skip to contents.

イベント情報

開発スクール(IDEAS)

イデアス実践講座「よくわかる開発経済・社会開発」



アジア経済研究所開発スクール(イデアス)では、日本および開発途上国において開発援助および経済協力に携わる専門家育成のための研修プログラムを実施しています。1990年の開校以来、日本人研修生198名が国内・海外研修を修了し国際機関や援助関係機関等で、またアジアからの外国人研修生248名が6ヶ月コースを修了し自国の開発行政の中核として活躍しており、開発援助の国際ネットワークを形成しています。当講座は、広く途上国の開発援助に携わる方々及びその道を目指している方々を対象としてJICA東京(最寄り駅:幡ヶ谷または代々木上原)を会場として土日2日を使い開催いたします。開発プロジェクトに適用可能な実践的な講義です。皆様のご参加をお待ちしております。言語は日本語のみ通訳はつきませんのでご了承ください。

開催日時
2009年1月24日(金曜)~1月25日

会場
JICA東京 2階 ブリーフィング・ルーム(最寄り駅:京王線幡ヶ谷または小田急線代々木上原) 
※新宿南口のJICA本部(マインズタワー)ではございませんのでご注意願います。

講師
山形 辰史(ジェトロ・アジア経済研究所 ジェトロ・アジア経済研究所 新領域研究センター 貧困削減・社会開発研究グループ長)
野上 裕生(ジェトロ・アジア経済研究所 ジェトロ・アジア経済研究所 国際交流・研修室専任調査役)
佐藤 寛(ジェトロ・アジア経済研究所 ジェトロ・アジア経済研究所 研究支援部 研究支援部長)

使用言語
日本語のみ

参加費
下記のとおりコース毎の料金です。なお25日午後のパネル・ディスカッションはコース1、2、3のいずれかを受講されたかたであればご参加いただけます。その際、当方で発行する受講券をご提示下さい。
  1コース当たり 全3コース参加の場合 パネルディスカッション(25日)
一般のかた 3,000円 7,000円 受講券を提示の上ご参加下さい
賛助会員・ジェトロメンバーズ・学生 2,000円 5,000円


お問い合わせ先

アジア経済研究所 研究支援部 成果普及課
TEL:043-299-9536 FAX:043-299-9726
E-mail:seminar
E-mail


イデアス実践講座「よくわかる開発経済・社会開発」プログラム

2009年1月24日(土曜) コース1 国際開発のためのデータ分析入門
国際開発に成果主義が導入されている昨今、データを用いてアウトプット、アウトカム、を明示することが開発専門家に要請されています。そのためには、データの扱いの基本を学ぶことが必要です。本コースでは、開発専門家が各種レポートを執筆する際に有用なデータの扱い方について講義を行います。また、実際に関連データをあらかじめ受講者に配布し、講義の場で分析の実例を示します。下記の2つの講義のうち、最初の講義の内容は、2008年2月に同タイトルで実施した講義とほぼ同じです

講師
山形辰史(やまがた たつふみ、新領域研究センター貧困削減・社会開発研究グループ長・アジ研開発スクール教授)

プログラム
9:40-11:10
《貧困・不平等指標》
家計データを用い、近年、国際開発のアウトカム指標として多用されている貧困指標、不平等指標の種類と特徴、およびその算出方法を講義します。具体的内容は;貧困削減戦略書(PRSP)と貧困指標、不平等指標、いくつかの貧困指標の意義と問題点、貧困指標の計算方法、ローレンツ曲線の描き方、およびジニ係数の求め方、です。

11:20-12:50
《回帰分析の実例》
複数の変数の因果関係を調べるために頻用されるのが回帰分析です。本講義では、回帰分析の概要、解釈、陥りがちな問題点と、分析の実例を示します。分析の例としては、講師が2008年夏にフィリピンのマニラ首都圏で行った、障害者の生計調査のデータを用います。
2009年1月24日(土曜) コース2 開発経済学入門
開発経済学のテーマは狭い意味の経済発展だけでなく、環境、貧困、差別や紛争などにまで拡大しています。「自分のやりたいことを見つけたい」と思っている人は開発経済学の授業をのぞいてみると、自分のやりたいことが一つぐらいは見つかるものです。今回の講座で、みなさんの「開発経済学」を作るきっかけを作ってみましょう。

講師
野上裕生(のがみ ひろき、国際交流・研修室専任調査役)

プログラム
13:40 - 15:10
《開発経済学の全体像》
開発経済学の全体像:開発経済学が成立して50年以上になりますが、この間に開発経済学が一貫して追及してきたテーマがいくつかあります。開発経済学の基本問題を捉える視点となにか、ほかの社会科学ではなくて開発経済学でしか担えない課題とはなにか、という問題を考えてみたいと思います。

15:20 – 16:50
《社会経済開発の評価》
社会経済開発の評価:開発協力や政策の分野で評価が注目されています。しかし分野によって「評価」の内容は様々です。今回は開発協力や政策の分野での評価の流れを紹介します。そして貧困対策や雇用対策などを評価する時に役立つ視点、評価基準などを紹介し、開発プロジェクトなどの企画評価の在り方を考えてみたいと思います。
2009年1月25日(日曜) コース3 社会開発入門
2008年は、第4回アフリカ開発会議(TICAD Ⅳ),先進国首脳会議(洞爺湖サミット)などがあり環境問題と並んで貧困問題への関心が高まったものの、9月以来の世界的金融危機の影響で日本国内にも不況感が広がっている。このため途上国の貧困問題どころではく、経済成長さえすれば「自ずと」貧困削減に至るという安易な議論に逆行する兆しも見える。このようなときだからこそ、社会開発は経済開発に勝るとも劣らない重要性を持っているということを再認識する必要がある。そのためにも社会開発とは何か、開発援助とは何を目指しているのか、といった初歩的・根源的な問題にきちんと理解しておくことは大切である。本コースでは開発援助に興味を持っている人々に対して開発援助とはどのような社会現象であるのか、社会開発を行うとどのような社会的反応が発生しうるのか、そして日本自身はどのような「社会開発」経験を経て今日に至っているのか、について基本的な情報を提供する。対象は将来開発実務機関でマネジメントに携わる可能性のあるかた、コンサルタント、NGOのスタッフそして卒業論文・修士論文で社会開発をテーマにしたいと考えている大学院生などである。

講師
佐藤 寛(さとう かん、研究支援部長・アジ研開発スクール教授)

プログラム
10:30 - 12:00
第1部 開発援助の前提となる、世界観・発展観をおさらいする。その中では「オリエンタリズム」と「社会進化論/近代化論」を批判的に検討するが実際の開発援助はこうした世界観・発展観に立脚していることも認識しなければならない。その上で異文化間交流としての「開発援助」が途上国の社会にいかなる影響を与えうるのかをこれまで50年以上にわたる援助の履歴を踏まえながら概観する。そしてなぜ「善意は善行を保証しない」のかを考えたい。

13:00 – 14:30
第2部 日本は「非西欧・非キリスト教」国として初めて近代化に成功した国であり、初めて援助供与国になった国でもある。では日本は、どのような過程で「発展」してきたのだろうか。これをマクロな経済発展の視点からではなくミクロな社会開発の視点からふり返る。特に途上国ニッポンの誇るべき農村開発経験としての「生活改善運動」について基礎的な知識を提供し、こうした経験が現在の途上国の開発に持っている意味、さらには日本の援助の存在意義について考える。
2009年1月25日(日曜) パネルディスカッション
プログラム
14:45 – 16:45

第1部 「開発研究の新しい地平」 前半では、本講座の3名の講師がそれぞれの立場から開発研究の新しい課題(山形:食糧/資源価格高騰・貧困層への影響、佐藤:フェアトレード・倫理的貿易など、野上:幸福の経済学など)について話題提供をし、それぞれの分析枠組み(経済学、社会学、人類学など)からどのように切り込んでいけるのかについて意見を交わします。
第2部 後半では2日間の参加者から寄せられた質問、コメントを踏まえてそれに対する回答、それらを踏まえた話題展開を行います。このセッションでは参加者の皆さんも議論に参加して頂けるようにしますので、積極的にご発言下さい。