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経済成長

マクロ経済-経済予測

ブラジルのリオデジャネイロ市の高層住宅地
ブラジルのリオデジャネイロ市の
高層住宅地
マクロ経済学は、国内総生産(Gross Domestic Product: GDP)や輸出入、インフレや失業といったいわゆる「マクロ経済変数」に注目します。一国経済の総体的な姿、つまり、国全体としての消費(民間消費や政府消費など)や投資(民間投資と公共投資といった投資主体別分類や、建設投資と設備投資といった目的別分類など)、輸出入、賃金率、一人当たり所得などの動きを分析するものです。相反する概念はもちろんミクロ経済学ですが、こちらは個々の企業や消費者(家計)といった経済主体の経済学的に合理的な行動は何か、というものに着目するものです。
経済予測と一言でいうと、一般的にマクロ・ミクロ的にさまざまなものが含まれますが、特にマクロ経済予測という場合は、国内総生産、消費や投資、インフレ率など、マクロ経済変数の将来の数値をさまざまな手法を用いて予測することを指します。広義にはある一年(もしくは四半期)が終わらない前に当年(当期)の経済成長率などを計測することを指すこともあります。

インドのプーネ市の工事現場
アジア経済研究所で毎年12月に行っている「東アジアの経済予測」では、東アジア10か国・地域の当年とその翌年の経済成長率(GDP成長率)とインフレ率(一般物価上昇率)を計測しています。GDPは一国全体の所得を示すものですから、これを人口で割ったものが「一人当たりGDP」となります。特に米ドル換算で国際間比較が行われることがよくあります。「一人当たりGDP」はそのまま素直に「一人当たり所得」と読んでもいいし、「その国で人を雇う時にかかるコスト」ととらえてもいいでしょう。近年、中国やベトナムへ企業進出が盛んですが、これはそれぞれの国での「安い労働コスト」が一つの要因であることは疑う余地がありません。

一人当たりGDP(2004年・米ドル)
米国 41,874 日本 35,592
中国 1,698 韓国 16,306
タイ 2,750 インドネシア 1,263
ベトナム 627    

なお、アジア経済研究所では経済予測に「マクロ経済モデル」という手法を用いています。マクロ経済モデルとは一国のさまざまな経済変数同士を連立方程式体系で表すもので、それを解くことにより、連立方程式の持つ「すべての式に当てはまる解」という、一貫性のある(Consistentな)解(この場合は「予測値」)が得られる利点があります。
植村 仁一