開発戦略の再検討 —課題と展望—
ロドリック、パーキンス、アイケングリーンら現代を代表する開発経済学者とともに、グローバル化、市場経済化、政府の役割等を考える。
■ 開発戦略の再検討 —課題と展望—
■ 大野幸一・ 錦見浩司 編
■ 3,300円(本体価格 3,000円)
■ A5判
■ 268pp
■ 2000年3月
■ 品切れ
CONTENTS
第I部 開発戦略の展望
第1章 新世紀の開発戦略 / ダニ・ロドリック(錦見浩司訳)
はじめに
第1節
経済の最近の歴史から学ぶこと
第2節
市場維持のための公共制度の分類
第3節
制度の多様性の役割とは
第4節
市場インセンティブと制度
第5節
国際的統治とコンディショナリティへの含意
第6節
国際経済統合はどれくらい重要か
第7節
結語
はじめに
第1節
グローバル化と国際要素移動
第2節
広がる所得格差
第3節
資本のグローバル化
第4節
グローバル化と知識ギャップ
第5節
国民の厚生
おわりに
第3章 21世紀における市場経済化戦略——中国とベトナムの選択—— / ワイト・パーキンス(野上裕生訳)
第1節
代替的な経済体制:介入モデル
第2節
分権化された市場経済
第3節
中国とベトナムの改革の回顧
第4節
国営企業問題
第5節
産業政策
第6節
国際経済環境
第7節
アジア金融危機からの教訓
第II部 開発戦略と経済構造
はじめに
第1節
途上国における「市場」と「政府」
第2節
『東アジアの奇跡』の論点
第3節
「市場拡張的」アプローチの考え方
結びにかえて
第5章 経済発展における地理要因 / 錦見浩司
はじめに
第1節
外生的な地理要因
第2節
内生的な地理要因
第3節
地理的要因と開発戦略
むすび
付論:中間財バラエティ・モデルにおける短期均衡について
はじめに
第1節
企業の進化と「組織の資本」
第2節
参入とEvolutionary
Theory(進化論的アプローチ)
第3節
経路依存性と進化論的アプローチ
第4節
経済発展とEvolutionary
Theory(シュンペーター的視点)
第5節
技術革新と進化経済学
第6節
自然淘汰と最適化行動
第7節
規模の経済と発展途上国
おわりに
第7章 成長会計の現状と課題 / 野上裕生
はじめに
第1節
発展途上国の成長会計
第2節
生産性上昇の過程をめぐる諸問題
むすび
第III部 開発戦略と金融
第8章 経済発展と金融——政策課題の展望—— / 国宗浩三
はじめに
第1節
考慮すべき問題
第2節
政策課題の整理
まとめに代えて:開発戦略のあり方
はじめに
第1節
為替レート制度と金融自由化の推移
第2節
債務問題の要因の変遷
第3節
国際金融機関と経済危機
第4節
模索される国際金融の枠組みと民間資本
おわりに
第10章 ヘッジファンドと新国際金融体系 / バリー・アイケングリーン(柏原千英訳)
はじめに
第1節
ヘッジファンド産業の概要
第2節
近年の市場の混乱におけるヘッジファンドの役割に関する根拠
第3節
ヘッジファンドと金融の安定性
第4節
LTCMとはどのようなヘッジファンドであったか
第5節
政策へのインプリケーション
第6節
国別の対応
第7節
規制に関する反応
第8節
結論