GCC諸国の石油と経済開発 : 石油経済の変化のなかで  

転換期にある湾岸アラビア諸国の経済開発の現状と問題点について、政治や社会の変化をふまえて分析を行い、今後の開発の方向性について考える。

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■ GCC諸国の石油と経済開発 : 石油経済の変化のなかで
■ 福田 安志  編
■ A5判
■ 265pp
■ 1996年5月
■ 品切れ

CONTENTS

まえがき / 福田 安志

はじめに-転機を迎えた経済開発
第1節 石油開発と経済開発
第2節 オイル・ブームと経済開発-サウジアラビア
第3節 発展の多様性-クウェートとバハレーン、その他
第4節 新たな制約要因の発生-1980年代以降の変化
第5節 工業化:石油モノカルチャーからの脱却へ-おわりに代えて

第I部 石油経済の変化と多様化する開発

はじめに
第1節 GCC諸国の国営石油会社の世界的地位と近年の特徴
第2節 生産・販売戦略の新展開
第3節 投資戦略の新展開
第4節 鈍いGCC経済民営化の動き

はじめに
第1節 二重苦に見舞われる湾岸産油国
第2節 悪化するサウジアラビアの財政動向
第3節 財政再建に乗りだした湾岸諸国の1995年度予算
第4節 最近の財政状況と今後の経済の行方

はじめに
第1節 民間資本発達の歴史的レビュー
第2節 サウジアラビア王国を支えた商人たち—石油発見まで
第3節 民間企業の成長
第4節 石油不況と民間企業
第5節 「生産国家」への課題—結びに代えて

第1節 UAEにおける経済の多角化とドバイ首長国
第2節 ジュベル・アリー・フリーゾーンの設立と現況
第3節 ジュベル・アリー・フリーゾーンの意味—フリーゾーンの「内と外」
第4節 内なる外としてのフリーゾーン—おわりに代えて

第II部 国家、社会、イスラームと経済開発

はじめに
第1節 分配国家の構造
第2節 減収への経済的対応
第3節 社会構造は変化したか
第4節 債務国化 

はじめに
第1節 中東の部族社会
第2節 サウジアラビアの国家形成と部族
第3節 経済開発と部族問題
おわりに

はじめに
第1節 ワッハーブ派の政治理念と国家原理
第2節 第3次王国における戦況国家の変質と統治基本法
第3節 ワッハーブ派と政府批判
第4節 湾岸戦争以降の反体制運動
第5節 政府批判の基本論理
第6節 「覚書グループ」の経済批判
おわりに

はじめに
第1節 国民議会の再開
第2節 財政赤字
第3節 民営化委員会と世界銀行
第4節 公共サービス料金の導入
第5節 有料化・値上げの過程
第6節 犠牲
おわりに