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第2期ユドヨノ政権、閣僚の追加任命

アジアの出来事

インドネシア

地域研究センター 川村 晃一
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2012年7月
6月13日、スシロ・バンバン・ユドヨノ大統領は、一時的に空席となっていた閣僚の後任人事を発表した。

前任者が病死した保健相のポストには、小児科医で国家女性委員会副委員長だったナフシア・ムボイ(Nafsiah Mboi: 71歳)が任命された。また、前任者が登山事故で死亡したエネルギー・鉱物資源省副大臣には、バンドン工科大学(ITB)教授で、石油ガス上流部門執行機関(BP Migas)副長官のルディ・ルビアンディニ(Rudi Rubiandini: 50歳)が任命された。

2011年10月の内閣改造で前任者のギタ・ウィルヤワン(Gita Wirjawan)が商業相に就任した後空席となっていた投資調整庁(BKPN)長官には、インドネシア大学社会経済研究所教授のハティブ・バスリ(Chatib Basri: 46歳)が任命されている。彼は、経済自由主義を指向する有能な経済学者で、次世代を担う経済テクノクラートとして期待されてきた。ハティブ・バスリは、経済政策に関する大統領諮問機関・国家経済委員会(KEN)の副委員長も務めており、ユドヨノにとっては重要な経済政策のブレーンのひとりである。彼は、今回初めて政府の要職に任命されたことになる。ユドヨノ第2期内閣では実業家が多く入閣し、経済政策の保護主義化の傾向が見られるだけに、その歯止めとなるか注目される。

また、ユドヨノ大統領は、国家土地庁(BPN)長官のジョヨ・ウィノトを更迭し、前検事総長のヘンダルマン・スパンジ(Hendarman Supandji: 65歳)を新長官に任命した。最近、農園などでの土地紛争が各地で頻発しており、住民と警察・企業との衝突で死者が出るなど社会問題化している。国家土地庁にはこれらの土地紛争を解決する役割が期待されているが、ボゴール農科大学(IPB)の学者であったジョヨ・ウィノトの行政手腕には国会からも疑問が呈されていた。また、与党・民主主義者党幹部が関与したと噂される汚職事件にも関わっていたのではないかという疑惑も生じていた。一方、新長官に任命されたヘンダルマンは、最高検察庁で汚職撲滅に取り組んだ検事である。ユドヨノ大統領は、土地紛争を法的に解決することを新長官に託したということだろう。