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田中 修

中国経済レポート

3月及び1-3月の主要経済指標

 

新領域研究センター 田中 修

2022年5月2日


1-3月期のGDPは27兆178億元であり、実質4.8%の成長となった12

第1次産業は1兆954億元、6.0%増、第2次産業は10兆6187億元、5.8%増、第3次産業は15兆3037億元、4.0%増である。GDPに占める3次産業のウエイトは56.6%、2次産業は39.3%、1次産業は4.1%である3。3次産業の成長率への寄与度は2.4ポイント、第2次産業2.1ポイント、第1次産業0.3ポイントであった。

前期比では、1-3月期1.3%である4

1-3月期の最終消費の寄与率は69.4%(寄与度3.3ポイント)、資本形成の寄与率は26.9%(寄与度1.3ポイント)、純輸出の寄与率は3.7%(寄与度0.2ポイント)である5

(1)物価
①消費者物価

3月の消費者物価は前年同月比1.5%上昇し、2月より0.6ポイント加速した。都市は1.6%上昇、農村は1.2%上昇である。食品価格は1.5%下落し(2月は-3.9%)、非食品価格は2.2%上昇(2月は2.1%)した。衣類は0.6%上昇、居住価格は1.3%上昇した6。1-3月は1.1%上昇した。

(参考)(2017年1.6%)→(2018年2.1%)→(2019年2.9%)→(2020年2.5%)→21年6月1.1%→7月1.0%→8月0.8%→9月0.7%→10月1.5%→11月2.3%→12月1.5%(2021年0.9%)→22年1月0.9%→2月0.9%→3月1.5%

前月比では、0.0%(2月は0.6%)であった。食品価格は1.2%下落(2月は1.4%)した。食品・タバコ・酒価格は2月より0.9%下落し、物価への影響は約-0.26ポイント、うち生鮮野菜は0.4%上昇(2月は6.0%)し、物価への影響は約0.01ポイント、食糧は0.5%上昇、物価への影響は約0.01ポイントであった。卵価格は0.3%上昇した。畜肉類価格は4.9%下落し、物価への影響は約-0.15ポイント(豚肉価格は-9.3%、物価への影響は約-0.12ポイント)であった。水産品価格は2.1%下落、物価への影響は約-0.04ポイント、果物価格は2.3%下落、物価への影響は約-0.05ポイントであった。非食品価格は0.3%上昇(2月は0.4%)し、衣類は0.4%上昇(2月は-0.3%)、居住価格は0.1%上昇(2月は0.1%)した。

食品・エネルギーを除いた消費者物価(コア消費者物価)は、3月が前年同月比1.1%上昇(2月は1.1%)、前月比では0.1%下落(2月は0.2%)である7。1-3月は1.2%上昇した。

なお、3月の前年同月比1.5%上昇のうち食品・タバコ・酒価格は0.3%下落し、物価への影響は約-0.09ポイントとなり、このうち畜肉類価格は24.8%下落、物価への影響は約-0.09ポイント(豚肉価格は-41.4%、物価への影響は約-0.83ポイント)である。このほか、生鮮野菜価格は17.2%上昇、物価への影響は約0.37ポイント、卵価格は7.0%上昇、物価への影響は約0.04ポイント、水産品価格は4.2%上昇、物価への影響は約0.08ポイント、食糧価格は2.0%上昇、物価への影響は約0.04ポイント、果物価格は4.3%上昇、物価への影響は約0.09ポイントであった。

また3月の1.5%上昇のうち、前年の価格上昇の本年への影響は約0.4ポイント、新たなインフレ要因は約1.1ポイントである。

なお、国家統計局都市司の董莉娟高級統計師は、「CPIの前月比上昇幅が2月の0.6%上昇から横ばいに転じた背景として、1)春節後の消費需要の反落及び供給充足等の要因の影響を受け、豚肉価格が下落し、鶏肉・鴨肉・牛肉・羊肉・水産品価格の下落幅は1.0~2.3%の間であった、2)国際的な小麦・トウモロコシ・大豆等の価格上昇と国内の疫病の影響を受け、小麦粉・食用植物油・生鮮野菜・鶏卵価格が上昇した、3)エネルギー価格の上昇により、ガソリン価格が7.2%上昇、ディーゼル油価格が7.8%上昇、液化石油ガス価格が6.9%上昇し、CPIを約0.29ポイント押し上げた、4)春節後、需要の反落に疫病の影響が重なり、航空券、映画・劇場入場券、交通手段レンタル料、観光価格が下落した。

また、前年同期比で上昇幅が2月より0.6ポイント拡大した背景として、1)豚肉価格の下落幅が縮小した、2)生鮮野菜価格が下落から上昇に転じた、3)食用植物油・果物・水産品価格の上昇幅が縮小した、4)小麦粉価格の上昇幅が拡大した、5)ガソリン価格が24.6%上昇、ディーゼル油価格が26.9%、液化石油ガス価格が27.1%上昇し、上昇幅が拡大した、6)サービス価格の上昇幅が縮小し、航空券価格が上昇から下落に転じ、景勝地の入場料・在外宿泊価格の上昇幅が縮小した」としている。

②工業生産者出荷価格

3月の工業生産者出荷価格は前年同月より8.3%上昇した。前月比では2月より1.1%上昇(2月は0.5%)した。1-3月は8.7%上昇した。

(参考)(2017年6.3%)→(2018年3.5%)→(2019年-0.3%)→(2020年-1.8%)→21年6月8.8%→7月9.0%→8月9.5%→9月10.7%→10月13.5%→11月12.9%→12月10.3%(2021年8.1%)→22年1月9.1%→2月8.8%→3月8.3%

3月の工業生産者購入価格は、前年同月比10.7%上昇(2月は11.2%)であった。前月比では2月より1.3%上昇(2月は-0.4%)した。1-3月は11.3%上昇した。

また3月の8.3%上昇のうち、前年の価格上昇の本年への影響は約6.8ポイント、新たなインフレ要因は約1.5ポイントである。

なお、国家統計局都市司の董莉娟高級統計師は、「前月比で2月から上昇幅が0.6ポイント拡大した背景として、1)地政学的要因等が国際大口取引商品価格を引き続き上昇させ、国内石油・非鉄金属等の関連業種の価格の上昇継続を牽引し、石油・天然ガス採掘価格、石油・石炭その他燃料加工業価格、化学繊維製造業価格、化学原料・化学製品製造業価格、非鉄金属精錬・圧延加工業価格が上昇し、これらの業種がPPIの上昇を約0.77ポイント押し上げ、上昇幅の7割を占めた、2)石炭・鋼材価格がある程度上昇した、3)石炭採掘・洗浄業価格、鉄金属精錬・圧延加工業価格が上昇した、4)農業副食品加工工業価格が上昇した、5)紡績服装服飾業価格が下落した。

また、前年同月比の上昇幅が2月から0.5ポイント縮小した背景として、前年のベースがかなり高かったのが主要因だとし、1)非鉄金属精錬・圧延加工業、化学原料・化学製品製造業、鉄金属精錬・圧延加工業、化学繊維製造業価格の上昇幅が縮小し、2)石炭採掘・洗浄業、石油・天然ガス採掘業、石油・石炭その他燃料加工業、電力・熱力生産・供給業価格の上昇幅が拡大した」としている。

③住宅価格

3月の全国70大中都市の新築分譲住宅販売価格は前月比38都市が低下(2月は40)し、同水準は3(2月は3)であった。上昇は29である(2月は27)。

前年同月比では、価格が下落したのは29都市(2月は20)であった。同水準は1(2月は0)、上昇は40(2月は50)である。

国家統計局都市司の縄国慶首席統計師は、「70大中都市の新築分譲住宅価格の前月比は下落の都市の個所が減少し、前年同月比は下落の都市の個所が増加した。各線都市の分譲住宅価格は前月比は安定化し、前年同期比は下落あるいは上昇幅が縮小している。

前月比では、70大中都市のうち、4の一線都市の新築分譲住宅価格は0.3%上昇し、上昇幅は2月より0.2ポイント縮小した。うち北京は0.4%上昇、上海は0.3%上昇、広州は0.8%上昇、深圳は0.1%下落であった。31の二線都市の新築価格は2月と同じ0.0%であった。35の三線都市の新築価格は0.2%下落し、下落幅は2月より0.1ポイント縮小した。

前年同月比では、70大中都市のうち、一線都市の新築価格は4.3%上昇し、上昇幅は2月より0.1ポイント縮小した。二線都市の新築価格は1.6%上昇し、上昇幅は2月より0.5ポイント縮小した。三線都市の新築価格は2月の0.6%下落し、下落幅が2月より0.5ポイント拡大した」と指摘している。

(2)工業

3月の工業生産は前年同期比実質5.0%増となった。3月は前月比では、0.39%増となった8。主要製品別では、発電量0.2%(1-2月は4.0%)、鋼材-3.2%(1-2月は-6.0%)、セメント-5.6%(1-2月は-17.8%)、自動車-4.9%(うち乗用車-4.3%、SUV車-3.8%、新エネルギー車121.4%増)となっている。1-2月の自動車11.1%増(うち乗用車10.6%増、SUV車21.2%増、新エネルギー車150.5%増)に比べ、新エネルギー自動車以外はプラスからマイナスに転じた。

分類別では、国有株支配企業3.3%増、株式制企業6.9%増、外資企業-1.1%、私営企業6.0%増であった。

(参考)(2017 年6.6%)→(2018年6.2%)→(2019年5.7%)→(2020年2.8%)→21年6月8.3%→7月6.4%→8月5.3%→9月3.1%→10月3.5%→11月3.8%→12月4.3%(2021年9.6%)→22年1-2月7.5%→3月5.0%

1-3月の工業生産は前年同期比実質6.5%増となった。主要製品別では、発電量3.1%、鋼材-5.9%、セメント-12.1%、自動車4.9%増(うち乗用車4.8%増、SUV車11.0%増、新エネルギー車140.8%増)となっている。

分類別では、国有株支配企業5.0%増、株式制企業7.8%増、外資企業2.1%増、私営企業7.6%増であった。

1-3月の工業生産能力利用率は75.8%で、前年同期比1.4ポイント低下、2019年1-3月と同水準である。

なお、国家統計局は、3月の特徴として、「コロナの条件下、庶民は卸・小売・旅館・飲食、交通輸送、文化・観光等接触性・密な消費をある程度減らしており、これに関連する業種の生産に一定の影響を生み出している。コロナが深刻な地域の企業は生産停止・現象が出現しており、交通・物流が影響を受けていることも、工業生産を制約している」「①エネルギー・原材料供給保障・価格安定政策の効果が顕著で、石炭・鉄・非鉄金属採掘業の伸びが2ケタとなった、②ハイテク製造業が牽引作用を発揮した、消費財製造業が回復を加速した、③工業の輸出の伸びが2ケタを維持した」としながらも、「①国際地政学的衝突及び国内で散発・多発しているコロナの影響の下、経済環境の複雑性・不確定が激化し、いくらかの突発的要因は予想を超えている。3月は企業の等の臨時生産減少・停止が出現し、工業生産・輸出の伸びが1-2月に比べてある程度低下している。②中小・零細企業のコスト圧力が顕著に増加し、収入が増えても利潤が増えない等の問題が際立っており、工業経済の下振れ圧力がある程度増大している」としている。

1-3月の一定規模以上の工業企業利潤総額は1兆9555.7億元、前年同期比8.5%増(1-2月は5.0%)となった。うち国有株支配企業の利潤総額は7068.5億元、同19.5%増、株式制企業は1兆4396.3億元、同14.4%増、外資企業は4707.5億元、同-7.6%、私営企業は5331.5億元、同3.2%増である。

(参考)2019年-3.3%→2020年4.1%→21年1-6月66.9%→1-7月57.3%→1-8月49.5%→1-9月44.7%→1-10月42.2%→1-11月38.0%→2021年34.3%→22年1-2月5.0%→1-3月8.5%

1-3月の一定規模以上の工業企業の本業営業収入100元当たりのコストは84.07元(1-2月83.91元、前年同期比0.56元増)である。3月末の資産負債率は56.5%(2月末56.3%、前年同期比0.0ポイント)であった。

なお、国家統計局によれば、1-3月の特徴は、「①鉱物採掘業が工業企業の利潤の伸びを有力に牽引した、②ハイテク製造業が工業企業の利潤の伸びを促進した、③一部装置・消費財製造業の利潤がある程度改善された、④減税・費用引下げ、企業の困難緩和支援政策が引き続き顕著に考課を発揮し、1-3月の一定規模以上企業の百元当たり営業収入の費用が、前年同期比-0.54元となり、1-2月より0.18元減少した」としながらも、「外部からの輸入型インフレ圧力が増大し、コロナが多くの地点で散発し、工業経済の平穏な発展に多くの試練をもたらし、企業の生産・経営の困難が増大している」とする。

(3)消費

3月の社会消費品小売総額は3兆4233億元、前年同期比-3.5%となった。なお、自動車を除く伸びは、-3.0%である。3月は前月比では、-1.93%である9。都市は-3.6%、農村は-3.3%である。

一定額以上の企業(単位)消費品小売額は1兆3631億元、同-1.4%であり、うち穀類・食用油・食品12.5%増、アパレル・靴・帽子類-12.7%、建築・内装0.4%増、家具-8.8%、自動車-7.5%、家電・音響機器類-4.3%となっている。自動車の伸びは、1-2月のプラスからマイナスに転じた。3月の商品小売額は-2.1%(1-2月は6.5%)であった。飲食は-16.4%(1-2月は8.9%)である。

(参考)(2017年10.2%)→(2018年9.0%)→(2019年8.0%)→(2020年-3.9%)→21年6月12.1%→7月8.5%→8月2.5%→9月4.4%→10月4.9%→11月3.9%→12月1.7%(2021年12.5%)→1-2月6.7%→3月-3.5%

1-3月の社会消費品小売総額は10兆8659億元、前年同期比3.3%増(実質1.3%増)となった。なお、自動車を除く伸びは、3.6%増である。都市は3.2%増、農村は3.5%増である。

一定額以上の企業(単位)消費品小売額は4兆600億元、同5.4%増であり、うち穀類・食用油・食品9.3%増、アパレル・靴・帽子類-0.9%、建築・内装3.8%増、家具-7.1%、自動車-0.3%、家電・音響機器類5.9%増となっている。自動車の伸びは、1-2月の3.9%からマイナスに転じた。1-3月の商品小売額は3.6%増であった。飲食は0.5%増である。

1-3月の全国インターネット商品・サービス小売額は3兆120億元で、前年同期比6.6%増となった。うち実物商品は2兆5257億元、同8.8%増(1-2月は12.3%増)で、社会消費品小売総額の23.2%を占めている。実物商品のうち、食品は13.5%増、衣類は0.9%増、日用品は10.6%増である。

なお、国家統計局は、「Eコマース・情報サービス消費がかなり速く伸び、食糧・食用油・食品と日用品、宝飾、家電・音響器材、文化・事務用品の消費ニーズが引き続き活発であった」としながらも、「3月に入り、コロナによる消費市場へのダメージが顕著で、消費市場の回復の基礎をなお強固にする必要がある」としている。

(4)投資

①都市固定資産投資

1-3月の都市固定資産投資は10兆4872億元で、前年同期比9.3%増となった。3月は前月比では0.61%増である10。地域別では、東部9.5%増、中部14.4%増、西部11.3%増、東北-1.4%となっている。内資企業は9.3%増で、外資企業は5.5%増であった。

製造業投資は、前年同期比15.6%増(1-2月は20.9%)であった。うち、装置製造業27.3%増、消費財製造業25.3%増、原材料製造業15.0%増である。

インフラ投資(電力・熱・天然ガス・水生産供給以外)は前年同期比8.5%増(1-2月は8.1%)となった。うち、鉄道輸送は-2.9%(1-2月は-8.0%)、道路輸送は3.6%増(1-2月は8.2%)、水利10.0%増(1-2月は22.5%)、公共施設8.1%増(1-2月は4.3%)、水上輸送は13.5%増であった。

(参考)都市固定資産投資:(2017年7.2%)→(2018年5.9%)→(2019年5.4%)→(2020年2.9%)→21年1-6月12.6%→1-7月10.3%→1-8月8.9%→1-9月7.3%→1-10月6.1%→1-11月5.2%→2021年4.9%→22年1-2月12.2%→1-3月9.3%

インフラ投資: (2017年19.0%)→(2018年3.8%)→(2019年3.8%)→(2020年0.9%)→21年1-6月7.8%→1-7月4.6%→1-8月2.9%→1-9月1.5%→1-10月1.0%→1-11月0.5%→2021年0.4%→22年1-2月8.1%→1-3月8.5%

1-3月の新規着工プロジェクト件数は3.5万件、前年同期比1.2万件増で、新規着工プロジェクト計画総投資は54.9%増である。資金源では、国家予算資金が34.7%増、自己資金が15.0%増である。

②不動産開発投資

1-3月の不動産開発投資は2兆7765億元で前年同期比0.7%増、うち住宅は2兆761億元、0.7%増である。オフィスビルは1172億元、同-1.6%である。地域別では、東部0.4%増、中部6.2%増、西部-1.7%、東北-21.6%であった。

(参考)(2017年7.0%)→(2018年9.5%)→(2019年9.9%)→(2020年7.0%)→21年1-6月15.0%→1-7月12.7%→1-8月10.9%→1-9月8.8%→1-10月7.2%→1-11月6.0%→2021年4.4%→22年1-2月3.7%→1-3月0.7%

1-3月の分譲建物販売面積は3億1046万㎡で、前年同期比―13.8%増である。うち、分譲住宅販売面積は-18.6%(1-2月は-13.8%)、オフィスビルは24.8%増(1-2月は35.6%)である。地域別では、東部-20.9%、中部-6.0%、西部-9.0%、東北-28.8%である。

(参考)分譲建物販売面積:(2017年7.7%)→(2018年1.3%)→(2019年-0.1%)→(2020年2.6%)→21年1-6月27.7%→1-7月21.5%→1-8月15.9%→1-9月11.3%→1-10月7.3%→1-11月4.8%→2021年1.9%→22年1-2月-9.6%→1-3月-13.8%

1-3月の分譲建物販売額は2兆9655億元、前年同期比-22.7%、うち、分譲住宅販売額は-25.6%(1-2月は-22.1%)、オフィスビルは4.1%増(1-2月は18.5%)である。地域別では、東部-27.7%、中部-11.8%、西部-16.9%、東北-33.9%である。

(参考)分譲建物販売額:(2017年13.7%)→(2018年12.2%)→(2019年6.5%)→(2020年8.7%)→21年1-6月38.9%→1-7月30.7%→1-8月22.8%→1-9月16.6%→1-10月11.8%→1-11月8.5%→2021年4.8%→22年1-2月-19.3%→1-3月-22.7%

1-3月の分譲建物在庫面積は5億6113万㎡、前年同期比8.2%増、うち分譲住宅在庫面積は前年同期比14.2%増であった。

1-3月のディベロッパーの資金源は3兆8159億元であり、前年同期比-19.6%(1-2月は-17.7%)である。うち、国内貸出が5525億元、-23.5%、外資が10億元、-7.8%、自己資金が1兆2395億元、-4.8%、手付金・前受金1兆2252億元、-31.0%、個人住宅ローン6369億元、-18.8%である。

なお国家統計局は、販売低下の中で不動産投資が一定の伸びを維持している背景として、「21年末以降、各地方は、これまで建設が停止・延期されていた不動産プロジェクトの業務・生産再開を積極的に推進した。1-3月期、施工期間が1年以上の不動産プロジェクトの投資の伸びは10%を超えている」としている。

③民間固定資産投資

1-3月の全国民間固定資産投資は5兆9622億元であり、前年同期比8.4%増である11。うち、製造業24.8%増、インフラ11.6%増、社会分野1210.7%増であった。

(参考)(2018年8.7%)→(2018年8.7%)→(2019年4.7%)→(2020年1.0%)→21年1-6月15.4%→1-7月13.4%→1-8月11.5%→1-9月9.8%→1-10月8.5%→1-11月7.7%→2021年7.0%→22年1-2月11.4%→1-3月8.4%

(5)対外経済

①輸出入

3月の輸出は2760.8億ドル、前年同期比14.7%増、輸入は2287.0億ドル、同-0.1%となった13。貿易黒字は473.8億ドルであった。

(参考)輸出:(2017年7.9%)→(2018年9.9%)→(2019年0.5%)→(2020年3.6%)→21年6月32.2%→7月19.3%→8月25.6%→9月28.1%→10月27.1%→12月22.0%→1-2月20.9%(2021年29.9%)→22年1-2月16.3%→3月14.7%

輸入:(2017年 15.9%)→(2018年 15.8%)→(2019年-2.8%)→(2020年-1.1%)→21年6月36.7%→7月28.1%→8月33.1%→9月17.6%→10月20.6%→12月31.7%→1-2月19.5%(2021年30.1%)→22年1-2月15.5%→3月-0.1%

1-3月の輸出は8209.2億ドル、前年同期比15.8%増、輸入は6579.8億ドル、同9.6%増となった。貿易黒字は1629.4億ドルであった。

1-3月の輸出入総額が1兆4789.0億ドル、前年同期比13.0%増であったのに対し、対EU12.2%増、対米12.2%増14(1-2月は12.3%)、対日3.9%増15(1-2月は7.2%)、対アセアン10.7%増、対英国1.1%増、対ロシア28.7%増16である。

1-3月輸出の労働集約型製品のうち、アパレル類前年同期比7.4%増、紡績15.1%増、靴23.0%増、家具3.9%増、プラスチック製品16.9%増、鞄26.7%増、玩具19.4%増である。電器・機械は同12.1%増、ハイテク製品は12.9%増である。

②外資利用

1-3月の外資利用実行額は3798.7億元(ドル換算590.9億ドル)、前年同期比25.6%増(ドル換算31.7%増)であった17

(参考)(2017年7.9%)→(2018年0.9%)→(2019年5.8%)→(2020年6.2%)→21年1-6月28.7%→1-7月25.5%→1-8月22.3%→1-9月19.6%→1-10月17.8%→1-12月15.9%→2021年14.9%→22年1月11.6%→1-2月37.9%→1-3月25.6%181-3月のサービス業の外資利用は2785.2億元、前年同期比17.1%増であった。ハイテク産業は52.9%増、うちハイテク製造業は35.7%増、ハイテクサービス業は57.8%増である。
地域別では、アセアン5.3%増である。

③外貨準備

3月末、外貨準備は3兆1879億ドルであった。2月末に比べ259億ドルの減少(2月は78億ドル増減)で。3カ月連続減少した。国家外貨管理局は、地政学的な情勢や新型コロナウイルスの流行を受け米ドルが上昇し、主要国の債券価格が総体的に下落したことが原因としている。

④米国債保有

2月末の米国債保有高は、前月比53億ドル減の1兆548億ドルで、2位。33カ月連続1位の日本は、32億ドル増の1兆3063億ドルである。

(6)金融

3月末のM2の残高は249.77兆元、伸びは前年同期比9.7%増と、2月末より0.5ポイント加速、前年同期より0.3ポイント加速した。M1は4.7%増と、2月末と同水準、前年同期より2.4ポイント減速した。1-3月の現金純放出は4317億元であった。

人民元貸出残高は201.01兆元で前年同期比11.4%増であり、伸び率は2月末と同水準、前年同期より1.2ポイント減速した。3月の人民元貸出増は3.13兆元(2月は1.23兆元)で、前年同期より伸びが3951億元増加している。1-3月の人民元貸出増は8.34兆元で、前年同期より伸びが6636億元増加している。うち個人向け貸出は1.26兆元増、企業等への中長期貸出は3.95兆元増であった。

人民元預金残高は243.1兆元で、前年同期比10%増であった。3月の人民元預金は4.49兆元増(2月は2.54兆元増)で、前年同期より伸びが8577億元増加している。1-3月の人民元預金は10.86兆元増で、前年同期より伸びが2.51兆元増加している。うち個人預金は7.82兆元増、企業預金は1.39兆元増であった。

(参考)M2 :2017年12月8.1%→18年12月8.1%→19年12月8.7%→20年12月10.1%→21年6月8.6%→7月8.3%→8月8.2%→9月8.3%→10月8.7%→11月8.5%→12月9%→22年1月9.8%→2月9.2%→3月9.7%

3月末の社会資金調達規模残高は325.64兆元であり、前年同期比10.6%増となった。うち、実体経済への人民元貸出残高19は199.85兆元、11.3%増、委託貸付残高は10.93兆元、-1%、信託貸付残高は4.18兆元、-30.5%、企業債券残高は31.06兆元、10.2%増、政府債券残高54.65兆元、17%増20、株式残高は9.76兆元、14.9%増である。

構成比では、実体経済への人民元貸出残高は61.4%(前年同期比0.5ポイント増)、委託貸付残高は3.4%(同-0.3ポイント)、信託貸付残高は1.3%(同-0.7ポイント)、企業債券残高は9.5%(同-0.1ポイント)、政府債券残高は16.8%(同0.9ポイント増)、株式残高は3%(同0.1ポイント増)である。

3月の社会資金調達規模のフローは4.65兆元で、前年同期より1.28兆元増加した。1-3月の社会資金調達規模のフローは12.06兆元で、前年同期より1.77兆元増加した。うち、実体経済への人民元貸出は8.34兆元増(伸びが前年同期比4258億元増)、委託貸付は460億元増(伸びが510億元増)、信託貸付は1690億元減(減少が1879億元減)、企業債券純資金調達1.31兆元(4050億元増)、政府債券純資金調達1.58兆元(9238億元増)、株式による資金調達は2982億元(515億元増)である。

構成比では、実体経済への人民元貸出は69.1%(前年同期比7.8ポイント減)、委託貸付は0.4%(同0.4ポイント増)、信託貸付は-1.4%(同2.1ポイント増)、企業債券は10.9%(同2.1ポイント増)、政府債券は13.1%(同6.7ポイント増)、株式は2.5%(同0.1ポイント増)である。

3月末の不良債権残高は3.7兆元、不良債権比率は1.79%であり、年初よりやや低下した。銀行業金融機関の貸倒引当金残高は7.3兆元、引当カバー率は199.5%である。

なお、人民銀行は4月14日の会見で、3月末の製造業向け中長期貸出残高は、前年同期比29.5%増、小型・零細企業向けインクルーシブファイナンス残高は同24.6%増、小型・零細企業向けインクルーシブファイナンス与信件数は5039万社(件)、同42.9%増であり、1-3月期の企業向け貸出金利は4.4%前後まで低下し、2021年に比べ0.21ポイント低下したと説明した。また、1-3月の貸出構造の特徴につき、①製造業向け中長期貸出が引き続き高い伸びとなっている、②工業向け中長期貸出の伸びがかなり高い、③インフラ業向け中長期貸出の伸びはある程度反落している、④輸出関連業向け中長期貸出の伸びはかなり速い、としている。

(7)財政

1-3月の全国財政収入は6兆2037億元で、前年同期比8.6%増となった 。中央財政収入は2兆8949億元、同7.6増、地方レベルの収入は3兆3088億元、同9.5%増である。税収は5兆2452億元、同7.7%増、税外収入は9585億元、同14.2%増であった。

(参考)財政収入:(2017年7.4%)→(2018年6.2%)→(2019年3.8%)→(2020年-3.9%)→21年1-6月21.8%→1-7月20%→1-8月18.4%→1-9月16.3%→1-10月14.5%→1-11月12.8%→2021年10.7%→22年1-2月10.5%→1-3月8.6%

1-3月の全国財政支出は6兆3587億元、前年同期比8.3%増であった22。中央レベルの支出は6804億元、同4.5%増、地方財政支出は5兆6783億元、同8.8%増である。

なお、1-3月の地方政府基金収入は1兆2989億元、前年同期比-26.5%であり、うち国有地土地使用権譲渡収入は1兆1958億元、同-27.4%(1-2月は-29.5%)であった。

(8)雇用

3月の全国都市調査失業率は5.8%、1-3月平均は5.5%である。現地戸籍人口調査失業率は5.6%(2月5.5%、1-3月5.5%)、外来戸籍人口調査失業率は6.3%(2月5.6%)、外来農業戸籍人口失業率は5.9%である。

16-24歳人口の調査失業率は16.0%(2月15.3%)、25-59歳の調査失業率は5.2%(2月4.8%、1-3月4.9%)であった。31大都市調査失業率は6.0%となった。

(参考)全国都市調査失業率:2018年1-2月4.9%→19年1-2月5.2%→20年1-2月5.2%(2020年5.6%)→21年6月5.0%→7月5.1%→8月5.1%→9月4.9%→10月4.9%→11月5.0%→12月5.1%(2021年5.1%)→22年1月5.3%→2月5.5%→3月5.8%

31大都市調査失業率:2018年1-2月4.7%→19年1-2月5.2%→20年1-2月5.1%→21年6月5.2%→7月5.2%→8月5.3%→9月5.0%→10月5.1%→11月5.1%→12月5.1%→22年2月5.4%→3月6.0%

1-3月の新規就業者増は285万人(年間目標1100万人以上)である。

なお、国家統計局は、「3月は一部の地域でコロナがひどくなり、春節後の生産・経営活動の回復が影響を受け、建築、交通輸送、旅館・飲食、卸・小売、個人サービス、文化・観光等の業種で受けた影響が大きく、雇用ニーズが減退し、調査失業率が上昇した。主として25-59歳の成年者の失業率が上昇し、出稼ぎ農民が春節後集中して労働力市場に参入し仕事を求め、外来農業戸籍人口の失業率が上昇した」と指摘している。

(9)社会電力使用量

3月は前年同期比3.5%増であった。うち、第1次産業は12.3%増、第2次産業は2.3%増、第3次産業は4.0%増、都市・農村住民生活用は8.8%増であった。

(参考)(2017年6.6%)→(2018年8.5%)→(2019年4.5%)→(2020年3.1%)→21年6月9.8%→7月12.8%→8月3.6%→9月6.8%→10月6.1%→11月3.1%→(2021年10.3%増)→22年2月16.9%→3月3.5%

1-3月は前年同期比5.0%増であった。うち、第1次産業は12.6%増、第2次産業は3.0%増、第3次産業は6.2%増、都市・農村住民生活用は11.8%増であった。

(10)所得・個人消費

1-3月の都市住民1人当たり平均可処分所得は1万3832元であり、前年同期比実質4.2%増(名目5.4%増)であった23

農村住民1人当たり可処分所得は5778元であり、同実質6.3%増(名目7.0%増)であった24。農村住民の収入の伸びが都市を上回っている。農民労働者総数1億7780万人(前年同期比2.2%増)の月平均収入は4436元、名目5.9%増であった。

都市・農村1人当たりの可処分所得格差は、2.39:1(前年同期より0.04縮小)である25

全国住民1人当りの可処分所得は1万345元、実質5.1%増(名目6.3%増)であった26。うち、賃金所得は5871元、名目6.6%増、経営純所得は1733元、名目5.4%増、財産純所得は920元、名目6.1%増、移転純所得は1822元、名目6.3%増である。全国住民1人当たり可処分所得の中位数は8504元、名目6.1%増で、平均の82.2%である。うち都市は1万1720元で平均の84.7%、農村は4608元で平均の79.8%である。

1-3月の住民1人当たり消費支出は6393元、前年同期比実質5.7%増(名目6.9%)であった。都市住民1人当たり消費支出は7924元、実質4.4%(名目5.7%)27、農村住民1人当たり消費支出は4388元、実質7.8%(名目8.6%)28であった。

住民1人当たり消費支出の内訳では、前年同期比食品・タバコ・酒4.9%増、衣料3.6%増、居住6.7%増、生活用品・サービス4.8%増、交通・通信12.7%増、教育・文化・娯楽6.9%増、医療・保健9.1%増、その他用品・サービス17.1%増である。

(11)省エネ

1-3月期、GDP単位当りエネルギー消費は、前年比で2.3%低下した29

  1. 2010年10.6%、2011年9.6%、2012年7.9%、2013年7.8%、2014年7.4%、2015年7.0%、2016年6.8%、2017年6.9%、2018年6.7%、2019年6.0%、2020年2.2%、2021年8.1%である。
  2. 2021年1-3月期18.3%、4-6月期7.9%、7-9月期4.9%、10-12月期4.0%である。
  3. 2021年のウエイトは3次産業53.3%、2次産業39.4%、1次産業7.3%である。
  4. 2021年1-3月期0.5%、4-6月期1.2%、7-9月0.7%、10-12月期1.5%である。
  5. 2021年の最終消費の成長率の寄与度は5.3ポイント(寄与率65.4%)、資本形成の寄与度は1.1ポイント(同13.7%)、純輸出の寄与度は1.7ポイント(同26.4%)である。
  6. 国家統計局によれば、2011年のウエイト付け改定で、居住価格のウエイトは20%前後になったとしている。
  7. コア消費者物価は2013年から公表が開始された。
  8. 2021年6月は0.50%増、7月は0.23%増、8月は0.31%増、9月は0.09%増、10月は0.40%増、11月は0.38%増、12月は0.45%増、22年1月は0.34%増、2月は0.51%増である。
  9. 2021年6月は0.37%増、7月は-2.70%、8月は0.40%増、9月は0.37%増、10月は0.42%増、11月は0.29%増、12月は0.08%増、22年1月は0.56%増、2月は0.18%増である。
  10. 2021年6月は0.79%増、7月は0.17%増、8月は1.27%増、9月は1.13%増、10月は1.00%増、11月は1.35%増、12月は0.29%増、22年1月は0.53%増、2月は0.71%増である。
  11. この統計は2012年から公表が開始された。
  12. 衛生・ソーシャルワーク、教育、文化・スポーツ・娯楽業などを指す。
  13. 前月比では、輸出26.9%増、輸入22.3%増である。
  14. 輸出(2020年7.9%)→21年6月17.8%→7月13.4%→8月15.5%→9月30.6%→10月22.7%→12月5.3%→1-2月21.2%(2021年27.5%)→22年1-2月13.8%→3月22.4% 輸入(2020年9.8%)→21年6月37.6%→7月25.6%→8月33.3%→9月16.6%→10月4.6%→12月22.0%→1-2月3.3%(2021年32.7%)→22年1-2月8.3%→3月-11.9%である。
  15. 1-3月の輸出は419.2億ドル、前年同期比8.3%増、輸入は477.1億ドル、0.4%増である。3月の輸出は148.5億ドル、前年同期比9.7%増、輸入は173.6億ドル、-9.8%である。
  16. 輸出25.9%増、輸入31.0%増である。
  17. 伸びは人民元ベースである。
  18. ドルベースでは、(2017年4%)→(2018年3%)→(2019年2.4%)→(2020年4.5%)→21年1-6月33.9%→1-7月30.9%→1-8月27.8%→1-9月25.2%→1-10月23.4%→1-2月21.4%→2021年20.2%→22年1月17.6%→1-2月45.2%→1-3月31.7%である。
  19. 一定期間内に実体経済(非金融企業と世帯)が金融システムから得た人民元貸出であり、銀行からノンバンクへの資金移し替えは含まない。
  20. 2019年3月から、国債と地方政府一般債券を統計に組み入れ、これまでの地方政府特別債券と併合し「政府債券」とした。
  21. 主な収入の内訳は、国内増値税1兆9231億元、前年同期比3.6%増、国内消費税5968億元、15.8%増、企業所得税1兆673億元、9.8%増、個人所得税4645億元、16.5%増、輸入貨物増値税・消費税5346億元、24.2%増、関税774億元、6.4%増である。輸出に係る増値税・消費税の還付は4971億元、31.3%増である。都市維持建設税は1593億元、5.7%増、車両購入税は825億元、-20.4%、印紙税は1569億元、20.6%増(うち証券取引印紙税は1067億元、21.3%増)、資源税は1032億元、94.2%増、環境保護税は58億元、5.4%増である。不動産関連では、契約税1581億元、前年同期比-22.4%、土地増値税2217億元、7.6%増、不動産税706億元、28%増、耕地占用税435億元、47.4%増、都市土地使用税465億元、18.2%増であった。
  22. 主な支出は、教育9774億元、前年同期比8.5%増、科学技術1847億元、22.4%増、文化・観光・スポーツ・メディア798億元、7.7%増、社会保障・雇用1兆1178億元、6.8%増、衛生・健康5720億元、6.2%増、省エネ・環境保護1294億元、6.2%増、都市・農村コミュニティ4916億元、7.5%増、農林・水産4121億元、8.4%増、交通・運輸3259億元、10.9%増、債務利払い1993億元、-0.1%である。
  23. 2021年は実質7.1%増。
  24. 2021年は実質9.7%増。
  25. 2021年は2.50:1である。
  26. 2021年は実質8.1%増。
  27. 2021年は実質11.1%増。
  28. 2021年は15.3%増。
  29. 2021年は-2.7%。