sudanLa Mancha ラマンチャ

アフリカ成長企業ファイルは2008年度~2009年度に実施した調査事業の成果です。

会社概要と沿革

ラマンチャは、フランスに本社をおく多国籍企業AREVA NCの金鉱資産と、カナダの金鉱会社La Mancha Resources Inc.の採鉱資産の統合に伴い、2006年9月に創設された。Arevaはウラン市場での幅広い業務で特に有名である。Arevaとの取引によりラマンチャは、TSXベンチャー取引所の鉱山下位銘柄から、2つの金鉱山と30を超える採掘プロジェクトとキャッシュフローを保有するメインボードの株式となった。ラマンチャの株式はトロント証券取引所 (TSX)でLMAのシンボルで売買されている。

ラマンチャは、スーダンで1992年にHassaïの許可を取得した。1年間で12の立坑を採掘し累計で210万オンス以上の金を精製した。Hassäi 鉱山は10の免許で、18.5平方キロメートルの区域を採掘している。この採掘免許は実質的には2万平方キロメートルにわたる地域を網羅している。

国内の所在地

Hassaï 鉱山はスーダン東北部のハルツームより約450 km のRed Sea Hills 砂漠に位置している。

製品・サービス

金の採掘、 採掘および精製、製造。

従業員数

475 名

財務情報

2008年の金産出量は 73,175 オンスにのぼる(29,270オンスがラマンチャに帰属)。主に金鉱の低品質SBR鉱床から採掘されている。2009年にはHassaï 鉱山は75,000オンスの金を生産すると予想される(30,000オンスがラマンチャに帰属)。平均のキャッシュコストは673USドルである。

2009年3月31日期末の3ヶ月期間
コートジボアール スーダン オーストラリア アルゼンチン その他 合計
売上高 7625 7599 8758 - 680 24660
鉱山営業利益(損失) 3278 1521 2470 (248) (792) 6229
受取利息(支払利息) 24 (178) (302) - 12 (444)
法人税 (1060) (333) (359) - (109) (1861)
当期純利益(損失) 2242 1010 1809 (248) (1338) 3477
減価償却 735 918 1058 - 32 2741
設備投資 374 1982 2123 - - 4479

市場シェア

Hassaï 鉱山が、スーダンで最初で唯一の、採掘中の金鉱である。

事業目的

株主価値を向上させ、中堅生産者になること。

ビジネスモデル

専門技術を駆使して困難な状態の鉱山を開発し操業する。また、オーストラリアでも採掘を行うことで政治的リスクを緩和する。オーストラリア及びアフリカの採掘プログラムを加速する。AREVA の専門技術とビジネス機会を活用する。

株主・所有権益

ラマンチャは、子会社であり採掘責任者である Ariab Mining Company (AMC)を通して鉱山の40%を保有している。Arevaは依然としてグループの最大の株主であり、発行済み株式の約63%を保有している。

政府との関係・社会貢献

2007年5月にAMCは財務大臣から、製造業企業に適用される10%の所得税が同社にも課せられると通知された。2008年1月に開かれたAMC取締役会においてエネルギー・鉱山大臣と州財務相が、2007年以降にAMCに課される所得税は10%であると確認した。

2008年2月26日、財務経済大臣が正式に税務当局に、鉱山会社に製造業と同様の10%の課税をするよう指示した。財務大臣の指示に従い、2007年のスーダンの所得税は10%の税率で計算されている。

2008年12月23日には税法が改正され、鉱業部門に適用される新所得税率が15%になった。AMCは国税当局から、同社は石油・鉱業部門に再分類され、2008年には15%の所得税が課されると通知された。

2009年2月に、エネルギー・鉱業大臣から財務大臣宛で、鉱業部門の課税を10%に戻す閣議決定をするよう勧める書簡が送られ、同社はそのコピーを受け取った。さらに、Sudanese Auditing Chamberは所得税を10%としたAMCの2008年年次財務報告書を認可した。

2009年3月31日現在、同社は2008年およびそれ以降の税率についてなんら確認を得ていない。経営幹部は、2008会計年度の税率変更は、エネルギー・鉱業大臣および州財務相が2008年の1月と2月に確認した合意に反して行ったものであり、変更されるだろうと考えている。2009年4月、AMCは2007年12月31日期末の所得税裁定についてスーダン税務当局と合意した。スーダン税務当局は、係争中の金額を100ドル (€60)の一括支払いとし、係争を終結した。

製品開発

2009年9月にラマンチャは、Hassai金鉱区における推定埋蔵量を100万オンスと報告した。ラマンチャは、40%を保有するHassaï鉱山の立坑の下に火山性塊状硫化物(VMS)鉱床を発見し、掘削している。現在最初のNI 43-101埋蔵推定作業を完了した。推定されたのは、鉱区の既存立坑の下に目視で発見された6つのVMS鉱床のうち、最初のVMS鉱床のみについてである。今日まで、推定埋蔵量は金(1,55g/t)が2015万トン、1.48%銅、0.18%錫が 明らかになっている。

この埋蔵推定によって、Hassai 鉱区が最も可能性のあるArabo-Nubian楯状地の鉱区のひとつであることが判明した。ラマンチャは、500万ドルの40,000m掘削プログラムを準備し、Hassaiの推定VMSリソースを実測表示できるカテゴリーにアップグレードしようとしている。ラマンチャはまた、2番目のターゲットである Hadal Awatib 立坑VMSレンズの埋蔵量推定作業を行っている。スコープ調査の結果を2010年の第1四半期初めに発表し、プロジェクトの技術的経済的なあらゆる面について纏める計画である。