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調査研究

研究会一覧 2007年度

2007年度 研究テーマ:4-09
ラテンアメリカの左派政権—その背景と政策

概要

1990年代のラテンアメリカでは新自由主義改革が大規模に実施されたが、21世紀の世紀転換前後より、ラテンアメリカ域内ではブラジルのルーラ政権、アルゼンチンのキルチネル政権、チリのバチェレ政権、ペルーのアラン・ガルシア政権、ボリビアのモラーレス政権、ベネズエラのチャベス政権、コスタリカのアリアス政権、エクアドルのコレア政権などいわゆる「左派政権」が続々と誕生した。それら政権では、新自由主義改革により解決し得なかった貧困や失業など社会政策重視の姿勢に共通点がみられる。

とはいえ、ラテンアメリカの左派諸政権は市場経済に対する姿勢、外資に対する態度、また対米関係など必ずしも同じ傾向を有していない。キューバのカストロ政権は域内で唯一伝統的社会主義体制を維持しており、キューバ社会主義体制が今後どのような方向に行くのかに関し、高い関心を呼んでおり、またラテンアメリカ左派政権とカストロ政権間の関係も注目されている。

そこで本研究会の目的は、上述した各「左派政権」に関して第1にそれら左派政権が成立した背景を分析することである。先行研究ではラテンアメリカの左派政権はポピュリズム起源のものと、社会主義思想に起源を持つものがあるとされるが、それらが個々の歴史的経緯を踏まえて現在の左派政権につながっている。第2に各国の左派政権が取り組んでいる経済・社会政策がいかなる性格を有するものであるのかに関して解説を加える。この点に関して、市場機能をどのように評価するのか、またグローバリゼーションをどのようにみているのかにより各政権の経済・社会政策のあり方に相違がみられると考えられる。第3に、外交政策、特に対米関係について各国がどのような姿勢をもっているのかに関して分析する。第4に従来から社会主義体制を維持してきたキューバの現状と、今後を考察する。

これらの分析をとおして、ラテンアメリカにおける各左派政権の性格、およびそれらの主要政策を読者にわかりやすく解説することが本研究の最終目的である。

期間

2006年4月 - 2008年3月

主査名

宇佐見 耕一

研究会メンバー

宇佐見 耕一
近田 亮平
山岡 加奈子
坂口 安紀
北野 浩一
清水 達也
上谷 直克
遅野井 茂雄 (筑波大学人文社会科学研究科教授)
丸岡 泰 (石巻専修大学経営学部准教授)

研究成果

ミッション区分