イベント・セミナー情報

APLセミナー(アジ研パワーランチセミナー)

多面的な貧困に関する障害者と非障害者の比較分析 —南アフリカの大規模データを用いて—

APLセミナー(アジ研パワーランチセミナー)は、アジア経済研究所の研究者のみならず、外部の研究者、学生の方にも参加いただけるリサーチワークショップで、お昼の時間にアジア経済研究所(海浜幕張)の会議室で開催しております。

研究所内外における研究者の方の研究成果、研究活動の中間発表を行っていただくほか、発表者と参加者、あるいは参加者相互のディスカッションを行います。テーマ、講師に応じて日本語あるいは英語での発表、議事進行となります。
——参加ご希望の方は、研究所受付にて「APLセミナーに参加」とお伝え頂き、開催場所まで直接お越し下さい。——
セミナー終了後、受付で渡される「面会確認票」にセミナーの司会者から署名を得て頂きますよう、お願い申し上げます。
なお、ランチとありますが昼食は出ません。

予告なく時間の変更や中止のケースもございます。中止や変更の連絡は本ウェブサイトにて行いますので、当日ウェブサイトにてご確認頂きましてからお出かけください。

お問い合わせ先

ジェトロ・アジア経済研究所 APL幹事
金 志映 E-mail:Jiyoung_KimE-mail
雷 蕾 E-mail:Lei_LeiE-mail
長田 紀之 E-mail:Noriyuki_OsadaE-mail
成果普及課 Tel:043-299-9536

開催日時

2016年5月12日 (木曜) 12時30分~14時00分

会場

要 旨

2015年9月に採択された国連の持続的な開発目標の各目標に明記されているように、障害は今や人権問題だけではなく、開発課題として捉えられている。
学術的にも、障害者の貧困問題に関して近年さまざまな途上国で定量的な分析がなされるようになったが、まだ実証的なエビデンスが不足している。
本研究は、約450万人の個票データを含む南アフリカの人口センサスの10%サンプルを用いて、障害者と非障害者を教育や雇用、資産状況、生活水準の点から多面的に比較した。
比較に際して、年齢や性別、人種、居住地の影響をコントロールするために、ある障害者に対して年齢や性別、人種、住んでいる市、住んでいる地域のタイプ(都市部、農村部、部族地域)などの点で全く同一の非障害者をマッチングした。
分析の結果、南アフリカにおいて障害者は非障害者に比べて多面的に不利な状況に置かれており、特にコミュニケーションや記憶、移動に障害を抱えている場合や複数の障害を抱えている場合、非障害者との差が大きいことが確認された。また、歴史的な人種間、地域間の格差が依然として残っており、黒人障害者や部族地域に住む障害者は二重の格差に直面していることが分かった。

講師

Kengo Igei (JICA Research Institute)

司会
使用言語

日本語