イデアス
(IDEAS)

イデアス(IDEAS)研修プログラムは、グローバル化のための自由で公正なルール作りを推進する専門家の能力開発に力点を置いた研修プログラムです。国際貿易・投資・金融にかかわる最新の諸問題や政策形成について、4.5カ月間程度、アジア・アフリカ諸国の若手官僚とともに理論、実践面から英語で学びます。

 

 

 

イデアス(IDEAS)

修了生の声

2021年度 修了生の声(論文執筆コース/順不同)

目崎 銀兵さん(銀行)

目崎 銀兵さん
(銀行)

私は日系の銀行にてプロジェクトファイナンス業務に従事しておりますが、自らの仕事の中低所得国への影響をアカデミックな立場から分析してみたいと日々感じていたところ、本プログラムへ参加の機会を頂戴しました。
日本を代表するアジ研の先生や国際機関所属の講師陣より貿易理論・開発経済・教育・R言語をはじめとする幅広い講義を通して中低所得国の開発に関連した体系的な知識を習得できたことは勿論、グループワークでの政策立案や、アジ研の先生による個別論文指導など、ハードな内容ではありましたが、非常に濃厚で充実した4ヶ月間でした。
特に、グループワークで取り組んだカザフスタンでの再生可能エネルギー推進の政策提案は、日々の仕事を経済活動として客観視するとても良い経験となりました。ゼミにおいては、従前より関心のあったチリのマクロ経済指標と国民の実感とのギャップの要因分析をテーマに論文執筆させて頂きました。自らの関心のあるテーマを納得いくまで掘り下げ、エキスパートの先生方から貴重な知識・アドバイスを頂き、世界各国の優秀な仲間からコメントを頂戴できるまたとない機会を頂き、大変感謝しております。

<論文タイトル> ‟Analysis of the paradox between the macroeconomic achievement and people’s discontent in Chile“

Y.M.さん(国際機関)

Y.M.さん
(国際機関)

国連で20年ほど社会開発の実務に従事してきましたが、近い将来博士課程に挑戦したいという思いと、サバティカルを取得した機会に、以前から蓄積していた多文化共生と教育に関する考えを論文にまとめたいという気持ちがありました。しかし、研究からは長く遠ざかっていたので、論文の書き方を学ぶ機会を物色していたところ、アジ研の論文コースが目に留まりました。正直コースを始める前は、たった数か月で本当に論文指導をしていただけるのか、また、アジ研といえば、(私の勉強不足ですが)マクロ経済系研究のイメージがあったので、自分の研究したい分野と相性が合うのか若干不安はありました。でも、実際コースが始まると、そういった不安は払拭されました。アジ研の先生方は研究者としてのみではなく、論文指導の面でも一流です。また、論文執筆のみではなく、様々な講義を通じて、これまで仕事で得てきた知見を確認したり、他の分野についても広く体系的に学ぶことができました。今振り返って、一言でスクールでの感想について申し上げるなら、この先の人生で長く心に残る学びの経験であったと思います。ありがとうございました。

<論文タイトル>非公開

K.M.さん(独立行政法人)

K.M.さん
(独立行政法人)

イデアス研修プログラムの講師陣は、開発実務またはアカデミアの最前線で活躍する方々であり、少ないコマ数の中で担当セクターの最重要課題、そして面白さを伝えようとよく練られた講義を展開してくださり、社会経済開発の諸課題を短期間に俯瞰することができるようになりました。仕事や学業を続けながらこなすには厳しい局面もありましたが事務局からは様々な案内のメールも頻繁に届き、オンラインプラットフォームの掲示板では気軽に教官や他の受講生とやりとりができるなど、手厚いサポートを受けながら、モチベーション高く4.5ヶ月の研修プログラムを乗り切ることができました。また、グループワークや論文執筆における担当教官とのセッションを通じて、他の受講生や講師と活発なディスカッションを交わすことができ、共に学んでいる心強さを感じられました。
最終論文のテーマは各自が自由に設定でき、私自身は初の海外赴任直後に研修を開始しこともあり、赴任先であるジブチの外国軍基地誘致が現地の社会開発に与える影響について考察をしました。普段実務ではなかなかやり取りのできないアカデミアの最先端の先生から鋭い示唆をいただきながら執筆を進められ、非常に深い学びの機会となりました。
私自身は昨年自分がした選択に全く悔いがなく、期待以上のものを得られたと実感してい ます。もし、イデアス研修プログラムへの応募を迷われている方がいらっしゃいましたら 是非応募してみることを強くお勧めします!

<論文タイトル>‟Competition of Foreign Bases and the Survival Strategies of Djibouti“

SHI Yunさん(東京外国語大学 大学院生)

SHI Yunさん
(東京外国語大学
大学院生)

学内説明会でイデアスに関する色々なお話を聞いており、国際開発に関心があるため、本プログラムに参加しました。イデアスプログラムを通じて、実際に国際協力機関で活躍された、または活躍されている研究者の方々の講義を受けることで、教育、水・環境及び難民といった幅広いSDGsの課題に触れることができ、各発展途上国の開発に取り組んでいた経験と研究成果を聞かせていただくところが学校内の授業でもできる機会が数少ない貴重な体験であったと感じています。また、日本国内外の研修生の方々とのグループワークを通じて、多様な考えや価値観に触れることで、別の視点で物事を捉えることがで きるところも貴重な経験だと思いました。
ゼミでは、自分の修士論文に関連のある「インフラ建設プロジェクトを中心とした中国の対ナイジェリアの資金援助」をテーマとし、中国から提供した大量の融資はナイジェリアの経済に負担をかけるかどうかについて検討しました。データ収集を進める際に、指導先生から債務のデータと報告書などの参考文献を送ってくれたので、大変助かりました。また、本プログラムの論文のみならず、私の修論にも色々なアドバイスをいただいたため、今でも感謝の気持ちでいっぱいになります。学生の私にとって、学校の授業だけでなく、多岐にわたる知識を勉強することができ、自分の修論の執筆にも役立てる点がイデアスプログラムの一番の素晴らしさだと思います。

※2022年度修了生の声は掲載準備中です。