アジア諸国における民活政策の展開  

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■ アジア諸国における民活政策の展開
■ 木村 陸男  編
■ A5判
■ 252pp
■ 1992年3月
■ 品切れ

CONTENTS

はしがき / 木村 陸男

序章 / 木村 陸男

第1章 公企業の存在理由と公共性 / 中条 潮

はじめに
第1節 「公共性」と市場の失敗
 1.「公共性」の定義-市場の失敗
 2.市場の失敗要因とその基本的介入根拠
第2節 市場介入の正当性についての再検討-具体的事例に即して
 1.費用逓減産業と限界費用価格形成
 2.規模の経済制とコンテスタビリティー
 3.不確実性
 4.外部効果
 5.公共財(ソーシャル・ウォンツ)
 6.所得再分配の手段としての補助の問題点
 7.その他の留意点
第3節 発展途上国における民営中小乗合輸送手段と公営バスの比較
 1.中小容量乗合輸送の効率性
 2.「バス」に対する規制・保護政策の弊害
おわりに

第2章 アジアNIEsの民営政策 / 木村 陸男 ・ 劉 文甫

はじめに
第1節 韓国
 1.政府主導の開発体制と民営化
 2.民営化の目的・実施過程と問題点
第2節 台湾
 1.自由化と国際化
 2.民営化の実施
第3節 シンガポール
 1.政策枠組み
 2.公企業
 3.シンガポールの民営化政策の特異性と実施状況
おわりに

はじめに
第1節 国営企業の歴史的変遷
第2節 国営企業の国民経済に占める位置
 1.形態
 2.国内生産への寄与
 3.企業数の推移
 4.国家財政
 5.財務概要
第3節 国営企業の「民営化」問題の展開
 1.政府の対応
 2.「民営化」をめぐる議論
 3.「国営企業の『民営化』に関する基本政策」の発表
おわりに

はじめに
第1節 1983年以前の銀行貸出
 1.銀行貸出制度の特徴
 2.銀行貸出金利
 3.優遇貸出制度の問題点
第2節 1983年以降の銀行貸出
 1.1983年6月の金融規制緩和政策
 2.そのインパクト
 3.1988年以降の展開
第3節 銀行の金融仲介コスト
第4節 中央銀行の為替スワップ制度
 1.背景
 2.メカニズム
 3.矛盾是正策
おわりに

はじめに
第1節 公企業とマハティール政権の登場
 1.NEPと公企業
 2.対症療法
第2節 「民活」政策の登場
第3節 アド・ホックな実施
 1.「民営化ガイドライン」の策定
 2.実施状況
第4節 評価と問題点
おわりに

はじめに
第1節 「民活」政策の採用
 1.Z.A.ブット政権の国有化政策
 2.ズィヤー政権の誕生
 3.世銀構造調整借款と2つの5ヵ年計画
 4.パキスタンの「民活」諸政策の関係
第2節 各政策の進展
 1.規制緩和
 2.民間参入禁止の解除
 3.公企業の民営化
おわりに

はじめに
第1節 所有制多元化政策の展開
 1.規制緩和と多様な所有制形態の創設 
 2.私営経済の発展とその評価
第2節 国営企業における改革
 1.改革の方向
 2.株式制の実験
 3.株式制登場の背景
 4.株式制をめぐる論争
 5.民有化論の登場
第3節 天安門事件と「ブルジョア自由化」批判
第4節 第8次5カ年計画と株式化
 1.企業連合での株式化の公認
 2.経営請負責任制と「税利分流」
 3.請負制と株式論争の行方
おわりに

第8章 ソ連の歴史的体制転換と表裏一体の全面的民営化政策 / 斎藤 哲

第1節 行き詰まった社会主義体制からペレストロイカ=民活へ
第2節 第1段階の失敗と事態の急展開
 1.概況
 2.旧体制下での管理手直し策
 3.民活の部分的導入策
 4.突出した改革の否定的側面
 5.外部要因による自体の急転
第3節 民営化政策の主眼
 1.効率化
 2.国家財政の健全化
 3.過剰流動性の吸収
第4節 民営化の問題点
 1.弱者救済
 2.インフレ
 3.過剰流動性
 4.連邦対共和国
第5節 アジア諸国への影響
 1.中国
 2.その他諸国
 3.間接的要因
 4.日本