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2006年度第4回途上国理解市民フォーラム開催報告
エイズとともに生きる社会 —ウガンダの女性と児童—
さて、エイズ患者とその家族にはエイズを抱えての日々の生活があり、残された家族には寡婦や遺児としてエイズを乗り越える試練が待っている。感染者は発症して重篤化するまで、何年も通勤・通学や農作業を続ける。そのため家族の負担は非常に重く、エイズ患者を抱えた職場では生産性が低下してしまう。
8人の遺児を引き取った40歳代の女性の「エイズは人権の問題です。人間愛のために何かしなければなりません」という言葉はとても印象的だった。遺児たちの多くは、引き取られた親族から虐待を受けて家出をし、都市へ出ても職がなく、ストリートチルドレンになって売春、盗みなどの犯罪行為で生き延びるしかないという。
エイズ対策としては、遺児のための学校やケア施設の建設のほか、予防啓発へのさまざまな取り組みがなされている。予防啓発の集会では、禁欲・貞操や避妊具の使い方を楽しく教える寸劇が演じられ、カウンセリングや診察、避妊具の配布も行われている。
最後に、エイズ遺児ケア施設の設置や職業訓練支援など、国際社会が取り組むべき課題が提起された。エイズ先進国であるウガンダには伝道者としてその経験を国際社会に提供していく責任があり、日本はそこから学ぶことができる。このような協力体制や学び合いの姿勢が大切になるという指摘を重く受け止めたい。
講演後、参加者から「今日のテーマの根底には貧困問題があるのではないか。ウガンダ政府の取り組みはどうか。国際社会も工業化などで支援すべきではないか」「1991年に32%でピークにあったエイズ感染率が、2005年の7%へと低下した原因は何か」など熱心な質問が出された。内容が濃くとても考えさせられる講演だった。
開催日時
2006年11月2日 (木曜) 14時00分~15時30分
会場
アジア経済研究所C21会議室 千葉市美浜区若葉3-2-2
講師
吉田 栄一(地域研究センター アフリカ研究グループ)







