イベント・セミナー情報

国際シンポジウム

中国・日本と激変するアジア経済

中国をはじめとするアジア新興国のグローバル・サプライチェーンへの参加は、世界の産業構図を大きく変貌させ、国際経済の再編を加速しつつあります。また、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立は国際資金の流れを変え、アジア各国の産業構造転換や産業移転に大きな影響を及ぼすことが予想されます。さらには、中国における所得格差の拡大や労働コストの上昇が及ぼすアジア経済やグローバル企業の進出行動への影響も生じています。

その一方で、アジア各国の経済発展がもたらす環境汚染の進行や二酸化炭素排出量の増大が懸念されます。とりわけ中国の経済動向は、アジア地域の産業再編や環境保全の行方を左右し、中国の産業構造転換と環境保全や気候変動対策の進展が大いに期待されています。

このような状況の中で、日本としてはどのような対応をなすべきでしょうか。日本のものづくり産業の集積地である中部経済は、アジア地域の新たな産業再編の動きの中でいかなる役割を果たすべきでしょうか。こうした課題について、各国の経済学者による多様な視点に基づく研究報告と討論を通じて、中国と日本の新たな時代に向けたあるべき姿を検討します。

皆様のご参加をお待ちしております。

開催日時

2015年10月29日 (木曜) 9時30分~17時00分 (開場9時00分)

会場

名古屋大学 野依記念学術交流館(名古屋市千種区不老町)
名古屋市営地下鉄 名城線 名古屋大学駅下車3番出口徒歩3分

プログラム
時間 内容
<第一部:「中国、日本およびアジア経済」>
9:30~10:00 (司会者)
薛進軍氏(名古屋大学経済学研究科・附属国際経済政策研究センター教授)
開会挨拶
松尾清一氏(名古屋大学総長)
赤星康(ジェトロ副理事長)
鈴木武氏(一般社団法人キタン会会長)
10:00~12:00 (基調講演)
  1. 「日中経済関係の展望-新たな相互補完の模索」
    大西康雄 (ジェトロ・アジア経済研究所 新領域研究センター 上席主任調査研究員)
  2. 「中国の”一帯一路”構想およびそのアジア経済への影響」
    胡鞍鋼氏(清華大学公共管理学部教授、清華大学国勢研究院長)
  3. 「東アジアの分業構造と中国経済の減速が日本経済に及ぼす影響」
    深尾京司氏(一橋大学経済研究所教授)
  4. 「中国のエネルギー転換点および緑の現代化」
    戴彦徳氏(中国国家発展改革員会・エネルギー研究所副所長)
<第二部:「グローバル化、経済成長と所得格差」>
13:30~15:00 (司会者)
中屋信彦氏(名古屋大学経済学研究科・附属国際経済政策研究センター准教授)
(基調講演)
  1. 「グローバルとアジア:絶対貧困の絶滅と共同繁栄の促進」
    Shaohua Chen氏(世界銀行開発研究グループ主席統計学者)
  2. 「所得の不平等と炭素排出の不平等」
    Klaus Hubacek氏(メリーランド大学地理学部教授)
    薛進軍氏
  3. 「中国における所得分配の新動向」
    李実氏(北京師範大学管理経済学院教授、中国所得分配研究院副院長)
<パネル討論:「人口政策の変化、労働コスト上昇とアジア経済」>
15:30~16:55 (司会者)
薛進軍氏
(討論者)
  •  「中国人口政策の変化、労働賃金の上昇およびそのアジア経済への影響」
    張車偉氏(中国社会科学院・人口労働経済研究所長、中国労働経済学会長)
  •  「労働生産性と国際競争力」
    Harry. WU. X.氏(一橋大学経済研究所教授)
  •  「グローバル・バリューチェーンとアジアの産業構造転換」
    猪俣哲史 (ジェトロ・アジア経済研究所 開発研究センター 上席主任調査研究員)
16:55~17:00 閉会挨拶
山田基成氏(名古屋大学経済学研究科・附属国際経済政策研究センター長)
使用言語

日本語、英語、中国語(同時通訳あり)

主催

ジェトロ・アジア経済研究所、名古屋大学大学院経済学研究科附属国際経済政策研究センター、一般社団法人キタン会

共催

ジェトロ名古屋、一橋大学経済学研究所

後援

日本学術振興会(JSPS)、中部経済産業局、愛知県、あいち産業振興機構、日本経済新聞社、国際低炭素経済研究所、中国経済経営学会(日本)

参加費

無料

※ 取材のため会場内にメディアのカメラや撮影チームが入る可能性もありますのでご了承ください。

お問い合わせ先
ジェトロ名古屋(担当:大島、小林)
Tel:052-589-6210 Fax:052-563-0170
E-mail: nag@jetro.go.jp

ジェトロ・アジア経済研究所 研究支援部 成果普及課(担当:坪井、久保田)
Tel: 043-299-9536 Fax: 043-299-9722
E-mail:seminar E-mail