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世界を見る眼

2021年

  • トルコの利下げと選挙――エルドアンの選択 / 間 寧 トルコでは2023年6月に大統領・議会同日選挙が予定されているが、それらの選挙が1年以上早まる兆候がこの10月以降現れていた。しかしその後の急速な利下げによる通貨下落とインフレ進行は、選挙の早期実施には不利な状況を作り出した。エルドアン政権はなぜこのような自己矛盾に陥っているのか。本稿では、利下げと選挙繰り上げの合理的・非合理的理由、選挙結果の見込み、その後の体制移行の可能性を論じる。 2021/12/21
  • ラオス・中国鉄道は何をもたらすのか?――両国にとっての意義 / 山田 紀彦諏訪 一幸 2021年12月3日、ラオス・中国鉄道が正式に開通し、国内長距離鉄道の敷設というラオスの長年の夢がついに実現する。このプロジェクトは、「運命共同体」を唱える両国関係の象徴でもある。今回開通する首都ヴィエンチャンから中国国境のボーテンを経て雲南省昆明まで結ばれる鉄道は、ラオスと中国それぞれが進める壮大なインフラ計画の一部を成す。ラオスは東南アジア大陸部の連結国となるために、全国を鉄道と高速道路で結ぶ計画を進めている。一方、中国にとっても同鉄道は「一帯一路」戦略の一環である。 2021/11/24
  • パリ和平協定30周年から振り返るカンボジアの体制移行 / 山田 裕史 カンボジアは2021年10月23日、「カンボジア紛争の包括的な政治解決に関する協定」(以下、パリ和平協定)1 の締結から30周年を迎えた。同協定が成立した1990年代初頭は、冷戦の終焉にともない民主主義がグローバルな規範とみなされるようになった時期である。新憲法の諸原則として多元主義に基づく自由民主主義体制の採用や定期的選挙の実施を規定したパリ和平協定は、カンプチア人民革命党(現在のカンボジア人民党の前身)の一党独裁下にあったカンボジアに民主主義をもたらすものとして大きな期待を集めた。 2021/11/16
  • データ集約的開発――『世界開発報告2021年版:生活向上のためのデータ活用』を読んで / 伊藤 成朗 インターネットが一般家庭に普及して25年、グーグルが検索で支配的になって20年強、SNSやiPhoneが使われ始めてから15年あまり。無料SNSの売っている商品が実は自分たちの情報だった、と多くの利用者が気づき始めたのはここ5〜6年である。GPU(画像処理のためのプロセッサ)によって深層学習の計算速度が格段に早くなることが分かってからは、データは人工知能(AI)を導く生産要素となった。ゲーマーの熱狂が世界を変える起爆剤になるとは、財界も学界も予想しなかっただろう。 2021/10/13
  • ミャンマー・クーデターが突きつける日本の政府開発援助(ODA)の課題 / 工藤 年博 2021年2月1日のミャンマー国軍によるクーデターを機に、日本の外交姿勢に対してミャンマー国民の間で厳しい批判が巻き起こった。欧米諸国が国軍やその関連企業に対して標的制裁(targeted sanctions)を発動したのに対し、日本は厳しい措置をとらず、むしろ「独自のパイプ」をいかして国軍幹部への働きかけを重視したからである。つまり、日本の姿勢はミャンマー国軍に宥和的過ぎるとの批判であった。 2021/10/06
  • ラオスにおける中国語学習ブームと言語ナショナリズム――中国依存を巡るジレンマ / 矢野 順子 2021年12月に開業予定のラオス・中国鉄道に代表されるように、ラオスでは近年、中国の存在感が急速に拡大してきた。そうしたなか、人びとの間では中国系企業への就職を目指して、空前の中国語学習ブームがおこっている。中国政府や中国の地方政府の奨学金を得て、または私費で留学する学生数も増加しており、2018年には1万4654人ものラオス人が中国各地の高等教育機関に留学した 。これは国別留学生数では8位、東南アジア諸国ではタイ、インドネシアに次いで3位となる数値であった 。 2021/09/21
  • 首相交代でマレーシアの連立政権は安定するか? / 中村 正志 2021年8月16日、マレーシアでムヒディン・ヤシン第8代首相が率いる内閣が総辞職した。原因は与党陣営の内部対立である。連立与党の一端を担う統一マレー人国民組織(UMNO)の議員11人が8月3日に首相不信任を表明したことにより、ムヒディン首相を支持する議員の数が過半数を割ったことが明白になっていた。ムヒディンは政権維持の道を模索したが、野党からの協力取りつけに失敗して退陣を余儀なくされた。 2021/09/09
  • コロナ禍から1年の中国労働市場――農民工と大学卒業生の明暗が分かれる理由 / 箱﨑 大 中国では、コロナ禍による景気の悪化で、雇用への懸念が2020年の一時期強まった。中国政府は、大学卒業生と農民工の動向を注視した。2020年に農民工は調査開始以来の減少となったが、2021年に入り、農民工の失業率は低下し大学卒業生と明暗が分かれたかたちとなっている。その理由を考えてみた。 2021/07/12
  • 季節調整値に振り回された1年――中国経済のコロナ禍からの回復の姿 / 箱﨑 大 2021年1-3月期の中国のGDP成長率は前年同期比18.3%増であった。過去最高となったのは別に景気が良いからではなく、コロナ禍で1年前の水準が異常に低かったためであるのはいうまでもない。季節調整済前期比では2020年10-12月期の3.2%増から0.6%増に鈍化し、景気回復は一服である。経済指標を季節調整値でみることは中国では一般的ではないが、1年ほど前、コロナ禍による景気の谷の深さや立ち上がりの様子を知りたいと思い月次の経済指標の季節調整値を追いはじめ、この欄にも寄稿した。その後もフォローを続けていたが、今年に入りデータに辻褄が合わない点が出てきた。 2021/07/01
  • ポスト・エルドアンへの胎動――権力独占と機能低下 / 間 寧 トルコの最近の世論調査では野党陣営の支持率が与党陣営のそれを逆転し、エルドアン体制が長続きしないとの認識が国民の間で広がっている。これまで「強権で強靱」と見られていたエルドアン体制がなぜ綻びを露呈しているのか。本稿ではその主因を国内経済の長引く低落傾向に求める。そしてそれが権力独占による国家機能の低下に起因していることを最近の事例から説明する。そのうえで、エルドアン後に向けた国内政治の動きを概観する。 2021/06/17
  • (サステナ台湾――環境・エネルギー政策の理想と現実――)第8回 「エネルギー・トランジション」に立ちはだかる「クリーン・クリーン・コンフリクト」――天然ガス拡大と「藻類礁」問題 / 鄭 方婷 前回の連載では、小規模太陽光発電所の乱開発、台湾電力会社・台中石炭火力発電所をめぐる国と自治体の対立、そして「脱原発」の推進状況と、太陽光、石炭火力、原子力分野での様々な状況に焦点を当てた。今回は、2025年のエネルギー・トランジション目標の達成をも左右する天然ガスの開発における重要な展開について紹介する。 2021/06/07
  • ベトナム共産党第13回党大会の結果(3) 経済発展の方向性 / 坂田 正三 2021年1月25日から2月1日にかけて実施された、ベトナム共産党第13回全国代表者大会(党大会)の結果を紹介する第3回では、党大会文献で示された経済発展の方向性について取り上げる。 2021/06/01
  • ベトナム共産党第13回党大会の結果(2) 党・国家主要幹部人事のポイント / 石塚 二葉 共産党一党独裁体制をとるベトナムでは、国の主な指導者たちは5年に1度の共産党全国代表者大会(党大会)で選ばれる。誰が、どのようなプロセスで、新しいリーダーに選ばれるのか。そこから党の内情や将来的な方向性について何が読み取れるのか。当事者・観察者を問わず、多くの人にとって党大会における最大の関心事は指導部人事である。 2021/05/20
  • 新型コロナ禍のなかのインドネシア(3)――新型コロナ対策予算とその財源 / 東方 孝之 2020年12月初め、インドネシアではわずか2週間足らずの間に大臣が汚職容疑で相次いで逮捕され、メディアを賑わせた。現職大臣の逮捕という事実以上に人々を驚かせたのは、2019年に権限を弱められた汚職撲滅委員会(KPK)が予想外の健闘をみせたことであろう。11月25日、汚職撲滅委員会はエディ・プラボウォ海洋・漁業大臣をロブスターの稚エビ輸出をめぐる汚職容疑で逮捕したが、そのわずか11日後の12月6日、ジュリアリ・バトゥバラ社会大臣の逮捕を発表した。社会大臣は、ジャカルタ首都圏でのコメや食用油、石鹸などの生活必需品配給事業を実施するにあたり、その調達や配給について特定企業を優遇した見返りに、キックバックとして計170億ルピア(約1.2億円 )を受け取っていたとみられる(2020年12月6日付Kompas.com)。 2021/05/13
  • ベトナム共産党第13回党大会の結果(1)政治報告のポイント / 石塚 二葉 2021年1月25日から2月1日にかけて、ベトナム共産党第13回全国代表者大会(党大会)が開催された。党大会は党の最高指導機関と位置づけられ、今後5年間の党の基本路線や政策を決定し、その実施を担う中央執行委員会(中央委員会)を選出するという重要な役割を果たす。党大会はまた、前期指導部による新指導部への政策課題の引継ぎと権力の移譲に向けた準備の最終局面であるともいえる。党大会開催に先立ち、前期執行部は、2年余りの時間をかけて党内および国民の意見を聴取し、調整を重ねて、党大会に提出する文献草案および人事案を準備してきた 2021/05/07
  • (新型コロナの韓国経済への影響と政府の対策)第4回 再編に揺れる韓国航空産業 / 安倍 誠 2020年の韓国のGDP(国内総生産)成長率はマイナス1.0%となった。前年の2.0%成長に比べると大きく落ち込んだものの、欧米や日本など先進国と比べると相対的に悪くないパフォーマンスであったと言えるだろう。これはDRAMやフラッシュメモリーの輸出拡大や半導体工場の増設など半導体関連の需要が下支えしたことによるものである。韓国も日本と同様に、宿泊・運輸業や卸小売・飲食業などサービス業は、新型コロナウイルスの感染拡大によって大きな影響を受けている。特に深刻な打撃を被っているのは航空産業である。すでに産業内では、韓国第1位の航空会社である大韓航空による第2位のアシアナ航空の買収という大きな再編が進行している。本稿では日本でも馴染みの深い2社の合併が決定された経緯、そしてその過程で明らかになった韓国航空産業および韓国産業全体の再編に向けた課題を明らかにする。  2021/04/22
  • (新型コロナの韓国経済への影響と政府の対策)第3回 コロナ禍で進むセーフティーネット機能の見直しと普遍的な所得保障制度への道 / 渡邉 雄一 韓国は「K(Korea)防疫」と呼ばれる独自の防疫体制によって、2020年2月から3月にかけて蔓延した新型コロナウイルス感染症の流行初期段階では早期封じ込めに一定の成功を収めた 。しかし、その後も第2波、第3波の発生が続くなか、韓国でも新型コロナ対応の長期化を余儀なくされている。コロナ禍の長期化によって、就業者数の大幅な減少や失業者数の増加といった労働市場への影響は深刻さを増している。雇用情勢の悪化は就業が不安定で低賃金の非正規職(臨時・日雇い職など)や自営業層などに集中する一方で、正規職の就業者数は前年比で伸び続けるという労働市場の二極化がみられる。 2021/04/12
  • (新型コロナの韓国経済への影響と政府の対策)第2回 新型コロナが韓国の小商工人と中小企業に与えた影響と政府の対策 / 金 炫成 2020年1月に初の新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の患者が発見されて以来、韓国の中小企業、とりわけ約315万人(2016年末基準)と推計される小商工人(自営業者など小規模事業者) に深刻な影響を与えている。2021年2月、インバウンド向けと国内のファッション市場をリードしてきた東大門市場にある床面積4m2のミニ店舗が、鑑定評価額の6%に過ぎない565万ウォンで落札されるなど 、とくに内需の委縮が浮き彫りになっている。1年間(2020年第1四半期~2020年第4四半期)の商業用ビルの空室率を見ても、中・大規模ビルにおいては11.7%から12.7%に、小規模ビルにおいても5.6%から7.1%に上昇している 。  2021/04/07
  • (新型コロナの韓国経済への影響と政府の対策)第1回 感染拡大の雇用への影響と政府の対策 / 高安 雄一 韓国は新型コロナウイルスの感染を比較的低水準に抑えていると評価されている。しかし、政府による行動制限や国民の高い防疫意識は民間の消費を冷え込ませ、韓国経済は日本や欧米先進国と同様に打撃を受けている。本特集では感染拡大が経済の各セクターにどのような影響を与えているのか、そして政府はそれにどのように対応しようとしているのかを解説する。第1回の本稿では、雇用への影響と政府の対策をみていく(安倍誠)。 2021/03/31
  • 2020年インドネシアの十大ニュース / アジ研・インドネシアグループ アジア経済研究所では、インドネシアを研究対象とする研究者が毎週集まって「先週何が起きたか」を現地新聞・雑誌などの報道に基づいて議論する「インドネシア最新情報交換会」を1994年から続けています。毎年末には、その年のニュースを振り返って、私たち独自の「十大ニュース」を考えています。 2021/03/26
  • (サステナ台湾――環境・エネルギー政策の理想と現実――)第7回 太陽光発電、石炭火力、そして脱原発をめぐる諸課題 / 鄭 方婷 前回の連載では、地域コミュニティレベルの取り組みに目を向け、気候変動適応策への対応や、再生可能エネルギー開発事業の推進事例を紹介した。今回は、①全国の小規模な地面型太陽光発電の拡大と環境破壊の懸念、②石炭火力発電をめぐる中央政府・地方自治体・台湾電力会社・市民団体の根深い対立、③「脱原発」の進捗と課題、という三つの「現実」から、エネルギー・トランジションを目指す台湾の問題点を指摘していきたい。 2021/02/26
  • (2020年ミャンマー総選挙)クーデター後、国軍は何をしようとしているのか? / 長田 紀之 2021年2月1日、選挙にもとづく国民民主連盟(NLD)政権を国軍が転覆するクーデターが発生した。発生から2週間が経過しようとしている本稿執筆時点(2月14日)でも、国内の諸都市で大規模な抗議デモが展開されており、事態はきわめて流動的である。そもそもこのクーデターがなぜ起きたのかは大きな謎であり、さまざまな分析が出されているが、ここでは直接その問題には触れない(本特集の工藤年博氏による論考も参照のこと)。本稿では、クーデターが発生した後の経緯をおもに国軍側の動向を中心に振り返り、国軍が何をしようとしているのかについて暫定的な解釈を示したい。なお、本稿では国軍発表からの引用などはビルマ語版にもとづき筆者が翻訳したものだが、文中のリンクは英語版のページにつなげてある。 2021/02/16
  • (2020年ミャンマー総選挙)クーデターの背景――誤算の連鎖 / 工藤 年博 2021年2月1日、ミャンマーで国軍によるクーデターが発生し、アウンサンスーチー(以下、スーチー)国家顧問やウィンミン大統領が拘束された。国防治安評議会 との協議に基づき国軍出身のミンスウェー副大統領(大統領代行)が非常事態を宣言し、ミンアウンフライン国軍最高司令官が全権を掌握した。このクーデターの原因は、2020年11月に行われた総選挙でスーチー率いる国民民主連盟(NLD)が圧勝し、国軍系の連邦団結発展党(USDP)が大敗したことにあるといわれている。たしかに総選挙でのUSDPの大敗がクーデターのトリガー(引き金)となったことは間違いないだろう。 2021/02/15
  • 新型コロナ禍のなかのインドネシア(2)――雇用への影響 / 東方 孝之 インドネシアでも新型コロナウイルスの感染拡大は引き続き悪化の一途をたどっている。国家災害対策庁(BNPB)によると、累積でみた感染者数は103万8千人、死亡者数は2万9千人を超えた(2021年1月28日時点)。2021年に入って、新規感染者が1万人を超える日も珍しくなくなっている。 2021/02/12
  • ラオス人民革命党第11回大会――第9次5カ年計画の方向性 / ケオラ・スックニラン 2021年1月13日から15日まで開催されたラオス人民革命党第11回全国代表者大会(以下、党大会)において、第9次経済・社会開発5カ年(2021~2025年度)計画案(以下、5カ年計画案)が報告された。2016年に承認された第8次5カ年(2016~2020年度)計画からの大きな転換は、成長目標の大幅な引き下げである。第8次5カ年計画の国内総生産(GDP)年間平均成長率目標は、長期目標である2030年までの所得4倍増計画に向けて、7.5%に設定されていた。7.5%は高い成長目標であるが、所得の評価基準は米ドルであるため、為替効果がなければ所得4倍増計画を達成するには十分な成長率ではない。しかし第9次5カ年計画案では、GDPの年率成長目標が4%台に大きく引き下げられた。これは2000年度 以降の計画では類をみない低さであり、この水準では所得4倍増計画の達成はほぼ不可能である。 2021/02/05
  • ベトナム共産党第13回大会に寄せて(2)中長期発展目標と方向性 / 藤田 麻衣 2021年1月25日から2月2日までベトナム共産党第13回大会が開催される予定である。5年に1度開催される党大会の見どころを紹介する前編では、政治路線と人事の見どころについて論じた。後編にあたる本稿では、中長期発展目標と方向性を取り上げる。 2021/01/22
  • ベトナム共産党第13回大会に寄せて(1)政治路線と人事の見どころ / 石塚 二葉 2021年1月25日から2月2日までベトナム共産党第13回大会が開催される。5年に1度開催される党大会では、前回党大会決議の実施結果の総括がなされ、今後10カ年の発展戦略および5カ年の方向性・任務が採択される。また、中央執行委員会(以下、中央委員会)が選出され、新たに選ばれた中央委員会によって、政治局、書記長、書記局、中央検査委員会などが選出される。共産党の一党支配体制をとるベトナムにおいて、党大会は最も重要な政治イベントである。 2021/01/21
  • ラオス人民革命党第11回大会――人事と政治報告内容(速報) / 山田 紀彦 2021年1月13日から15日にかけて、ラオス人民革命党第11回全国代表者大会(以下、党大会)が開催された。今大会での最大の注目点は党書記長を含めた指導部人事と、今後の国家建設方針が示される「政治報告」の内容であった。 2021/01/20
  • 人民党長期支配下で台頭するカンボジア版「太子党」 / 山田 裕史 カンボジアでは1985年1月からフン・セン首相による長期政権が続いているが、長らく権力の中枢にとどまっているのは彼だけではない。実は、与党カンボジア人民党 の現指導部である第5期中央委員会は、1985年10月の第5回全国代表者大会(以下、党大会)で選出されて以降、1度も改選されていない。つまり、フン・センを中心とする少数の支配者集団が、35年以上も結束を保ったまま長期支配を続けているのである。 2021/01/19
  • ラオス人民革命党第11回大会の見どころ / 山田 紀彦 2021年1月13日から15日にかけて、ラオス人民革命党第11回全国代表者大会(以下、党大会)が開催される。党大会は、5年ごとに開催されるラオスでもっとも重要な政治イベントであり、指導部の交代、党・国家建設方針の提示、そして党規約の改正などが行われる。 2021/01/12