文字サイズ

標準
国・テーマ インデックス
研究者のご紹介

田中 修

中国経済レポート

5月及び1-5月の主要経済指標

 

新領域研究センター 田中 修

2021年6月30日


(1)物価
①消費者物価

5月の消費者物価は前年同月比1.3%上昇し、4月から0.4ポイント上昇した。都市は1.4%上昇、農村は1.1%上昇である。食品価格は0.3%上昇し(4月は-0.7%)、非食品価格は1.6%上昇(4月は1.3%)した。1-5月は、前年同期比0.4%上昇であった。衣類は0.4%上昇、居住価格は0.7%上昇した1

(参考)(2017年1.6%)→(2018年2.1%)→(2019年2.9%)→(2020年2.5%)→20年8月2.4%→9月1.7%→10月0.5%→11月-0.5%→12月0.2%→21年1月-0.3%→2月-0.2%→3月0.4%→4月0.9%→5月1.3%

前月比では、0.2%下落(4月は-0.3%)だった。食品価格は1.7%下落(4月は-2.4%)した。食品・タバコ・酒価格は4月より1.0%下落し、物価への影響は約-0.29ポイント、うち生鮮野菜は5.6%下落(4月は-8.8%)し、物価への影響は約-0.11ポイント、卵価格は2.8%上昇し、物価への影響は約0.02ポイント、食糧は0.0%であった。畜肉類価格は6.0%下落し、物価への影響は約-0.23ポイント(豚肉価格は11.0%下落、物価への影響は約-0.20ポイント)であった。水産品価格は3.0%上昇、物価への影響は約0.06ポイント、果物価格は2.7%下落、物価への影響は約-0.05ポイントであった。非食品価格は0.1%上昇(4月は0.2%)で、衣類は0.3%上昇(4月は0.0%)、居住価格は0.1%上昇(4月は0.1%)であった。

食品・エネルギーを除いた消費者物価(コア消費者物価)は、5月が前年同月比0.9%上昇(4月は0.7%)、前月比では0.1%上昇(4月は0.3%)である2。1-5月は、前年同期比0.3%上昇である。

なお、5月の前年同月比1.3%上昇のうち食品・タバコ・酒価格は0.8%上昇し、物価への影響は約0.24ポイントとなり、このうち畜肉類価格は11.3%下落、物価への影響は約-0.46ポイント(豚肉価格は-23.8%、物価への影響は約-0.50ポイント)である。このほか果物価格は1.4%上昇し、物価への影響は約0.03ポイント、生鮮野菜価格は5.4%上昇し、物価への影響は約0.10ポイントであった。卵価格は14.3%上昇、物価への影響は約0.08ポイント、水産品価格は13.8%上昇、物価への影響は約0.25ポイント、食糧価格は0.8%上昇、物価への影響は約0.01ポイントであった。

また5月の1.3%上昇のうち、前年の価格上昇の本年への影響は約0.7ポイント、新たなインフレ要因は約0.6ポイントである。

なお、国家統計局都市司の董莉娟高級統計師は、「CPIの前月比下落幅が4月より0.1ポイント縮小した背景として、1)豚の生産が不断に回復し、豚肉供給が引き続き増え、価格が引き続き下落した、2)生鮮野菜と果物の供給が充足し、価格が引き続き下落した、3)供給の減少・需要の増加と飼料コストの上昇等の要因の影響を受け、淡水魚価格が引き続き上昇した、4)雌鶏の数が減少し、飼料コストが上昇し、気温が上昇して出産率が低下した等の影響を受け、鶏卵価格が上昇した、5)国際原油価格の上昇により、ガソリン価格が1.7%上昇、ディーゼル油価格が1.9%上昇した、6)原材料価格の上昇の影響を受けて、冷蔵庫・テレビ・パソコン・住宅内装材料等の工業消費財の価格が上昇し、上昇幅は0.3~1.2%の間であった、7)夏服の新品が出荷されアパレル価格が上昇した。

また、前年同期比で上昇幅が4月より0.4ポイント拡大した背景として、1)豚肉の下落幅が拡大した、2)淡水魚価格の上昇幅が拡大した、3)鶏卵・食用植物油の上昇幅が拡大した、4)交通通信価格の上昇幅が拡大した、5)航空券代が32.3%上昇、ガソリン価格が22.0%上昇、ディーゼル油価格が24.2%上昇した、6)教育文化娯楽と居住価格の上昇幅が拡大した」としている。

②工業生産者出荷価格

5月の工業生産者出荷価格は前年同月より9.0%上昇した。前月比では4月より1.6%上昇(4月は0.9%)した。1-5月は前年同期比4.4%上昇である。

(参考)(2017年6.3%)→(2018年3.5%)→(2019年-0.3%)→(2020年-1.8%)→20年8月-2.0%→9月-2.1%→10月-2.1%→11月-1.5%→12月-0.4%→21年1月0.3%→2月1.7%→3月4.4%→4月6.8%→5月9.0%

5月の工業生産者購入価格は、前年同月比12.5%上昇(4月は9.0%)であった。前月比では4月より1.9%上昇(4月は1.3%)した。1-5月は前年同期比5.9%上昇である。

また5月の9.0%上昇のうち、前年の価格上昇の本年への影響は約3.0ポイント、新たなインフレ要因は約6.0ポイントである。

なお、国家統計局都市司の董莉娟高級統計師は、「前月比で4月より上昇幅が0.7ポイント縮小した背景として、1)国際原油価格の変動の上昇により、石油・天然ガス採掘業の上昇幅が拡大し、石油・石炭その他燃料加工業価格が下落から上昇に転じた、2)火力発電所が夏のピークのための備蓄を増やし、動力石炭の需要が旺盛となり、石炭採掘・洗浄業価格の上昇幅が拡大した、3)鉄鉱石・石炭等原材料コスト上昇の影響を受けて、鉄金属精錬・圧延加工業価格の上昇幅が拡大した、4)国際市場の銅・アルミ等の非鉄金属価格の上昇がかなり大きく、非鉄金属精錬・圧延加工業価格の上昇幅が拡大した、5)電気機械・器材製造業価格の上昇幅が拡大した。

また、前年同月比の上昇幅が4月から2.2ポイント拡大した背景として、石油・天然ガス採掘業、鉄金属精錬・圧延加工業、非鉄金属精錬・圧延加工業、石油・石炭その他燃料加工業、化学原料・化学製品製造業、石炭採掘・洗浄業価格の上昇幅が拡大した」としている。

③住宅価格

5月の全国70大中都市の新築分譲住宅販売価格は前月比5都市が低下(4月は5)し、同水準は3(4月は3)であった。上昇は62である(4月は62)。

前年同月比では、価格が下落したのは8都市(4月は6)であった。同水準は0(4月は1)、上昇は62(4月は63)である。

国家統計局都市司の縄国慶高級統計師は、「70大中都市の新築分譲住宅価格の上昇幅は基本的に安定態勢を維持している。

前月比では、70大中都市のうち、4の一線都市の新築分譲住宅価格は4月から0.7%上昇し、上昇幅は4月より0.1ポイント拡大した。31の二線都市の新築価格は0.6%上昇し、上昇幅は4月と同じであった。35の三線都市の新築価格は0.4%上昇し、上昇幅は4月と同じであった。

前年同月比では、70大中都市のうち、一線都市の新築価格は6.0%上昇し、上昇幅は4月から0.2ポイント拡大した。二線都市の新築価格は5.0%上昇し、上昇幅は4月より0.1ポイント拡大した。三線都市の新築価格は3.8%上昇し、上昇幅は4月より0.1ポイント縮小した」と指摘している。

(2)工業

5月の工業生産は前年同月比実質8.8%増となった。2019年5月比では13.6%増、2年平均では6.6%増で4月より0.2ポイント低下した。5月は前月比では、0.52%増となった3。主要製品別では、発電量7.9%増(4月は11.0%)、鋼材7.9%増(4月は12.5%)、セメント-3.2%(4月は6.3%)、自動車-4.0%(うち乗用車-1.0%、SUV車-2.1%、新エネルギー車166.3%増)となっている。4月の自動車6.8%増(うち乗用車-3.5%、SUV車14.7%増、新エネルギー車175.9%増)に比べ、新エネルギー車以外はすべてマイナスになっている。分類別では、国有株支配企業7.7%増、株式制企業8.9%増、外資企業8.5%増、私営企業9.1%増であった。

(参考)(2017 年6.6%)→(2018年6.2%)→(2019年5.7%)→20年8月5.6%→9月6.9%→10月6.9%→11月7.0%→12月7.3%(2020年2.8%)→21年1-2月35.1%→3月14.1%→4月9.8%→5月8.8%

1-5月の工業生産は前年同月比実質17.8%増となった。2年平均では7.0%増であった。主要製品別では、発電量14.9%増、鋼材16.8%増、セメント19.2%増、自動車38.4%増(うち乗用車36.9%増、SUV車41.2%増、新エネルギー車238.9%増)となっている。分類別では、国有株支配企業13.4%増、株式制企業17.5%増、外資企業19.7%増、私営企業20.4%増であった。

なお、国家統計局によれば、業種別では、ハイテク産業の伸びが顕著に加速し、消費財産業の伸びが引き続き上昇し、装置製造業は2ケタの伸びを維持した。また、工業品の輸出がかなり速く伸びた、としながらも、「現在、外部の不確定・不安定要因は依然かなり多く、業種・企業の伸びのアンバランス現象がなおかなり際立ち、大口取引商品価格の上昇が川中・川下業種に与える影響が増大し、産業チェーン・サプライチェーンの断裂・詰りが依然存在し、工業経済の回復の基礎はなお牢固ではない」としている。

1-5月の一定規模以上の工業企業利潤総額は3兆4247.4億元、前年同期比83.4%増(1-4月106%)、2019年1-5月比48.0%増、2年平均21.7%増となった。うち国有株支配企業の利潤総額は1兆1049.9億元、同150%増、株式制企業は2兆4133.0億元、同86.5%増、外資企業は9394.4億元、同80.8%増、私営企業は1兆198.0億元、同56.3%増である。5月の一定規模以上の工業企業利潤総額は8299.2億元、前年同期比36.4%増であった。

(参考)2019年-3.3%→20年1-8月-4.4%→1-9月-2.4%→1-10月0.7%→1-11月2.4%→2020年4.1%→21年1-2月179%→1-3月137%→1-4月106%→1-5月83.4%

1-5月の一定規模以上の工業企業の本業営業収入100元当たりのコストは83.48元(1-4月83.48元、前年同期比1.24元減)である。5月末の資産負債率は56.3%(4月末56.3%、前年同期比0.6ポイント減)であった。

なお、国家統計局工業司の朱虹高級統計師は、1-5月の特徴として、「①41の業種のうち28の利潤が伸び、あるいは赤字が黒字に転化した(全体の68.3%)、②原材料製造業の利潤がかなり速く伸びた、③医薬等の消費財製造業の利潤の伸びが顕著に加速した、④5月末、一定規模以上の工業企業の赤字割合は22.6%であり、前年同期比で3.2ポイント縮小した。1-5月、赤字企業の赤字額が前年同期比29.6%減少した、⑤売掛金が前年同期比14.1%増で、4月末比で1.9ポイント減であった」としながらも、「企業収益のアンバランス状況がかなり際立っており、回復の基礎はなお牢固ではない。①大口取引商品の価格の上昇等の要因の影響を受けて、工業企業の新たに増えた利潤が主として川上の鉱石採掘・原材料製造業種に集中し、川下業種のコスト圧力が不断に増大しており、②小型・零細企業の利潤の伸びが大中型企業より低く、私営企業の利潤の伸びが一定規模以上の工業の平均水準より低い」としている。

(3)消費

5月の社会消費品小売総額は3兆5945億元、前年同月比12.4%増(実質10.1%増)となった。2019年5月比では9.3%増であり、4月より0.5ポイント高まった。2年平均の伸びは4.5%増(実質3.0%増)である。なお、自動車を除く伸びは、13.2%増である。5月は前月比では、0.81%増である4。都市は12.3%増(2年平均4.5%)、農村は13.2%増(2年平均4.7%)である。一定額以上の企業(単位)消費品小売額は1兆3214億元、同12.7%増であり、うち穀類・食用油・食品10.6%増、アパレル・靴・帽子類12.3%増、建築・内装20.3%増、家具12.6%増、自動車6.3%増、家電・音響機器類3.1%増となっている。自動車の伸びは、4月の49.2%増から大きく減速した。5月の商品小売額は10.9%増(2年平均4.9%増)であった。レストランは26.6%増(2年平均1.4%)である。

(参考)(2017年10.2%)→(2018年9.0%)→(2019年8.0%)→20年8月0.5%→9月3.3%→10月4.3%→11月5.0%→12月4.6%(2020年-3.9%)→21年1-2月33.8%→3月34.2%→4月17.7%→5月12.4%

1-5月の社会消費品小売総額は17兆4319億元、前年同月比25.7%増となった。2年平均の伸びは4.3%で、1-4月より0.1ポイント高まった。なお、自動車を除く伸びは、24.4%増である。都市は26.0%増(2年平均4.4%)、農村は23.5%増(2年平均3.7%)である。一定額以上の企業(単位)消費品小売額は6兆3974億元、同29.9%増であり、うち穀類・食用油・食品9.5%増、アパレル・靴・帽子類39.1%増、建築・内装37.1%増、家具35.1%増、自動車37.8%増、家電・音響機器類23.2%増となっている。

1-5月の商品小売額は前年同期比22.9%増(2年平均4.8%)であった。1-5月、レストランは56.8%増(1-4月は67.7%)2年平均は-0.3%である。 1-5月の全国インターネット商品・サービス小売額は4兆8239億元で、前年同期比24.7%増、2年平均は14.2%増となった。うち実物商品は3兆9377億元、同19.9%増(1-4月は23.1%増)、2年平均は15.6%増で、社会消費品小売総額の22.6%を占めている。実物商品のうち、食品は24.2%増(2年平均は30.5%)、衣類28.2%増(同9.3%)、日用品は17.0%増(同15.9%)である。

なお、国家統計局は、メーデー休暇期間、全国国内旅行者は延べ2.3億人、前年同期比119.7%増で、コロナ前の同期の103.2%、国内観光収入は1132.3億元で、同138.1%増、コロナ前の同期の77.0%、であったとする。ただ、「レストラン消費の回復程度は依然かなり低く、国外からの疫病の輸入圧力が依然かなり大きく、一部地域で疫病がバラバラ散発的に発生しており、消費市場の回復はなお不確定要因に直面している」としている。

(4)投資
①都市固定資産投資

1-5月の都市固定資産投資は19兆3917億元で、前年同期比15.4%増となった。2019年1-5月比では8.5%増であり、2年平均は4.2%増で、1-4月より0.3ポイント高まった。5月は前月比では0.17%増である5。地域別では、東部14.9%増、中部25.2%増、西部14.5%増、東北12.0%増となっている。内資企業は15.3%増で、外資企業は10.0%増であった。

製造業投資は、前年同期比20.4%増(1-4月は23.8%)であった。2年平均は0.6%増と、1-4月の-0.4%からプラスに転じた。

インフラ投資(電力・熱・天然ガス・水生産供給以外)は前年同期比11.8%増(1-4月は18.4%)となった。2年平均は2.6%で、1-4月より0.2ポイント高まった。うち、鉄道輸送は7.1%増(1-4月は27.5%)、道路輸送は10.6%増(1-4月は16.8%)、水利15.4%増(1-4月は24.9%)、公共施設8.7%増(1-4月は14.1%)であった。

(参考)都市固定資産投資:(2017年7.2%)→(2018年5.9%)→(2019年5.4%)→20年1-8月-0.3%→1-9月0.8%→1-10月1.8%→1-11月2.6%→2020年2.9%→21年1-2月35.0%→1-3月25.6%→1-4月19.9%→1-5月15.4%

インフラ投資: (2017年19.0%)→(2018年3.8%)→(2019年3.8%)→20年1-8月-0.3%→1-9月0.2%→1-10月0.7%→1-11月1.0%→2020年0.9%→21年1-2月36.6%→1-3月29.7%→1-4月18.4%→1-5月11.8%

なお、国家統計局は、新規プロジェクト着工計画総投資は前年同期比9.0%増である。2年平均では8.4%増で、1-4月より0.9ポイント高まった。投資の調達資金は前年同期比20.5%増である。2年平均では8.1%増で、1-4月より0.5ポイント高まった、としている。

②不動産開発投資

1-5月の不動産開発投資は5兆4318億元で前年同期比18.3%増、2019年1-5月比では17.9%増、2年平均は8.6%増である。うち住宅は4兆750億元、20.7%増である。オフィスビルは2208億元、同6.2%増である。地域別では、東部16.8%増、中部25.5%増、西部16.4%増、東北13.2%増であった。

(参考)(2017年7.0%)→(2018年9.5%)→(2019年9.9%)→20年1-8月4.6%→1-9月5.6%→1-10月6.3%→1-11月6.8%→2020年7.0%→21年1-2月38.3%→1-3月25.6%→1-4月21.6%→1-5月18.3%

1-5月の分譲建物販売面積は6億6383万㎡で、前年同期比36.3%増、2019年1-5月比では19.6%増、2年平均は9.3%増であった。うち、分譲住宅販売面積は39.0%増(1-4月は51.1%)、オフィスビルは10.5%増(1-4月は20.0%)である。地域別では、東部42.5%増、中部41.3%増、西部24.9%増、東北22.2%増である。

(参考)分譲建物販売面積:(2017年7.7%)→(2018年1.3%)→(2019年-0.1%)→20年1-8月-3.3%→1-9月-1.8%→1-10月0.0%→1-11月1.3%→2020年2.6%→21年1-2月104.9%→1-3月63.8%→1-4月48.1%→1-5月36.3%

1-5月の分譲建物販売額は7兆534億元、前年同期比52.4%増、2019年1-5月比では36.2%増、2年平均は16.7%増であった。うち、分譲住宅販売額は56.5%増(1-4月は73.2%増)、オフィスビルは24.9%増(1-4月は31.9%)である。地域別では、東部61.8%増、中部55.3%増、西部31.0%増、東北22.3%増である。

(参考)分譲建物販売額:(2017年13.7%)→(2018年12.2%)→(2019年6.5%)→20年1-8月1.6%→1-9月3.7%→1-10月5.8%→1-11月7.2%→2020年8.7%→21年1-2月133.4%→1-3月88.5%→1-4月68.2%→1-5月52.4%

5月末の分譲建物在庫面積は5億1026万㎡、4月末比410万㎡減で、前年同期比1.4%減、うち分譲住宅在庫面積は4月末比399万㎡減、前年同期比4.3%減であった。

1-5月のディベロッパーの資金源は8兆1380億元であり、前年同期比29.9%増(1-4月は35.2%)、2019年1-5月比では22.0%増、2年平均は10.5%増であった。うち、国内貸出が1兆873億元、1.6%増、外資が25億元、-26.5%、自己資金が2兆2686億元、12.8%増、手付金・前受金3兆1738億元、62.9%増、個人住宅ローン1兆3400億元、32.0%増である。

③民間固定資産投資

1-5月の全国民間固定資産投資は11兆2472億元であり、前年同期比18.1%増(2年平均は3.7%)であった6

(参考)(2018年8.7%)→(2018年8.7%)→(2019年4.7%)→20年1-8月-2.8%→1-9月-1.5%→1-10月-0.7%→1-11月0.2%→2020年1.0%→21年1-2月36.4%→1-4月26.0%→1-5月21.0%→1-5月18.1%

(5)対外経済
①輸出入

5月の輸出は2639.2億ドル、前年同月比27.9%増、輸入は2183.8億ドル、同51.1%増となった7。貿易黒字は455.4億ドルであった。

(参考)輸出:(2017年7.9%)→(2018年9.9%)→(2019年0.5%)→20年8月9.5%→9月9.9%→10月11.4%→11月21.1%→12月18.1%(2020年3.6%)→2月154.9%(1-2月60.6%)→3月30.6%→4月32.3%→5月27.9%

輸入:(2017年 15.9%)→(2018年 15.8%)→(2019年-2.8%)→20年8月-2.1%→9月13.2%→10月4.7%→11月4.5%→12月6.5%(2020年-1.1%)→21年2月17.3%(1-2月22.2%)→3月38.1%→4月43.1%→5月51.1%

1-5月の輸出は1兆2376.0億ドル、前年同期比40.2%増、輸入は1兆341.5億ドル、同35.6%増となった。貿易黒字は2034.5億ドルであった。

1-5月の輸出入総額が2兆2717.5億ドル、前年同期比38.1%増であったのに対し、対EU38.7%増、対米52.3%増8(1-4月は61.8%)、対日23.5%増9(1-4月は24.8%)、対アセアン39.1%増である。

1-5月輸出の労働集約型製品のうち、アパレル類前年同期比48.3%増、紡績-3.1%、靴40.4%増、家具64.9%増、プラスチック製品49.4%増、鞄32.1%増、玩具70.9%増である。電器・機械は同42.2%増、ハイテク製品は35.9%増である。

②外資利用

1-5月の外資利用実行額は4810億元(ドル換算715.8億ドル)、前年同期比35.4%増(ドル換算39.8%増)であった10。2019年1-5月比では、30.3%増(ドル換算31.1%増)である。

(参考)(2017年7.9%)→(2018年0.9%)→(2019年5.8%)→20 年1-8月2.6%→1-9月5.2%→1-10月6.4%→1-11月6.3%→2020年6.2%→21年1月4.6%→1-2月31.5%→1-3月39.9%→1-4月38.6%→1-5月35.4%11

1-5月のサービス業の外資利用は3819億元、前年同期比41.6%増であった。ハイテク産業は34.6%増、うちハイテクサービス業は37.6%増、ハイテク製造業は25%増である。

地域別では、アセアン56%増、EU16.8%増である。

国内では、東部37%増、中部36%増、西部10.4%増である。

③外貨準備

5月末、外貨準備は3兆2218億ドルであった。4月末に比べ237億ドルの増加(4月は281億ドル増)で、2カ月連続増加した。国家外貨管理局は、新型コロナウイルスのワクチン接種の振興や各国の金融政策の影響を受け、米ドル以外の通貨が値上がりし、主要国の金融資産価格が上昇したことなどが影響したとしている。

④米国債保有

4月末の米国債保有高は、前月比43億ドル減の1兆961億ドルで、2位。23カ月連続1位の日本は、364億ドル増の1兆2767億ドルである。

(6)金融

5月末のM2の残高は227.55兆元、伸びは前年同期比8.3%増と、4月末より0.2ポイント加速、前年同期より2.8ポイント減速した。M1は6.1%増で、4月末より0.1ポイント減速、前年同期より0.7ポイント減速した。5月の現金純回収は1626億元であった。

人民元貸出残高は183.38兆元で前年同期比12.2%増であり、伸び率は4月末より0.1ポイント減速、前年同期より1ポイント減速した。5月の人民元貸出増は1.5兆元(4月は1.47兆元)で、前年同期より伸びが143億元増加している(2019年同期より伸びが3127億元増)。うち住宅ローンは6232億元増、企業等への中長期貸出は6528億元増であった。

人民元預金残高は222.76兆元で、前年同期比8.9%増であった。5月の人民元預金は2.56兆元増(4月は7252億元減)で、前年同期より伸びが2521億元増加している。うち個人預金は1072億元増、企業預金は1240億元減であった。

(参考)M2 :2017年12月8.1%→18年12月8.1%→19年12月8.7%→20年8月10.4%→9月10.9%→10月10.5%→11月10.7%→12月10.1%→21年1月9.4%→2月10.1%→3月9.4%→4月8.1%→5月8.3%

5月末の社会資金調達規模残高は297.98兆元であり、前年同期比11%増となった。うち、実体経済への人民元貸出残高12は182.22兆元、12.5%増、委託貸付残高は10.98兆元、-2.6%、信託貸付残高は5.74兆元、-22.4%、企業債券残高は28.26兆元、7.1%増、政府債券残高47.75兆元、17.1%増13、株式残高は8.65兆元、14.6%増である。

構成比では、実体経済への人民元貸出残高は61.2%(前年同期比0.8ポイント増)、委託貸付残高は3.7%(同-0.5ポイント)、信託貸付残高は1.9%(同-0.9ポイント)、企業債券残高は9.5(同-0.3ポイント)、政府債券残高は16%(同0.8ポイント増)、株式残高は2.9%(同0.1ポイント増)である。

5月の社会資金調達規模のフローは1.92兆元で、前年同期よ1.27兆元減少(2019年同期より2081億元増)した。うち、実体経済への人民元貸出は1.43兆元増(伸びが前年同期比1208億元減)、委託貸付は408億元減(減少が135億元増)、信託貸付は1295億元減(減少が958億元増)、企業債券純資金調達1336億元減(4215億元減)、政府債券純資金調達6701億元(4661億元減)、株式による資金調達は717億元(364億元増)である。

(7)財政

1-5月の全国財政収入は9兆6454億元で、前年同期比24.2%増となった14。中央財政収入は4兆5735億元、同27%増、地方レベルの収入は5兆719億元、同21.7%増である。税収は8兆3831億元、同25.5%増、税外収入は1兆2623億元、同16.2%増であった。

(参考)財政収入:(2017年7.4%)→(2018年6.2%)→(2019年3.8%)→20年1-8月-7.5%→1-9月-6.4%→1-10月-5.5%→1-11月-5.3%→2020年-3.9%→21年1-2月18.7%→1-3月24.2%→1-4月25.5%→1-5月24.2%

1-5月の全国財政支出は9兆3553億元、前年同期比3.6%増であった15。中央レベルの支出は1兆2000億元、同-8.9%、地方財政支出は8兆1553億元、同5.8%増である。

なお、1-5月の地方政府基金収入は2兆8285億元、前年同期比26%増であり、うち国有地土地使用権譲渡収入は2兆6123億元、同23.9%増(1-4月は35%)であった。

5月末の地方政府債務残高は27兆1921億元(限度額33兆2774.3億元)。うち、一般債務は13兆4673億元(限度額15兆1089.22億元)、特別債務は13兆7248億元(限度額18兆1685.08億元)である。なお、5月に発行した債券は8753億元(うち一般債券4229億元、特別債券4524億元)、用途別では、新増発が5701億元、再資金調達が3052億元である。1-5月に発行した債券は2兆5463億元(うち一般債券1兆3759億元、特別債券1兆1704億元)、用途別では、新増発が9465億元、再資金調達が1兆5998億元である。

(8)雇用

5月の全国都市調査失業率は5.0%(前年同期比0.9ポイント低下)、現地戸籍人口調査失業率は5.1%(4月5.1%)、外来戸籍人口調査失業率は5.0%(4月5.1%)である。うち、16-24歳人口の調査失業率は13.8%(4月13.6%)、25-59歳の調査失業率は4.4%(4月4.6%)であった。31大都市調査失業率は5.2%となった。

(参考)全国都市調査失業率:2018年12月4.9%→19年12月5.2%→20年8月5.6%→9月5.4%→10月5.3%→11月5.2%→12月5.2%(2020年5.6%)→21年1月5.4%→2月5.5%→3月5.3%→4月5.1%→5月5.0%

31大都市調査失業率:2018年12月4.7%→19年12月5.2%→20年8月5.7%→9月5.5%→10月5.3%→11月5.2%→12月5.1%→21年4月5.5%→3月5.3%→4月5.2%→5月5.2%

1-5月の新規就業者増は574万人(年間目標1100万人以上の52.2%)である。

なお、国家統計局は失業率が改善した原因として、①経済が回復し、労働者の需要が増えた、②サービス業が引き続き回復した、③起業により雇用を牽引し、柔軟な就労を支援する等の雇用安定政策が引き続き力を発揮した、としている。他方で、雇用は一定の圧力に直面しているとし、①総量方面では、2021年に都市で新たに増える労働力は1400万人余りであり、大学卒業生は909万人に達する、②構造方面では、大学生の就職難と企業の求人難が併存する、③このほか、一部の接触型サービス業の回復が比較的緩慢であり、雇用にいくらかの不利な影響をもたらす可能性がある、としている。

(9)社会電力使用量

5月は前年同期比12.5%増であった。うち、第1次産業は13.9%増、第2次産業は11.5%増(全社会電力使用の伸びへの寄与率は約65%)、第3次産業は23.4%増、都市・農村住民生活用は5.6%増であった。

1-5月は前年同期比17.7%増であった。うち、第1次産業は21.6%増、第2次産業は18.6%増、第3次産業は27.8%増、都市・農村住民生活用は4.1%増であった。

(参考)(2017年6.6%)→(2018年8.5%)→(2019年4.5%)→20年8月7.7%→9月7.2%→10月6.6%→11月9.4%→(2020年3.1%)→21年2月18.5%(1-2月22.2%)→3月19.4%→4月13.2%→5月12.5%

(10)輸送

1-5月の鉄道貨物輸送量は19.57億トン、前年同期比13.5%増であった。5月の鉄道貨物輸送量は4.02億トン、前年同期比9.6%増であった。

1-5月の道路貨物輸送量は150.03億トン、同33.5%増であった。5月の道路貨物輸送量は34.80億トン、同14.4%増であった。

1-5月の全社会貨物輸送量は201.85億トン、同28.3%増であった。5月の全社会貨物輸送量は45.81億トン、同12.6%増であった。

(参考)鉄道貨物:(2017年10.7%)→(2018年9.1%)→(2019年7.2%)→20年1-8月3.1%→1-9月3.2%→1-10月3.2%→2020年3.2%→21年1-2月15.0%→1-3月13.9%→1-4月14.5%→1-5月13.5%

道路貨物:(2017年10.1%)→(2018年7.4%)→(2019年5.1%)→20 1-8月-5.3%→1-9月-3.7%→1-10月-2.4%→2020年-0.3%→21年1-2月63.8%→1-3月53.5%→1-4月40.6%→1-5月33.5%

全社会貨物:(2017年9.3%)→(2018年7.1%)→(2019年5.5%)→20年1-8月-4.6%→1-9月-3.3%→1-10月-2.2%→2020年-0.5%→21年1-2月48.5%→1-3月42.4%→1-4月33.8%→1-5月28.3%

  1. 国家統計局によれば、2011年のウエイト付け改定で、居住価格のウエイトは20%前後になったとしている。
  2. コア消費者物価は2013年から公表が開始された。
  3. 2020年8月は1.02%増、9月は1.08%増、10月は0.79%増、11月は0.60%増、12月は0.65%増、21年1月は0.66%増、2月は0.69%増、3月は0.60%増、4月は0.52%増である。
  4. 2020年8月は0.99%増、9月は4.19%増、10月は0.36%増、11月は1.24%増、12月は0.88%、21年1月は-0.22%、2月は0.98%、3月は0.90%、4月は0.25%である。
  5. 2020年8月は0.79%増、9月は0.04%増、10月は0.53%増、11月は0.82%増、12月は0.04%増、21年1月は1.01%増、2月は0.70%増、3月は0.77%増、4月は0.93%増である。
  6. この統計は2012年から公表が開始された。
  7. 前月比は輸出0.0%、輸入-1.2%である。季節調整後の前年同月比は、輸出30.1%増、輸入51.2%増である。
  8. 輸出2020年8月20.0%→9月20.5%→10月22.5%→11月46.1%→12月34.5%(2020年7.9%)→21年1-2月87.3%→3月53.3%→4月31.2%→5月20.6% 輸入2020年8月1.8%→9月24.7%→10月33.4%→11月32.7%→12月47.7%(2020年9.8%)→21年1-2月66.4%→3月75.1%→4月51.7%→5月40.5%である。
  9. 1-5月の輸出は663.5億ドル、前年同期比17.3%増、輸入は827.5億ドル、29.0%増である。5月の輸出は139.2億ドル、前年同月比5.0%増(4月は0.4%)、輸入は166.5億ドル、33.6%増(4月は25.5%)である。
  10. 伸びは人民元ベースである。
  11. ドルベースでは、(2017年4%)→(2018年3%)→(2019年2.4%)→20年1-8月-0.3%→1-9月2.5%→1-10月3.9%→1-11月4.1%→2020年4.5%→21年1月6.2%→1-2月34.2%→1-3月43.8%→1-4月42.8%→1-5月39.8%である。
  12. 一定期間内に実体経済(非金融企業と世帯)が金融システムから得た人民元貸出であり、銀行からノンバンクへの資金移し替えは含まない。
  13. 2019年12月から、国債と地方政府一般債券を統計に組み入れ、これまでの地方政府特別債券と併合し「政府債券」とした。
  14. 主な収入の内訳は、国内増値税2兆9330億元、前年同期比24%増、国内消費税7676億元、16.6%増、企業所得税2兆2303億元、21.8%増、個人所得税6056億元、25.9%増、輸入貨物増値税・消費税7308億元、29%増、関税1232億元、27%増である。輸出に係る増値税・消費税の還付は6814億元、7.7%増である。都市維持建設税は2356億元、26%増、車両購入税は1654億元、31.4%増、印紙税は1904億元、42.9%増(うち証券取引印紙税は1228億元、50.3%増)、資源税は893億元、24%増、環境保護税は105億元、6.6%増である。不動産関連では、契約税3255億元、前年同期比39.7%増、土地増値税3371億元、35.4%増、不動産税1395億元、14%増、耕地占用税428億元、14.3%、都市土地使用税895億元、2.5%増であった。
  15. 主な支出は、教育1兆4413億元、前年同期比12.1%増、科学技術2673億元、-1.7%、文化・観光・スポーツ・メディア1263億元、10%増、社会保障・雇用1兆5685億元、6.6%増、衛生・健康8165億元、4.7%増、省エネ・環境保護1875億元、-6.1%、都市・農村コミュニティ7109億元、-3.4%、農林・水産6331億元、-14.1%、交通・運輸4364億元、-9.5%、債務利払い4008億元、17.7%増である。