マレーシアに学ぶ経済発展戦略――「中所得国の罠」を克服するヒント――

他社で出版した研究成果

作品社

「中所得国の罠」とは?
中進国となった国々が、賃金の安さでは後発国に勝てず、技術開発力では先進国に及ばないため経済成長が停滞し、長期間にわたって先進国入りできないという状況を指し、2010年代に入って精力的に原因の解明が進められてる。

マレーシアに学ぶ経済発展戦略――「中所得国の罠」を克服するヒント――

■ マレーシアに学ぶ経済発展戦略――「中所得国の罠」を克服するヒント――
熊谷聡中村正志
■ 2,860円(本体価格 2,600円)
■ 288pp
■ 2023年10月
■ ISBN978-4-86793-003-8

著者の熊谷聡研究員、中村正志研究員のブックトーク動画(51分10秒)を公開しました。この動画では、「中所得国の罠」とは何か、マレーシアの現状はどうなっているか、ということから始め、格差問題への対応、国有石油会社ペトロナスの役割、残された課題など、本書の主要なテーマについて語っています。さらに、執筆の背景や苦労した点、タイトルや表紙の選び方についても言及しています。聞き手は、アジア経済研究所図書館で東南アジア地域を担当している土佐美菜実職員(ライブラリアン)です。

(撮影日:2023年11月13日 公開日:2024年1月16日)

また、本書の出版に合わせてアジア経済研究所のSNSで公開した両著者による1分紹介動画もぜひご覧ください。

Contents

はじめに
序章 「中所得国の罠」の理論とマレーシア
第1章 低所得期の課題とその克服 新経済政策の効果(1960年代から1980年代)
第2章 労働力の量的・質的拡充 都市化・格差・教育(1970年代から1990年代)
第3章 経済発展の担い手 地場民間企業・外資系企業・政府系企業(1980年代から2000年代)
第4章 産業高度化の実態と課題 生産性主導型経済成長への苦闘(1990年代から2020年代へ)
第5章 外需から内需へ 民間消費が経済を牽引(2000年代から2010年代)
終章 「中所得国の罠」脱出のヒントと課題
あとがき