平野 克己
平野 克己 HIRANO Katsumi |
[所属・役職] | 新領域研究センター ・上席主任調査研究員 |
[専門分野] | アフリカ研究、開発経済学 |
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研究歴
経済学修士をとった後、できたばかりの在ジンバブエ日本大使館に専門調査員として勤務し、その後笹川平和財団でアフリカ農業事業に携わって、それからアジア経済研究所に入りました。もう30歳を過ぎていたので人の倍のペースで論文を書こうと考え、アフリカ経済、南アフリカ情勢、農業、援助、企業動向などについて研究し、45歳で初の単著『図説アフリカ経済』を上梓しました。この間、南アフリカのウィットウォータースランド大学に赴任、同国の民主化とマンデラ政権の成立を具にみたことは大きな収穫となりました。2009年に出した『アフリカ問題:開発と援助の世界史』で博士号を取得。JETROヨハネスブルグセンター所長とJETRO理事を拝命したのでその分研究歴は短いのですが、期せずして多様な経験とネットワークに恵まれました。
現在取り組んでいるテーマ
理事を退任したあと、研究を再開しました。いまサブサハラアフリカの人口問題に取り組んでいます。地域研究はさまざまなディシプリンに接し、吸収して生かすことが可能で、またそれを求められます。世界で唯一人口転換を経ていないサブサハラアフリカの、依然として続く人口増加は、「遠からずアフリカは人類の4分の1を占めるようになる」という言われ方をよくしますし、アフリカ市場の意味合いも人口との絡みで説明されることが多いのですが、アフリカ研究者によるきっちりとした解説は、まだどこにもありません。人口学や歴史人口学を勉強しながら、巷間使われている国連予測がどのようにつくられているか、アフリカ社会の人口ダイナミズムはどうなっているのかなどについて、徐々に論攷を溜めています。
関連するリンク
- 『経済大陸アフリカ—資源、食糧問題から開発政策まで』中公新書、2013年。
- 『アフリカ問題 開発と援助の世界史』日本評論社、2009年。
- 『図説アフリカ経済』日本評論社、2002年。
- 『南アフリカの衝撃』日本経済新聞出版、2009年。
- 『人口革命:アフリカ化する人類』朝日新聞出版、2022年。