南アジアの障害当事者と障害者政策  —障害と開発の視点から—

アジ研選書

No.27

南アジアのインド、ネパール、バングラデシュ、パキスタンの障害当事者の運動を念頭に,各国の障害者政策や開発の問題を地域研究と障害研究をクロスさせて論じた最初の本。

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■ 南アジアの障害当事者と障害者政策 —障害と開発の視点から—
森 壮也  編
■ 2,860円(本体価格 2,600円)
■ A5判
■ 197pp
■ 2011年12月28日
■ ISBN978-4-258-29027-7

CONTENTS

第1節 はじめに
第2節 本書の課題
第3節 南アジアにおける障害と開発

  1. インドの国勢調査
  2. インドの障害者サービス制度
  3. インドの障害者権利運動
  4. 南アジアにおける障害と開発を考える軸
第4 節 本書の構成
第5 節 おわりに

第1節 はじめに
第2節 インドのろう者とろう教育
第3節 既存のろう者の全国組織—AIFD—
第4節 勃興する新しいろう者の当事者運動—NAD—
第5節 ろう者の運転免許とNAD
第6節 インドの多様な手話
第7節 インドの手話通訳
第8節 ふたつの運動のもつ「障害と開発」にかかわるインプリケーション
第9節 おわりに

第1節 はじめに
第2節 障害児教育の現状

  1. 障害者の就学統計
  2. 障害児教育の実態
第3節 政府の障害児教育への取り組み
  1. 国家政策と全国プログラム
  2. 障害児教育をめぐる法律—2009 年子どもの無償義務教育権利法—
  3. 政策, 法律実施上の課題
第4節 障害者教育の特徴と課題—デリー大学盲学生への調査から—
  1. 都市・農村格差の背景
  2. 障害当事者団体の支援
  3. 専攻科目と将来の進路
  4. 特別支援校と普通学校での学習
第5節 おわりに

第1節 はじめに
第2節 ネパールの障害者の概要と政治の展開
第3節 政治の展開と障害者政策

  1. 絶対王政下での障害者・障害者団体
  2. 1980 年代の進展
  3. 1990 年代の民主化と障害者
  4. 社会福祉評議会の発足と障害者団体
  5. 障害者法・障害者関連政策の進展
第4節 新しい時代に向かって
  1. 王制から共和制に
  2. 声を上げる障害者:政治参加の拡大
  3. 政府・法・政策と障害者・障害者団体
第5節 おわりに

第1節 はじめに
第2節 公益訴訟制度の概要

  1. 公益訴訟の特徴
  2. ネパールの公益訴訟
第3節 障害者公益訴訟の事例
  1. 「障害者の無償教育の権利」事件
  2. 「法定サービス・便宜の履行」事件
  3. 「障害者の権利保護の特別規定」事件
  4. 「ろう者の教育の権利」事件
  5. 「精神障害者の権利保護」事件
第4節 障害者公益訴訟の課題
  1. 申立人の当事者性
  2. 最高裁判所の役割
  3. 判決の履行
第5節 おわりに

第1節 はじめに
第2節 バングラデシュにおける障害者と障害者政策の現状

  1. 障害者数推計
  2. 障害者政策
第3節 バングラデシュにおける障害課題への取り組み:CAHD を中心に
  1. Community Approaches to Handicap in Development( CAHD)とは
  2. バングラデシュにおけるCAHD の適用
  3. CHAD にもとづく障害アプローチの課題
第4節 おわりに

第1節 はじめに
第2節 パキスタンの概要

  1. 国の概要
  2. 障害者に関するデータ
  3. 障害者政策
第3節 パキスタンの障害者運動の歴史
  1. パキスタンDPI
  2. マイルストーン障害者協会
第4節 IL 運動による変化
  1. 制度・アクセスの変化
  2. 障害者の意識の変化
第5節 おわりに