アフリカレポート
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論考
「過去」と「未来」を生きる人びと――在米ケニア・ギクユ人移民の仕事をとおして――
石井 洋子
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2017 年 55 巻 p. 23-35

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抄録

アメリカ合衆国に暮らすアフリカ人移民の数は増えているが、とくに1990年代以降に渡米したケニア共和国出身のギクユ人は急増している。現在、在米ギクユ人の多くは、看護師などとして長時間働いてアメリカに家を購入し、家族を養い、母国にも送金している。これまで、低開発地域からの出稼ぎ民に関する研究・記録は苦労話に終始する事が多かったが、本研究で示したのは、苦労のなかにも仕事にやりがいを感じ、学歴を高めてステップアップする向上心あふれる姿であった。アメリカ新政権は移民に厳しい姿勢を打ち出している今、勤勉に仕事をこなし、努力する在米アフリカ人の日常を明らかにする事は重要である。

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© 2017 日本貿易振興機構アジア経済研究所
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