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調査研究

研究会一覧 2007年度

2007年度 研究テーマ:1-03
中国農村改革と農業産業化政策による農業生産構造の変容

概要

食糧生産保護政策による食糧過剰問題の発生と農業生産の低収益性を背景に、中国では1990年代末以降、食糧保護政策を緩和させる一方、農産品の高次加工とサプライ・チェーンの強化を推進する「農業産業化政策」が実施されてきた。農業産業化とは、アグリビジネス企業が中心となり、契約栽培や産地化を通じて農家や農村をインテグレートし、農業の生産・加工・販売の一貫体系を推進することで、農産品の付加価値や市場競争力を高め、農業・農村の振興を実現する政策のことである。

しかし地理的に分散し、数が多い農家を企業がインテグレートし、農業生産の管理を強化しながら産地化を進めることは、「情報の非対称性」や「契約の履行強制」の問題が発生する一方、企業に依存したインテグレーションは、農家や産地にとって「ホールドアップ問題」や「切り捨て」の危険性も孕んできた。そのような問題を抑制するため、大規模経営農家や農村部の末端自治組織が主導する形で、「農民合作経済組織」と呼ばれる中間組織が近年、盛んに設立されてきている。このような農民合作組織は、農家と企業との間の利益・リスクの調整機能を果たすことが期待されており、農業産業化政策の深化と農民合作組織の発展とともに、中国農村の様相は大きな変容を遂げてきている。

以上のような問題意識のもと、本研究会では、第1に1990年代以降の財政、金融、労働、土地など中国農村に関する各分野の政策の変遷と特徴を整理し、中国農村改革を概観する。そして第2に、アグリビジネス企業や農民組織に対して実施するアンケート調査結果に基づき、アグリビジネス企業と農家、そして産地との契約関係の実態とその機能について実証分析を行い、農業産業化の意義とその問題点について定性的・定量的に考察していく。

期間

2007年4月 - 2009年3月

主査名

池上 彰英 (明治大学農学部准教授)

研究会メンバー

池上 彰英 (明治大学農学部准教授)
寳劔 久俊
渡邉 真理子
山口 真美
菅沼 圭輔 (福島大学経済経営学類教授)
田原 史起 (東京大学大学院総合文化研究科准教授)

研究成果

ミッション区分