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調査研究

研究会一覧 2008年度

2008年度 研究テーマ:4-16
開発途上国と景気循環コスト

概要

景気が循環すると、これに対応して通常は消費も循環する。人々がリスク回避的であるとすると、人々は消費が循環するような経済よりも、循環を起こさないような経済をより好む。このように循環のある経済とない経済では、そこでの人々の社会的厚生は異なる。この社会的厚生の差を、一般に景気循環のコストと呼ぶ。

Lucas(1987)およびその他の研究は先進国の景気循環のコストは比較的小さなものであるという結果を示している。これに対し、Pallage and Robe (2003)は、途上国の景気循環のコストは大きなものであり、米国のそれの10倍以上の大きさのものであることを示した。

一方、Rand and Tarp (2002)は、途上国のGDP変動が大きいのは確かであるが、先行研究で指摘されているものほど大きくない可能性を示した。彼らは、先行研究において用いられてきたHPフィルターという分析手法には適切な調整が必要であることを指摘した。その上で、調整後のHPフィルターを用いると、途上国のGDP変動は、先行研究のそれよりも小さなものであることを示した。

本研究会では、Rand and Tarpが指摘したHPフィルターの調整の問題は、先に示した途上国の景気循環のコストを計測する際にも考慮すべき問題である適切に調製されたHPフィルターを用いて計測することにより、途上国の景気循環のコストに関する既存の研究結果について再検討を加えた研究を行う。

期間

2008年4月-2009年3月

主査名

樹神 昌弘

研究会メンバー

樹神 昌弘

研究成果

英文学術専門誌に投稿予定

ミッション区分