオティントは、世界最大級の未開発鉄鉱石鉱床であるシマンドウ鉄鉱石プロジェクトにおいて、この西アフリカの国で、100人弱の駐在員と数百人のギニア国民を雇用している。彼らの安全確保は喫緊の課題である。わが社はそのための準備をすでに整えている。」