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東アジアの貿易構造と国際価値連鎖  モノの貿易から「価値」の貿易へ

その他

サプライチェーンの国際化がますます進展するにつれ、「原産国」といった伝統的な概念や、財とサービスの区別などが曖昧になり、いま、貿易統計に対する従来の解釈が大きく揺らぎつつある。

WTOとIDE-JETROが共同で作成した本書は、いかなる要因によってグローバル生産が形づくられてきたのか、という疑問に焦点をあてている。まず、需要(消費)の変化がグローバル生産の拡大にどのように寄与してきたのかを説明する。貿易インフラの改善、関税措置の緩和、海外直接投資の増加、廉価な生産技術の普及、輸送費用の縮小は、いずれも国際貿易環境を改善した。そして、新興国の市場参入を促し、国境を越えた企業間の連携を深化させ、中間財貿易を拡大してきた。本書は、これらの要因が東アジアの国際生産ネットワーク「ファクトリー・アジア」に及ぼす影響について考察する。また、これら生産ネットワークの発展がいかにしてアジア地域に経済成長と雇用をもたらしたかについても示す。

「付加価値貿易」という新しい統計概念・手法は、従来の貿易統計を補完し、貿易構造の本質的・包括的な分析に向けて提案された。この新たなアプローチは、いくつかの国について「原産国」としての位置づけを劇的に再評価するため、貿易分析に関する全く新しい視点を提示するであろう。


その他 東アジアの貿易構造と国際価値連鎖最新刊 ■ 東アジアの貿易構造と国際価値連鎖 モノの貿易から「価値」の貿易へ
■ ユベール・エスカット、猪俣哲史  編著
■ 2,700円(本体価格 2,500円)
■ A4判
■ 128pp.
■ 2011年10月発行
■ ISBN978-4-258-27006-4
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<注>当書籍の内容は、章別PDFデータを無料でダウンロードできます。

CONTENTS


まえがき pdf (760KB)
はじめに pdf (331KB)
   第1節 モノの貿易から仕事の貿易へ—国際価値連鎖の発展
   第2節 「ファクトリー・アジア」の台頭
   第3節 アジアの垂直分業の拡大と域内産業集積
   第1節 アウトソーシングとオフショアリング—国境を越える企業
   第2節 開発途上国の加工区—グローバル生産の拠点
   第3節 ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)と情報技術サービス
   第4節 物流サービスと流通における香港とシンガポールの特殊な役割
   第1節 インフラ・サービス—国際価値連鎖の必須条件
   第2節 貨物船とコンテナ輸送—国際貿易の主要な決定要因
   第3節 航空輸送—迅速性を要する生産システムへの解決策
   第4節 情報通信技術(ICT)
   第5節 通関手続き等にかかわるコスト
   第1節 WTOに対するアジアの関税公約の概要
   第2節 アジアの実行税率
   第3節 アジアの貿易を促進する地域貿易協定
   第4節 産業ごとに大きく異なるアジアの関税
   第5節 グローバルなサプライチェーンのもとでの有効保護率
   第6節 低関税率の利点を弱める非関税措置
   第1節 現況の概要
   第2節 アジアの貿易成長の主因
   第3節 海外直接投資—製造業からサービス業へ
   第4節 日本企業と米国企業の関連子会社の売上高が増大するアジア市場
   第1節 アジア・米国経済圏の構造多様性と補完性
   第2節 国際貿易が雇用に及ぼす影響
   第1節 域内生産ネットワークの進化
   第2節 アジア・米国経済圏における付加価値の国際移動
   第1節 中間財貿易—オフショアリングの指標
   第2節 国際貿易を促進する中間財
   第3節 中間財貿易の拡大を牽引する欧州とアジア
   第4節 アジアの中間財貿易—輸出量を上回る輸入量
   第5節 増加を続けるアジア域内の中間財貿易
   第6節 中国、日本、米国の二国間中間財貿易
   第7節 複雑性を増す中間財と貿易の集中化
   第1節 さまざまな視点による貿易額の計測
   第2節 貿易における付加価値の概念
   第3節 東アジアと米国における垂直分業
   第4節 付加価値をベースとした貿易収支の計測
   第1節 「不均衡」経済成長(1978~1998年)
   第2節 地域格差の是正(1999年から現在)