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お知らせ・記者発表

2007年東アジアの経済見通し

2006年12月13日

ジェトロ・アジア経済研究所は、中国、NIES、ASEAN5か国のマクロ計量経済モデルの構築と、現地研究機関との共同研究を行っている。今回の発表は、これら東アジア10か国・地域経済の2006年実績推計と2007年経済予測である。

2007年の経済予測
【前提条件】
○米日欧ともに経済が0.5~1ポイント程度減速する。
○半導体市況は、2006年後半以降回復を続ける。
○原油価格は2006年比で7~8%程度下落を見込む。
○為替レート(円-ドル)は、117円前後で推移。

  1. 東アジア全体では、中国、NIESの減速を受け、前年を0.5ポイント下回るものの7.4%と好調な成長。好調な中国経済、1%台の低インフレのもと4%台の安定成長路線を進むNIEs。2桁インフレを脱するインドネシアをはじめ、堅調な成長続くASEAN。
    インフレ率は前年より0.4ポイント低下し3.5%。
  2. 中国は、投資抑制効果が現れ、輸出拡大の鈍化で前年を0.9ポイント下回るものの、9.6%の高成長。
  3. NIES全体では、外需の減速等により、すべての国で成長は減速。前年を0.5ポイント下回る4.7%成長。
    韓国は、ウオン高・輸出減速懸念と設備投資意欲減退(4.4%)。
    台湾は個人消費が回復するも外需が減速(4.1%)。
    香港は、内外需とも減速に向かう(5.9%)。
    シンガポールは内外需の鈍化で2006年の高成長から反転減速(6.1%)。
  4. ASEAN5か国全体では、前年を0.2ポイント上回る5.6%成長。
    国別には、拡大続くタイを除き2006年の好調のマレーシア、フィリピンが減速、2006年減速のインドネシア、ベトナムが反転加速。
    インドネシアはインフレの沈静化と利下げで投資拡大(5.8%)。
    タイは、政局安定と外国投資、公共投資拡大で投資が加速(4.9%)。
    マレーシアは、内外需とも減速に転じる(5.2%)。
    フィリピンは、堅調な消費、投資回復はあるが輸出が減速(5.3%)。
    ベトナムは、工業部門の2桁成長と直接投資拡大で加速(8.4%)。

2006年の実績推計

  1. 東アジア全体では、中国とNIESの成長加速により、前年を0.4ポイント上回る7.9%成長。インフレ率は前年を0.5ポイント上回る3.9%。
  2. 中国は、投資輸出主導で、前年を0.3ポイント上回る10.5%成長。2桁成長は4年連続。
  3. NIES全体では、前年を0.6ポイント上回る5.2%の成長。
    韓国は消費とIT設備投資拡大で好調(4.8%)。
    台湾はカード破産急増による個人向け貸し渋りで個人消費不振ながら輸出が堅調(4.4%)。
    香港は雇用環境改善で民間消費の下支えがあるが外需減速で成長は鈍化(6.8%)。
    シンガポールは、内外需とも好調に推移し、2年振りの8%成長(8.1%)
  4. ASEAN5か国全体では、前年と同率の5.4%成長。
    インドネシアは物価急騰、金利上昇で民間消費・投資が低迷(5.2%)。
    タイは政局混迷で投資が遅延するなか輸出が下支え(4.8%)。
    マレーシアは、政府支出拡大と投資回復(5.7%)。
    フィリピンは海外送金2桁増が続き民間消費が好調(5.5%)。
    ベトナムは投資環境の好転で工業部門好調(8.2%)。



CONTENTS

I.2006年の東アジア経済

  • 2006年の先進国経済
  • IT関連産業の想定
  • 原油価格の想定
  • 円ドルレートは、ドル高基調で116円台前半
  • 米国の東アジアからの輸入
  • 日本の東アジアからの輸入
  • 東アジアのドル建て輸出の推移
  • 東アジアの実質輸出
  • 中国は、投資が活発で、10.5%と4年連続の二桁成長
  • 韓国は、消費の回復、設備投資拡大により4.8%成長
  • 台湾は、内需が不振ながら輸出が堅調で、前年を上回る成長
  • 香港は、内需が下支えするが成長鈍化
  • シンガポールは内外需とも好調で8%台成長へ復帰
  • NIESは、前年を0.6ポイント上回る5.2%成長
  • インドネシアは、投資の不振により鈍化
  • タイは、不振な内需を輸出が補い、前年を上回る成長
  • マレーシアは、投資が回復し、成長拡大
  • フィリピンは、不振な投資を消費と外需が支え、成長拡大
  • ベトナムは工業部門とサービス部門が牽引し、高成長を持続
  • 2006年のASEAN5か国は、前年と同率の5.4%成長
  • 中国、NIESの成長加速で、東アジア全体では、7.9%と前年を上回る成長

II.2007年の東アジア経済

  • 先進国経済の想定
  • 2007年通年で円ドルレートは前年後半と同水準
  • 原油価格は、前年より7~8%下落
  • 中国は、0.9ポイント減速し、9.6%成長
  • 韓国は、設備投資と外需の伸びは縮小し、若干鈍化
  • 台湾は、内需が回復するものの、外需が鈍化し、4.1%成長
  • 香港は、中国および先進国経済の減速により、前年を下回る成長
  • シンガポールは、前年の高成長からは減速し、6.1%成長
  • 2007年のNIESは成長減速
  • インドネシアは内需が回復し、二桁インフレからも脱却
  • タイは投資の拡大により成長加速
  • マレーシアは内外需とも減速するも安定成長を確保
  • フィリピンは、輸出減速するが、投資が拡大に向かい安定成長
  • ベトナムは加速し、8%台の高成長が継続
  • 2007年のASEAN5か国は、5.6%と成長加速しつつ、インフレは沈静化
  • 中国、NIESの成長減速でも、東アジア全体では、7.4%と好調を維持
  • 図1 東アジアの経済成長率予測
  • 図2 米国の東アジアからのドル建て輸入
  • 図3 日本の東アジアからのドル建て輸入
  • 表1 予測結果表
  • 表2 米国の東アジアからのドル建て輸入の伸び率 -前年同期比(%)-
  • 表3 日本の東アジアからのドル建て輸入の伸び率 -前年同期比(%)-
  • 表4 東アジアのドル建て財輸出の伸び率 (前年同期比) - 実績値 -
  • 表5 東アジア、日本の対米ドル為替レート(年平均値)-実績値と想定値-
  • 表6 実質ベースでの財・サービス輸出の伸び率 -実績値と想定値-
  • 中国
    2006 年:投資の加速により4年連続の二桁成長
    2007 年:引き締め政策の継続と輸出の減速により9.6%成長
  • 韓国
    2006 年:消費の回復、設備投資拡大により4.8%成長へ加速
    2007 年:設備投資及び外需の鈍化により4.4%成長に減速
  • 台湾
    2006 年:輸出が堅調で4.4%成長
    2007 年:内需が回復するものの、外需が減速し4.1%成長
  • 香港
    2006 年:外需の伸びは減速するものの、内需が好調で6.8%成長
    2007 年:内需、外需ともに緩やかに減速し5.9%成長
  • シンガポール
    2006 年:好調な輸出と内需の回復により8.1%の高成長
    2007 年:減速するものの堅調な6.1%成長
  • インドネシア
    2006 年:投資減速により前年を下回る5.2%成長
    2007 年:内需の回復により5.8%成長
  • タイ
    2006 年:輸出の貢献により4.8%成長
    2007 年:投資が加速して4.9%成長
  • マレーシア
    2006 年:投資が牽引し、5.7%成長
    2007 年:内外需とも減速するが、5.2%の安定成長
  • フィリピン
    2006 年:輸出拡大と堅調な民間消費により5.5%成長
    2007 年:輸出が伸び悩むものの、投資が下支えし、5.3%成長
  • ベトナム
    2006 年:工業部門、サービス部門の牽引により8.2%の高成長
    2007 年:好調な経済は加速し8.4%の高成長
  • 付表 各国・地域需要項目別表

執筆担当

  • 総論
    植村仁一(総括責任)
  • 各国・地域編
    植村仁一 Jinichi UEMURA (中国、韓国、マレーシア)
    山路千波 Chinami YAMAJI (香港、シンガポール、ベトナム)
    高橋和志 Kazushi TAKAHASHI (インドネシア、フィリピン)
    道田悦代 Etsuyo MICHIDA (台湾)
    岡本裕介 Yusuke OKAMOTO (タイ)

お問い合わせ先

植村仁一 TEL:043-299-9673(直通)
山路千波 TEL:043-299-9690(直通)
※FAXによるお問い合わせ:043-299-9763(共通)

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アジア経済研究所 研究支援部 成果普及課
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