ラテンアメリカの養鶏インテグレーション
調査研究報告書
星野 妙子 編
2008年3月発行
チリの鶏肉産業の特徴は、2点あげることができる。これは、完全所有型の垂直統合によって、上流から下流まで特定の企業によって担われていること、またごく少数の企業による寡占市場が形成されていることである。このような特徴は、チリの農業政策、市場規模、歴史的要因によって形成されたものである。
養鶏産業で寡占を形成する大企業は、新技術の導入や海外市場の開拓に関して積極的な展開を見せている。しかし、最大手企業は事業多角化、もう一社は専業化、そして第3位の企業はニッチ市場への注力という異なる成長戦略をとっている。