アジアの独裁と「建国の父」――英雄像の形成とゆらぎ――

他社で出版した研究成果

彩流社

権威主義独裁体制が敷かれたアジア諸国は建国父像をどのように継承し変容させていったのか。アジア近現代比較政治史共同研究。

アジアの独裁と「建国の父」――英雄像の形成とゆらぎ――

■ アジアの独裁と「建国の父」――英雄像の形成とゆらぎ――
■ 根本 敬、粕谷 裕子 編著
■ 3,080円(本体価格 2,800円)
■ 340pp
■ 2024年2月
■ ISBN9784779129544

Contents

序章 権威主義体制における正統性問題と「建国の父」/粕谷 祐子

第Ⅰ部 神格化される「建国の父」
第1章 中国:毛沢東のふたつの神話――「二万五千里長征」と「抗米援朝」/泉谷 陽子
第2章 北朝鮮:金日成――「偉大な首領様」の神格化/礒﨑 敦仁
第3章 ベトナム:ホー・チ・ミン――偶像化が進む民族の慈父/石塚 二葉

第Ⅱ部 権威主義リーダーの交代と「建国の父」
第4章 ミャンマー:アウンサン――32 歳で暗殺された指導者の歩みと、独立後の顕彰のゆらぎ/根本 敬
第5章 カンボジア:シハヌーク――復活を繰り返した長命な「建国の父」/新谷 春乃
第6章 パキスタン:ムハンマド・アリー・ジンナー――ムスリムの自由を求めた「建国の父」/井上 あえか
第7章 中央アジア諸国:ナザルバエフ、カリモフ、ニヤゾフ――「建国の父」の威光はなぜ失われるのか/宇山 智彦

第Ⅲ部 民主化と「建国の父」
第8章 韓国:李承晩――失墜した韓国の「建国の父」/磯崎 典世
第9章 台湾:蒋介石――中華民国在台湾の「建国の父」/葉 亭葶
第10章 インドネシア:スカルノ――インドネシアが求めた政治的役割/横山 豪志