イベント・セミナー情報

2016年アジア経済研究所夏期公開講座(東京)

コース2 混迷する東南アジア政治

世界はいま、「民主主義の後退」の局面にあるといわれています。民主主義は、1980年代末以降、途上国に急速に広まり、一時は中東をも席巻する勢いでした。ところが近年、多くの新興民主主義で、テロや犯罪、民族・宗教問題、階級対立への対策として、あるいは権力の腐敗の結果、ルールを逸脱した強権行使が横行しています。東南アジアでは、他に先駆けて民主化したフィリピンとタイ、民主化しつつあったマレーシアが逆コースを辿り始めました。本講義ではその背景を探り、将来の展望を示します。

開催日時

2016年7月21日 (木曜) 13時30分~17時00分

会場

ジェトロ本部 5階 ABCD会議室
東京都港区赤坂1-12-32アーク森ビル5階
最寄り駅:東京メトロ 南北線六本木一丁目駅・銀座線溜池山王駅・日比谷線神谷町駅

プログラム
時間帯 講師 テーマ・講義概要
  13:30-13:35   開会挨拶・事務連絡
1 13:35-13:40 中村正志
(地域研究センター東南アジアⅠ研究グループ長)
趣旨説明
コースの趣旨を紹介します。
2 13:40-14:30 重冨真一氏
(明治学院大学教授)
タイ—政治参加が民主主義を壊す?
タイでは現在、クーデターで政権を握った軍部が強権的な政治をおこなっています。1980年代以降、議会制民主主義が定着し市民の政治参加も進んだタイで、民主主義が崩壊したのはなぜか。民主化の過程に潜むパラドクスを考えます。
3 14:30-15:20 川中豪
(地域研究センター次長)
フィリピン—「強い大統領」と民主主義の行方
2016年5月の選挙で、「法の支配」よりも「結果」を優先する候補が大統領に当選しました。「強い大統領」がどのような変化をもたらし得るのか。フィリピンの大統領制の検証を通じて、将来を考えるうえで注目すべき点を明らかにします。
4 15:35-16:25 中村正志 マレーシア—政治の再民族化とその背景
2008年総選挙での野党躍進のあと、マレーシアでは政治改革と格差是正が主要争点となっていました。だが近年、与党・統一マレー人国民組織の右傾化や宗教政策をめぐる野党間対立が目立ちます。その動きを整理し今後のシナリオを考えます。
5 16:25-17:00 講師全員 パネルディスカッション
フロアからの質問に応答する中で講義内容を補います。
使用言語

日本語

受講料(1コースあたり)
  1. 一般:4,000円
  2. アジ研賛助会正会員 、ジェトロ・メンバーズ、農林水産情報研究会会員:それぞれ1口につき先着2名まで無料。3人目より4,000円/人
    ※3人目のお申し込みがあった場合は、その旨当方よりご連絡し、出欠の確認をいたします。
  3. アジ研賛助会個人利用会員 :2,000円
  4. 学生:2,000円(学生料金をご希望の場合、必ず申込時に学生証コピーの添付をお願いします。添付が無い場合いは一般料金となります)

※東日本大震災による被災中小企業・中小企業団体様は 被災企業・団体様向け有料サービスの無償提供のご案内 をご覧ください。

主催

ジェトロ・アジア経済研究所

※ 取材のため会場内にメディアのカメラや撮影チームが入る可能性もありますのでご了承ください。

お問い合わせ先
ジェトロ・アジア経済研究所 研究支援部 成果普及課
Tel:043-299-9536
E-mail:kakikoza E-mail