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kenyaUchumi Supermarket ウチュミ・スーパーマーケット

会社概要と沿革

ウチュミ(Uchumi)は、1975年に会社法(Cap 486 of the Laws of Kenya)に基づいて設立された公営企業である。1976年12月17日、ウチュミの株主(Industrial Commercial & Development Corporation (ICDC)、Kenya Wine Agencies(KWAL)、Kenya National Trading(KNTC);すべてケニアの公社)は、イタリアのスタンダ(Standa SPA)と経営契約を結んだ。欧州に拠点をもつ経験豊かなスーパーマーケットのスタンダはウチュミの経営を担当し、ゆくゆくは経営を引き継がせるためケニア人社員の訓練を引き受けた。最初の3店舗を1976年に開設。ウチュミは、品質とサービスにおける高い水準を維持しながら低価格を設定して消費者利益に貢献していくという業界の流れを先導した。

1990年代に入るとウチュミは、ケニアの大型スーパーマーケット構想を先導した。大型スーパーマーケット構想と専門店の導入は爆発的な成功をおさめた。食品小売において種類豊富な製品を顧客にもたらし、セルフサービスを導入するという改革が功を奏したと言われている。ウチュミは、地元メーカーと生鮮食品の供給者にとって主要な販路を提供した。2500を超える納入業者のうち地元が85%、輸入が15%である。

しかしウチュミは2000年代前半、社内統制の弱さと拡大戦略の失敗によって財政難に陥り、経営が困難になった。経営資源が著しく減少して債務不履行に陥った。経営改善努力も実を結ばず、2006年5月31日の取締役会は2006年6月2日をもって会社を整理すると決議、管財人の財産管理下に置かれた。Capital Markets Authority(CMA)はナイロビ証券取引所(NSE)での上場を停止した。
その後、ケニア政府、納入業者、管財人のあいだで枠組み合意がなされ、破産管財人(Specialized Receiver Manager)と暫定経営陣の下で復活、2006年7月15日から業務を再開した。

2008年には、前年の2億5700万ケニアシリング(Ksh)の損失から1億600万Kshの利益を計上した。

現在、ウチュミは国内最大の商業小売企業の1つで、ナイロビに11店舗、地方3店舗(Karatina, Meru, Eldoret)、ウガンダのカンパラに1店舗の計15店舗をもつ。

国内の所在地

Yarrow Rd, Off Nanyuki Rd (Industrial Area), Nairobi; Fax (020) 554768, 553501; Landline (HeadOffice) 020-650707, 550368, 651194

製品・サービス

各店舗で以下の商品を提供している:
パン、ワイン、肉、魚、台所用品、家具、装飾品、野菜、衣服、玩具、オーディオ・ビジュアル機器、果物等。

従業員数

1,000名。

財務情報

2008年6月30日期末年度に1億6990万ケニアシリング(Ksh)の税引き前利益を計上。総売上高と粗利益は、前年比でそれぞれ21%(14億4100万Ksh)、13%(2億Ksh)増。2006/7年度からの伸びは、総売上高・粗利益それぞれ83%(37億3000万Ksh)、82%(7億8600万Ksh)増。2007/8年度の年間顧客数は1200万で、前年比33%の増加。年間の平方フィート当たり顧客数としては最高記録であった。2008/9年度は億2100万Ksh4の黒字。

流動資産は7億6400万Ksh(2006/7年度)から9億Ksh(2007/8年度)に、現金・預金は1億1600万Ksh(2007/8年度)から1億2800万Ksh(2008/9年度)に増えた。在庫は3%削減。5億6700万Kshの期間借り入れを組替えた後の全流動負債は18億Ksh。

市場シェア

ケニアでの小売食料品部門は、大手2社のウチュミとナクマット(Nakumatt)が他を圧倒しており、両社のあわせてシェアは70%に上る。

事業目的

生活必需品を低価格で公平に提供すること。また地元メーカーのための販路を創造すること。

ビジネスモデル

ウチュミ救済計画(URP: Uchumi Rescue Plan)の実施を継続、3年連続で業績を改善している。

経営の効率化と集中、経営目標の再定義を進めている。純収益における事業コスト比率の抑制に努めており、2006/7年度は23.7%、2007/8年度は18.8%、2008/9年度は17.2%であった。

破産時の債権者、現在の供給業者、担保付き社債管理人に対する法人としての義務と責任を果たしている。

10%の転換社債発行によって資産価値を増やすプロセスを継続しており、2009年11月15日までに完了する見通し。これが成功すれば財産管理状態を脱却して、ナイロビ証券取引所での再上場が期待できる。

株主・所有権益

ケニア政府は少数株主(9.5%)で、他にKenya Wine Agencies Ltd.(KWAL)、Industrial and Commercial Development Corporation(ICDC)など。

政府との関係・社会貢献

キバキ(Mwai Kibaki)大統領は“物を言わない”株主。
45日間の閉鎖の後、政府はウチュミの営業活動再開に必要とされる現金の一部として6億7500万Ksh(940万米ドル)を投入。ウチュミの主要債権者であるPreferential Trade Area(PTA)銀行とKenya Commercial Bank(KCB)は、12ヵ月の支払猶予に同意。

製品開発

2009年にウチュミはShoppers Directとタイアップし、Okoa Masaa(時間の節約を意味する)と呼ばれる、家庭と職場への配送サービスを始めた。ターゲットは忙しいエリート層や専門職層と、店舗にこられない人々である。競争相手であるナクマットが24時間開店戦略を導入して成功しているので、ウチュミをはじめとする同業社は、顧客の維持やシェア拡大のためにイノベイティブな戦略を迫られている。