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調査研究

研究会一覧 2007年度

2007年度 研究テーマ:4-20
人身取引問題に対する法的枠組みの分析:タイとミャンマーの事例

概要

各国の市場が開放され、貿易と投資がこれまでにない規模で行われているグローバル経済の発展という光に対し、最も暗い影にあるのが人身取引である。国、地域、社会の中にもたらされた経済格差は、収入不足、教育の欠如、栄養失調、麻薬、暴力、性的搾取、エイズ感染、社会的排除などの貧困による悪循環をもたらし、人身取引は貧困者が陥る最悪の事態である。グローバル経済の発展と共に人身取引の規模が拡大されている現実を正視する必要がある。

本研究は、人身取引問題を、開発途上国の開発における法の役割という視点から研究する。人身取引は犯罪であり刑法上の問題であるがそれに留まらず、人身取引を誘引する要因をもつ開発途上国の開発問題として人身取引を位置づけ、「法と開発」という学問領域から人身取引問題にかんする法的枠組みを分析する。

第一に、人身取引問題にかんする国際な法的枠組みがどのように形成されてきたのかを明らかにする。第二に、国際的な法的枠組みに対し、国内法においてどのような対応がとられているか、タイおよびミャンマーの法制度や政策を分析する。タイは、アジアにおいてまたグローバル規模においても、人身取引の多くの被害者の送出地、中継地、到達地であり、国境を接するミャンマーから軍事政権下における政治不安、劣悪な経済状況によりタイヘの著しい人の移動がありその中に人身取引の被害者が多くいると指摘されている。第三に、人身取引問題に関する法政策の課題を検討する。

人身取引は刑法上の処罰の問題にとどまらず、人身取引を誘引する経済社会状況があり、経済開発および社会開発という開発政策のなかで総合的なアプローチが必要とされる。開発における法の役割というコンテキストのなかで、人身取引問題にかんする法制度および法政策の課題を検討したい。

期間

2007年4月 - 2008年3月

主査名

研究会メンバー


研究成果

ミッション区分