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国会代表選挙準備始まる

アジアの出来事

ベトナム

地域研究センター 坂田 正三
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旧正月明け間もない2月23日、第1回協商会議(選挙のための諮問会議)が開催され、5年に一度の国会代表(国会議員)選挙の準備が正式に開始された。

ベトナムの国会代表選挙においては、党活動への大衆動員機関である「ベトナム祖国戦線」が重要な役割を果たす。まず、祖国戦線主導のもと国会事務局などが参加する協商会議が国会代表の各組織(政治組織、社会組織など)・地方への定数割り当てを決定する。次いで、各組織・地方から祖国戦線へ候補者が推薦され、候補者一次リストが作成される。なお、組織や地方から推薦を受けない自薦立候補も認められている。その後、各組織・地域の祖国戦線支部がスクリーニングを行い、協商会議が最終的な候補者を決定し、その候補者に対して国民からの投票が行われる。

第1回協商会議で決定された次期(第12期)国会における定数割り当て案では、国会代表定数が第11期国会(498人)とほぼ同数の500人とされ、うち167人が中央レベルの党・国家機関・祖国戦線から、331人が地方から選出されることになっている(2名が予備とされている)。中央レベルの定数内訳は、党機関10人、国家主席機関3人(ともに第11期と同数)、専従国会代表84~85人(同26人増)、政府15人(同7人減)、祖国戦線31人(同5人減)、裁判所、検察院から1人ずつ、国防省15人(同2人減)、公安省3人(同1人増)、マスコミ4人となった。また、地方選出の代表定数として、ハノイ21人、ホーチミン26人が予定されている。なお、非党員の代表を50人(現行の1%増)、第11期国会からの再選を160人とすることが予定されている。

新たな代表定数案の大きな特徴として専従国会代表の大幅増が挙げられる。1月末に行われた第4回党中央委員会総会において、各種党委員会の役割を縮小しつつ国家機関の機能を強化し、両者の役割の重複を避けるという党・国家機構改革が議論されており、専従代表の増加は、国会の機能強化、役割重視の流れの一環であると考えられる。

3月16日に作成された候補者一次リストの候補者数は1,313人となり、うち223人が自薦候補であった。やはり都市部から立候補した自薦候補者が多く、ホーチミンから101人、ハノイから51人が立候補している。前期国会選挙では、自薦候補は2人しか当選しておらず、今回の選挙でどの程度自薦候補が生き残れるのかに注目が集まる。

4月中には祖国戦線のスクリーニングが終了し、正式な候補者リストが発表される。今回のスクリーニングでは、候補者の個人資産の状況についても審査される予定とのことである。投票日は5月20日である。
2007年3月