周 揚

周 揚 ZHOU Yang

周 揚 ZHOU Yang
[所属・役職] 開発研究センター・経済統合研究グループ
[専門分野] 国際金融、マクロプルーデンス政策、資本規制
[email] Yang_Zhou E-mail
研究者情報(学歴・経歴・業績一覧)
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研究歴

世界金融危機後、国際通貨基金(IMF)は自由な資本移動を最善としつつも、新興国が過剰な資本移動を管理するための有効な政策手段として資本規制を認めるに至りました。そのため、資本規制は国際金融の分野で重要な研究課題の一つとして盛んに研究されています。これまでの研究では、動学的確率的一般均衡(DSGE)型のマクロ計量モデルとローカル・プロジェクションに基づく実証方法を用いて、先進国と新興国における資本規制の有効性を分析してきました。具体的には、(1) 資本規制が住宅価格に影響を与えましたか、(2) 中国の資本規制が中国の資本移動と経済成長分布にどの程度影響を与えましたか、(3) 他の資産市場における資本規制がその資本移動にどのような影響を与えましたか、という3つのテーマに取り組んできました。

現在取り組んでいるテーマ

コロナ後に不確実性が高まった世界経済において、新興国が直面しているマクロ経済問題、特に近年変動の激しい国際資本移動の現状やマクロ経済政策に関する研究を行います。具体的には、(1) データセットの制限により、これまでの実証研究では資本規制の効果を十分に解明することができないと考えられます。そこで、現地調査やオンライン調査を通じて、より詳細な資本規制データセットを構築します。(2) 構築した資本規制データセットを用いて、新興市場における資本規制の資本流動(および資本流動リスク)への影響を(分位数)ローカル・プロジェクション法を用いて評価します。(3) 資本規制とマクロプルーデンス政策の政策効果を、コロナの要素を考慮した実証的手法を用いて検証し、これらの政策の効果を分析します。(4) 理論的な「パンデミック小国開放マクロ経済モデル」を構築し、政策効果を厚生レベルで評価可能にします。

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