イベント・セミナー情報

2017年アジア経済研究所夏期公開講座(東京)

コース2 不妊治療時代の中東:家族、医療、イスラームの視点から

募集は締め切りました

中東では今、体外受精や顕微授精などの不妊治療が急速に普及しつつあります。男女とも「結婚し、親になって一人前」とされる中東では、不妊は男性や女性としてのアイデンティティを否定しかねない深刻な問題です。その中東では、不妊治療は子どもができない夫婦に希望を与えると同時に、新たな摩擦や葛藤も生んできました。本講座では不妊治療の実践の現状をお伝えするとともに、治療普及の背後にある生命倫理と家族規範の問題について解説します。

開催日時

2017年7月19日 (水曜) 13時30分~17時00分

会場

ジェトロ本部5階 ABCD会議室 
(東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル5階)
最寄り駅:東京メトロ 南北線六本木一丁目駅・銀座線溜池山王駅・日比谷線神谷町駅

プログラム

時間帯 講師 テーマ・講義概要
  13:30-13:35   開会挨拶・事務連絡
1 13:35-13:45 村上薫
(ジェトロ・アジア経済研究所地域研究センター・中東研究グループ長代理)
本講座の趣旨
中東における不妊治療の急速な普及はどのように起こり、何をもたらしてきたのでしょうか。家族、医療、生命倫理の視点から読み解く本講座の趣旨と講義全体の流れを説明します。
2 13:45-14:15 細谷幸子 氏
(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所フェロー)
中東の不妊治療の現状
各論の理解を促すために、統計資料などをもちいて、中東の不妊治療の特色をお話しします。
3 14:15-14:45 後藤絵美 氏
(東京大学東洋文化研究所准教授)
不妊治療とイスラーム
不妊治療が実用化して以来、中東地域の医師や患者、その家族の間で議論されてきたのが、用いられる技術が宗教的に合法かという点でした。ここでは、そうした議論の流れを見ていきます。
4 14:45-15:15 岡戸真幸 氏
(人間文化研究機構総合人間文化研究推進センター研究員/上智大学イスラーム研究センター研究員)
エジプトの伝統的な家族概念と男性不妊
エジプトや中東に広く見られる伝統的な家族概念について解説し、その中で男性が果たす役割とは何かを説明します。また、男性にとって、不妊が社会的にもたらす意味を考えていきます。
  休憩
5 15:25-15:55 鳥山純子 氏
(日本学術振興会特別研究員/桜美林大学特別研究員)
消費主義時代のエジプトの家族―女性の視点から
現在エジプトでは、子育てがコストの論理で語られるようになりつつあり、家族観にも大きな改変が迫られています。こうした新自由主義的傾向は、女性にとって不妊であることにどういった意味を付与するのか、何が変わり、何が変わらないのか。ここでは、エジプトにおける不妊を、女性に迫られるアクチュアルな問題として考えます。
6 15:55-16:25 村上薫 不妊の社会的文化的意味―トルコを中心に
不妊治療を受けたトルコのキャリア女性たちの姿を通して、不妊の社会的文化的な意味を考えるとともに、治療が成功しなかった女性たちの人生との向き合い方を紹介します。
7 16:25-17:00 講師全員 パネルディスカッション
フロアからの質問を交えて議論します。

使用言語

日本語

主催

ジェトロ・アジア経済研究所

受講料(1コースあたり)

  1. 一般:4,000円
  2. アジ研賛助会正会員 、ジェトロ・メンバーズ、農林水産情報研究会会員:それぞれ1口につき先着2名まで無料。3人目より4,000円/人
    ※3人目のお申し込みがあった場合は、その旨当方よりご連絡し、出欠の確認をいたします。
  3. アジ研賛助会個人利用会員 :2,000円
  4. 学生:2,000円(学生料金をご希望の場合、必ず申込時に学生証コピーの添付をお願いします。添付が無い場合いは一般料金となります)

※東日本大震災による被災中小企業・中小企業団体様は 被災企業・団体様向け有料サービスの無償提供のご案内 をご覧ください。

定員(1コースあたり)

100名
(締切日を過ぎたため、お申込を締め切りました)

※オンラインでのお申し込み手続きを終了した後で受講コースの追加・修正等をご希望になる場合には、下記のお問合せ先までご連絡ください。

※ 取材のため会場内にメディアのカメラや撮影チームが入る可能性もありますのでご了承ください。

お問い合わせ先
ジェトロ・アジア経済研究所 研究支援部成果普及課
Tel:043-299-9536
E-mail:kakikoza E-mail