採用・募集情報

研究マネージメント業務担当インタビュー

志村 文子(2021年度入所 研究推進部 研究事業開発課)

志村 文子

国際機関での業務経験を活かせる場所

人道問題や難民問題に関心があり、大学院時代には赤十字国際委員会(ICRC)のインターンや外務省の国際平和協力調査員をしました。その後、国連大学サステイナビリティ高等研究所で「持続可能な開発のための教育(ESD)」プログラムに携わり、アジア・太平洋地域の高等教育機関のネットワーク作り、国際会議の開催、サステイナビリティをテーマとした能力開発プログラムの企画・運営などを行ってきました。千葉大学のURAを経て、2021年よりアジ研で研究マネージメント業務担当として勤務しています。アジ研の地域研究に関心があったことに加え、これまでの職務経験が活かせる場所だと思い、入所しました。

様々なひとと協力しながら海外の研究機関との研究連携を推進

入所して最初の2年間は、研究プロジェクトや科研費課題の予算管理や支出に係る手続き全般を行いつつ、地域研究コンソーシアムのシンポジウム開催、海外の研究機関との共同ワークショップ、ネットワーキングなどに携わりました。研究連携推進事業の一環として、2022年にインドネシアの国家研究イノベーション庁(BRIN)を訪れ、研究連携や交流促進、MOU締結などについて議論できたことは、とてもよい経験になりました。また、アジ研の研究成果をより広く社会に発信するため、英文研究コラム立ち上げに携わり、現在も編集委員の一人として活動しています。

2023年度からは、アジア動向年報ラテンアメリカ・レポートアフリカレポートを刊行する経常分析事業やプラットフォーム構築のための研究プロジェクト運営支援などに携わっています。また、国内外の研究機関との連携強化、研究ネットワークの拡充のためのコーディネーション業務も担当しています。研究会合やワークショップ開催も多くあるため、研究者や課内外の職員と協力しながら業務を進めています。

アジ研のプロモーターとしてアンテナを張る日々

アジ研では、いろいろな研究者が多種多様な研究関心と分析手法を用いて研究をしています。研究マネージメント業務担当は、アジ研のプロモーターとして、様々な場面でアジ研をアピールすることが求められます。そのためには、誰がどんな研究をしているか、これからどんなプロジェクトが動きそうかなど、アンテナを張っておくことが大切です。また、幅広い仕事を任されるため、常にいろいろな人と関わりながら、よくコミュニケーションをとっておくことが大切だと日々感じています。

今後は、社会のニーズをくみ取りながら、アジ研の強みや研究成果をより分かりやすく発信できる企画や、他の研究機関との共同企画などに取り組んでみたいと思います。一つ一つの業務やコミュニケーションの積み重ねが、アジ研のネットワークの拡大につながっていくと考えています。

金 信遇(2019年度入所 研究企画部 研究企画課)

金 信遇

大学院時代に研究支援業務の魅力に気づく

入所前は、地域研究専攻の大学院の博士後期課程で現代チュニジアの社会経済に関する研究をしていました。学会や研究会でアジ研の研究者の研究報告を聞いて、「アジ研には面白い研究をしている研究者がこんなにたくさんいるんだな」と感銘を受け、アジ研へのあこがれを抱くようになりました。また大学院では、学会のロジやシンポジウム企画、学部運営の仕事にもかかわる機会があり、研究活動そのものだけでなく、研究活動を支えたり、ネットワークを構築したりといった研究支援の仕事にも興味を持つようになりました。アジ研は国内最大規模の新興国・途上国研究の研究所であり、研究支援人材としての専門性を磨くことができる場所だと思ったため、アジ研の研究マネージメント業務担当のポストに応募しました。

科研費の獲得支援と広報を中心に幅広い業務を経験

最初の4年間は、主に科研費の獲得支援業務を担当し、研究者と密にコミュニケーションを取りながら、所内勉強会の開催や研究計画調書のチェックなどを行いました。また、採択後の交付申請、報告手続きや予算管理まであわせて担当することで、競争的資金の獲得・運用の全体像を把握することができるとても良い機会となりました。それと同時に、研究所全体にまたがる業務にも携わりました。具体的には、ウェブマガジンIDEスクエアの編集委員やイデアス(IDEAS)研修プログラムの運営、広報コンテンツの企画・制作(YouTube動画の制作・配信)などを担当しました。2023年度からは広報業務を中心に担当しており、より幅広い層へのアウトリーチ強化を目指して日々奮闘しています。

地域研究・開発研究の学術コミュニケーターを目指す

アジ研の仕事の魅力は、地域研究・開発研究の最先端に立っている100人以上の研究者と一緒に仕事ができるということです。普段メディアであまり取り上げられない国・地域を対象とする研究活動を支援、その成果をいち早く目にし、関連する企画を立てたり広報活動を行ったりすることがアジ研の仕事の面白さです。またアジ研には、職位、職種を越えてフラットに議論できる文化があり、研究者個々人が自身のフィールドで活躍すると同時にアジ研という組織に愛着を持っている人も多く、みんなで力をあわせて仕事を進められることも魅力のひとつです。自分が支援したプロジェクトの研究成果が世に出たり、メディアやSNSで取り上げられたりするととても嬉しく、研究者ひとりひとりの研究活動をできるだけウォッチしつづけることを心がけています。こういった環境を活かして、将来的には、途上国・新興国を研究対象とする社会科学分野の学術コミュニケーション、キュレーションの専門家を目指してキャリアを積んでいきたいと考えています。

*所属はインタビュー当時のものです。